淡路市山田甲(やまだこう)の森の中にぽつんと一軒佇む「アスナショコラ」。奥深いローチョコレートの世界に魅了された店主が作るロースイーツの専門店です。卵や乳製品、動物性油脂を使わず、非加熱で作るロースイーツは、「ヘルシーでギルトフリー!」と今、健康志向な女性を中心に話題のスイーツ。体に優しく目にも美しいロースイーツで、心と体を整えませんか?
・ロースイーツ&ローチョコレート専門店「アスナショコラ」
淡路市山田甲(やまだこう)にあるロースイーツ&ローチョコレート専門店「アスナショコラ」。友人と協力し、約2年という長い年月を費やして造り上げたという同店。木々が取り囲む森の中にぽつんと一軒、異彩を放つ黄色い建物は、絵本に出てくるようなファンタジーな世界観が漂います。
扉の中も店主が作り上げる独特のワールドが広がっています。淡いグレーの漆喰で塗った壁や、ベンガラを混ぜたピンク色の壁、太くて立派な木の梁(はり)、R型の天井など、どこかフレンチモロッカンスタイルを思わせるインテリアからは、異国情緒と気品が感じられます。
森で自生していた草花で作ったドライフラワーや流木など、地球に優しい装飾アイテムも。自然素材で作り上げられた美しい空間は、都会では味わえない非日常に触れることができそう。
店主が初めてローフードと出合ったのは、看護師を目指して学校に通っていたころ。地元・三木市にある予防医学カフェ「Natural Medicine(ナチュラルメディスン)」でローフードを知り、出合ってすぐに4カ月かけて「ローフードマイスター」を取得するほど、その魅力に取り憑かれたそう。
その後、趣味でロースイーツを作り続ける内に、いつしか「ローケーキをかわいらしくデコレーションしたい」と思うようになり、京都にあるローチョコレート専門店で専門知識を習得。後に淡路島に移住し、2023年2月に同店をオープンしました。
・体に優しくヘルシーなローチョコレート
元々、ケーキは苦手だけれど、チョコレートは大好物だったという店主。「加熱をせずとも、カカオと砂糖が出合って生まれる“ローチョコレートの世界の奥深さ”が魅力」と語ります。
一般的なチョコレートとローチョコレートの大きな違いは、大きく分けて材料と製法の2つ。カカオバターやカカオパウダーを混ぜ合わせ、卵や乳製品、動物性油脂を使わないのが基本です。また、ローチョコレートは48℃以上の加熱をしないため、舌の上にのせた瞬間に感じる“極上の口溶け”を楽しめるのが魅力。
左から『テオ(ほうじ茶)』『テオ(ピュアショコラ)』
『テオ(ブルーベリー)』 ※季節限定 各500円
看板商品の『テオ』は、カカオとカシューナッツ、ココナッツオイルで作った口当たり滑らかなムースを、薄いチョコレートでコーティングした一口サイズのチョコレート。ラインアップは、『ピュアショコラ』や『ほうじ茶』、季節のフルーツを使った限定フレーバーなど豊富にあり、日替わりで2~3種類ほどがショーケースに並びます。
取材日は、国産の有機ほうじ茶茶葉を贅沢に使った『ほうじ茶ミルク』が登場。口に入れた瞬間はカカオのほろ苦さ感じられ、続けて後を追うように茶葉の香ばしさがふわりと広がります。時間差で変わる味の変化を、一秒一秒丁寧に味わって。
6月~9月ごろの季節限定フレーバーは『ブルーベリー』。生のブルーベリーが採れるこの時期だけのスペシャルな一品です。ベリーの甘酸っぱさがアクセントで、チョコレート=甘いという概念が覆されること間違いなし!
『ブロウチチョコレイトSet(2個)』800円
「淡路島西洋野菜園」の野菜パウダーで色付けした美しいチョコレートにも注目を!「ブロウチチョコレイト」という名の通り、食べるのがもったいないようなアートな一品です。
クジャクをモチーフにした「ダーク」は、80%とカカオ含有量高めで豊潤な味わい。クジャクの青い羽根一本一本が映えて、味も見た目も存在感抜群です。
いろんな種類の花を描いた「ミルク」は、雄しべや雌しべ、花びらといったパーツの細かな陰影まで緻密に表現されています。店主の丁寧な仕事ぶりとローチョコレートへの愛情が感じられる「ブロウチチョコレイト」は、ギフトや手土産にもおすすめです。
『クリスピーチョコレイトSet(2個)』800円
キヌアパフのサクサクとした食感が楽しい「クリスピーチョコレイト」は、フラワーをモチーフにした立体的なチョコレート。ミルクとダークの2個セットで、カカオ含有量の味わいの違いやそれぞれの風味を食べ比べできるのがポイントです。
「ミルク」は、牛乳や生クリームを使っていないとは思えないほどミルキー。乳製品の代わりに、カシューナッツからできる「カシューナッツバター」を使っているんだとか。甘さもほどよく、“いつも食べ慣れているチョコ”に最も近いので、老若男女問わず楽しめそう。
「ダーク」はしっかりとした苦みと、黒糖やココナッツシュガーが持つコクのある甘みがマッチした大人なフレーバー。動物性油脂や乳製品を使わないローチョコレートならではのキレの良さと優しい口溶けで、不思議と一口、もう一口と手が止まらないはず。
『チョコレートの量り売り』30円/g
自宅用にはちょっぴりお得な『チョコレートの量り売り』がイチオシ!30円/gで販売していて、1g~好きな量を買い求められるのがうれしいですね。
「ミルク」と「ダーク」の2種類があり、シンプルな板チョコやクランチチョコ、キューブチョコなどいろんな形や大きさのチョコレートを瓶の中にスタンバイしています。冷蔵庫の中で保管すれば保存も利くので、栄養価の高いローチョコレートをモーニングチョコとして、食事のお供にするのもよさそう。
・お好みの食感で味わうローケーキ
左から時計回りに『ロウチョコタルト』、『ブルーベリータルト』、『夏みかんタルト』、『カフェモカクランブルタルト』各600円
ローチョコレートのほか、ロースイーツの材料や製法で作る“ロータルトケーキ”も数種類スタンバイ!冷凍状態で販売されているので、お好みのやわらかさに解凍してからいただきます。
定番人気の『ロウチョコタルト』は、カカオバターとココナッツオイルを冷やし固めて作った自家製ローチョコレートを、タルトに見立てたアーモンド生地の上にたっぷり流し込んだ濃厚な一品。半解凍すると、ムースのようななめらかな舌触りを最大限に味わうことができます。
『ブルーベリータルト』600円
『ブルーベリータルト』や『夏みかんタルト』といった、チョコレートを使わないタルトが登場する日も。淡路島産のフルーツを使ったフレーバーも旬の時季には登場するのでお楽しみに♪
・こだわりのテイクアウトドリンクも
『カカオドリンク』600円
ドライブや購入したロースイーツの食べ歩きのお供にぴったりな、こだわりのドリンクも一緒にいかが?特に、ローチョコレート専門店が本気で作った『カカオドリンク』がおすすめ。ココアともチョコレートドリンクにも似つかない、“カカオドリンク”という新しいジャンルのドリンクです。
濃厚だけど後口があっさりとしていて、ごくごくと飲みたくなる口当たりの良さと、カカオの芳香さが自慢。チョコレート感を堪能したいときはホットを、「淡路島牛乳」とのハーモニーをダイレクトに楽しみたい人はアイスをチョイスして。
『植物シロップのソーダ(梅)』600円 ※季節限定
梅やプラム、ユズといった果実で作った『植物シロップのソーダ』も大人気!割り方はお湯、水、ソーダ、紅茶の4種類と豊富な中から選べるのもうれしいですね。
取材日は、淡路島産の梅を使った梅のソーダがお目見え。ほどよい甘さとスッキリとした酸味が口に残る爽やかな一杯で、梅のフルーティーな味わいを堪能できます。
・店主のお気に入りのモノと人をつなぐセレクトショップも併設
お店の中には、店主と横のつながりがある近しい人が作ったものや、地元三木で見つけた逸品を取り扱うセレクトショップも併設しています。「テーマは“デパートに行っても出合えないものと出合える場所”。モノと人とをつなぐ場所にしたい」と店主は語ります。
壁にかかっているカラフルなエプロンは、淡路島を拠点にデザイナーとして活躍している店主の友人がデザインした一点もの。リネンの表情の豊かさと鮮やかな色合いが目に留まります。同店のローチョコレートと一緒に、誰かに贈るのもいいですね。
地球にも人にも優しい100%コットンのやわらかなヘアーターバンは、自分用におすすめ。目が粗いため、手触りがふわっとしなやかなのが魅力。身に付けるヘアアクセサリーから“サスティナブルな暮らし”を始めてみるのもすてきです。
淡路島産のひじきや、三木市産の大麦など、体が喜ぶ“日本のスーパーフード”も。おいしさは店主のお墨付き。日持ちもするので、家族への手土産にもおすすめです。
森の中でぽつんと一軒、ロースイーツを一から作り販売している「アスナショコラ」。ショーケースに並ぶチョコレートやカットケーキのほか、オーダーケーキの注文も承っています。体に優しく目にも美しい同店のロースイーツを、暮らしにそっと添えてみては。
■詳細情報
■DATA
アスナショコラ
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年9月1日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。