西国三十三所巡礼25番札所の播州清水寺の旧山門付近にひっそり佇むのは、現役を引退したポスト。登山者がSNSに投稿したポストの写真がきっかけで静かなブームを呼び、3年ほど前から観光客が訪れ、投稿者が増えています。SNS映えする写真を撮るには、これから迎える紅葉シーズンが狙い目!空想の世界に迷い込んだような幻想的な一枚に挑戦してみて!合わせて、ユニークな干支が集合した新撮影スポットも紹介♪
季節や時間によって、コロコロと表情を変えるポスト
話題のポストがあるのは大講堂から2、3分、登山道を下った場所。木々に囲まれた登山道の脇にそっと佇(たたず)んでいます。
郵便ポストは戦前のもので、1955年頃までは現役として活躍していたそう。住職の清水谷善英さんが約20年前、転がっていたポストを起こし、今の場所に置きました。
右から左へと書かれた「郵便」の文字と赤茶色く錆(さ)びついた胴体が、時代を物語っています。郵便物を投函する部分のひさしや、郵便マークの回りを囲む模様もオシャレ♪
太陽の向きによってコロコロと表情を変えるポスト。朝は木漏れ日の中で軽やかに、夕方は哀愁を醸し出しながら、薄暗くなっていく周囲の景色にゆっくり溶け込んでいきます。
木々の新芽が芽吹く新緑の時期に訪れるのもオススメ。丸いベレー帽をかぶり、登山者を見守るかのように立つ姿は、まるで森の番人のよう。
風雪に耐える冬のポストは、色を失ったモノクロの景色
色彩を失ったモノクロ写真のような冬のポスト。風雪に耐える姿は、厳しい修行に耐える修行僧のようにも見えます。
幻想的な写真は色鮮やかな紅葉シーズンが狙い目!
幻想的な写真を撮りたいなら、狙い目は紅葉シーズン。ポスト周辺のモミジは徐々に色が変化していくので、赤や黄、オレンジのグラデーションがポストをより一層引き立てるとか。
「エモい!」「ジブリ映画に出てきそう」などのほか、「手紙を投函したら、あの世に行った大切な人に配達してくれそう」などの投稿も。
これは!という一枚が撮れたら、「#引退ポスト」のタグを付けて、SNSに投稿を!
ユニークな干支が大集合した薬師堂も撮影スポット!
もう一つ話題の撮影スポットは大講堂の東にある薬師堂。
内部には奈良県のマスコット「せんとくん」の生みの親である彫刻家・籔内佐斗司さんが彫った十二神将であり干支でもある作品が並んでいます。
戌年はキリッと凛々しい表情の犬と十二神将(じゅうにしんしょう)の伐折羅(ばさら)大将をイメージして彫刻。にらむ鋭い目と右手に持つ剣がカッコいい!
とぼけた表情のウサギ、大きく口を開けた龍、赤い舌を出すヘビなど、どの作品も遊び心たっぷりでユニーク。撮影も可能なので、自分の干支を好きな方向から撮影して、スマホのホーム画面にしてみては。
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2020年10月22日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。