6月〜7月は紫陽花(アジサイ)が見ごろを迎えるシーズン。土壌や品種によって青や紫、白などさまざまな色のアジサイが楽しめます。そこで、兵庫県内でたくさんのアジサイが眺められる寺や植物園、公園、珍しい品種のアジサイがあるスポットなど11カ所を厳選!開園期間や見ごろ、品種などの情報も紹介します。雨の日でもインスタ映えする写真が撮れるかも♪
1.通宝山 弥勒寺<姫路市>
見ごろ 6月中旬ごろ〜
中国自動車道「夢前スマート」ICをおりて車で7分のところにある「通宝山 弥勒寺(つうほうざん みろくじ)」。日本一大きい布袋さんがいるお寺として有名です。
毎年6月中旬ごろから参拝者の目を楽しませてくれるのが、参道の両脇に咲くアジサイ。この時期にしか見られない布袋さんとアジサイの共演は必見です。
また、この時期に「通宝山 弥勒寺」の近くを流れる川には、蛍が飛び交うそう。近隣には宿泊施設も充実しているので、昼はアジサイ、夜は蛍と、初夏の美しい風情をゆっくり堪能することができます。
アジサイの種類
ホンアジサイ、ガクアジサイ、カシワバアジサイなど
■DATA
2.月輪山 円照寺<加古川市>
見ごろ 6月初旬〜7月初旬
年間を通してさまざまな花が楽しめる「月輪山 円照寺(がちりんさん えんしょうじ)」。全国でも珍しい品種を積極的に栽培していて、約90種350株の色鮮やかなアジサイが咲き誇ります。
万華鏡を覗いているかのような美しさから「万華鏡」と名付けられたこの品種は、日本で数株しか見られないそう。
国内の新品種の中から優れた品種を選定する「ジャパンフラワーセレクション(JFS)」の鉢物部門で、「フラワー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた、日本で一番人気のアジサイです。
「白寿紅(はくじゅこう)」は2021年に新たに植えられた新顔。白寿は99歳の祝いを意味し、花言葉は“長寿”。緑から純白、そして日光を十分に浴びることで鮮やかな紅色、最後はチョコレート色に変化する、目にも楽しいアジサイです。
このほか、愛媛県の伝統工芸「有松絞り」のような絞り模様が特徴の「有松」も必見。白い花びらを爽やかなブルーが染め上げ、芸術品のような美しさに目を奪われます。
アジサイの種類
有松、万華鏡、白寿紅、ダンスパーティー、きらきら星、パリジェンヌ、マリーアントワネット、銀河、ピンキーリング、KEIKO、ラ・ベラ、ゴーダホワイト、ハワイアンジュピター、チボリ、モナリザなど
境内には豊臣秀吉が戦場で使い、中国大返しのときに志方町に置いていったと伝わる鐘が残っています。春はクリスマスローズ、夏はアジサイやノウゼンカズラ、秋は5色のヒガンバナが咲くなど、「花の寺」としても有名。
※中国大返し…備中高松城を攻めていた豊臣秀吉が、織田信長の本能寺での死を耳にし、明智光秀を討つために京へ向けて全軍を進めた大移動のこと。
■DATA
3.御嶽山 播州清水寺<加東市>
見ごろ 6月初旬〜7月中旬
「御嶽山(みたけさん) 播州清水寺」では、2023年6月1日(木)から約1カ月間、境内に20種、100鉢以上のアジサイが設置されます。
以前はアジサイの名所として有名だった同寺ですが、近年鹿の被害により花の数が激減したそう。この時期を楽しみにしている拝観者にアジサイを楽しんでもらいたいと、2022年から鉢植えでの栽培を開始しました。薬師堂前の石段を中心に設置され、青や紫、ピンクの大輪のアジサイが境内を彩ります。1300年以上続く山寺とアジサイの趣あふれるコラボレーションを楽しんで♪
雨の日のアジサイは、一味違った表情を見せてくれます。雫をまとった花々はキラキラと反射して、色鮮やか。
アジサイを眺めながらのんびり散歩はいかが?
アジサイの種類
ホンアジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイなど
西国25番、播磨西国21番の札所であり、一年を通して大勢の参拝者が訪れる「播州清水寺」。春は桜、秋は紅葉など、四季折々の花を見に訪れて。
■DATA
4.都麻乃郷 あじさい園<西脇市>
開園期間 2023年6月11日(日)~7月2日(日)
見ごろ 6月中旬〜7月上旬
北播磨最大規模のアジサイ園と言われる「都麻乃郷(つまのさと) あじさい園」。西脇市の「西林寺」の境内にあり、敷地面積約12,000平方メートルの広大なスペースに、およそ3,000株のアジサイの花が色鮮やかに咲き誇ります。
アジサイの種類
ホンアジサイ中心に、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、柏葉アジサイなど
同園の入り口付近にある「TUMAこいカフェ」からもアジサイが見えるので、喫茶メニューとともにゆっくり景色を楽しんで。通常は金・土曜日の週2日営業のところ、開園期間中は毎日オープンしています。『あじさいヨーグルトゼリー(ドリンク付き)』(500円)や『ケーキセット(ドリンク付き)』(600円)など、アジサイシーズン限定のメニューにも注目です。
■DATA
西林寺 都麻乃郷(つまのさと)あじさい園
- 所在地
- 兵庫県西脇市坂本454-1
- 電話番号
- 西脇市観光協会:0795-22-3111
- 営業時間
- あじさい園/9:00〜17:00
TUMAこいカフェ/9:00〜15:00
※アジサイ園閉園期間中のカフェ営業は、金・土曜日のみ
5.西新宿おじいちゃんとおばあちゃんの花しょうぶ園・あじさい園<佐用町>
開園期間 2023年6月9日(金)~6月30日(金)
見ごろ 6月中旬
佐用町の代表的な観光スポットになっている「西新宿おじいちゃんとおばあちゃんの花しょうぶ園・あじさい園」。酸性土壌なので、鮮やかな青色のアジサイが見られます。
開花シーズンの6月には、田んぼに170種1,300株の花しょうぶ、山裾の傾斜全面に約500株のアジサイが咲き誇ります。敷地面積12,000平方メートルの広い園内で、笹ユリや大賀蓮(オオガハス)などいろいろな種類の花が見られるのも魅力です。
アジサイの種類
ホンアジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ
園内中央部分にある「日曜カフェ 花」では、花を眺めながらモーニング、ランチ、スイーツが楽しめます。営業は、3月~11月の毎週日曜日(6月は毎週土日)、9:00~15:00までの期間限定。
さらにカフェ周辺では、グルメや陶器、花の苗などさまざまな出店者が集まる町興し事業「西新宿日曜コンパクトシティ」も開催。花園を中心として、さまざまな人やモノが生き生きと交わる、一つの街のようなにぎわいが見られます。
近所の小学校跡地にある食堂・喫茶店「やまのいえ幕山」ではお弁当販売も♪山の上でも食事に困らず、心もお腹もいっぱいの心地よいひとときを過ごせそう。
■DATA
6.極楽山 浄土寺<小野市>
見ごろ 6月中旬〜7月上旬
「極楽山 浄土寺(ごくらくさん じょうどじ)」の裏山では、約20種1万株のアジサイが散策道を鮮やかに彩ります。四国八十八ヶ所めぐりができる林道につながっていて、江戸時代に作られた祠(ほこら)を見ることができます。
アジサイの種類
カシワバアジサイ、エンドレスサマー、ガクアジサイ、西洋アジサイ、ホンアジサイなど
『おみくじ付き置き物』各種600円~700円
アジサイと合わせてチェックしたいのが、同寺塔頭(たっちゅう)の歓喜院でのみ授与しているおみくじ付き置き物。副住職が手作りしているので、一体一体、形や表情、持ち物などが違うのが人気の秘密です。6月にはアジサイの花を持った僧侶やあみださん、犬、猫などが登場。お気に入りの一体を連れ帰って部屋に飾れば、憂鬱(ゆううつ)な雨の日も心がほっこり和みそう。
※アジサイバージョンは季節限定なので、なくなり次第終了
アジサイ鑑賞の前後に訪れたい、鎌倉時代に建てられた小野市が誇る国宝「浄土寺」。阿弥陀三尊立像は、夕方になると格子戸から差し込んだ西日が床に反射して屋根裏に当たり、その光が三尊に降り注ぎます。スポットライトを浴びたかのように浮かび上がる様子が、雲に乗って亡くなった人を迎えにくる「来迎」の姿のよう。日差しの強い夏が鑑賞のベストシーズンです。
境内には国宝に指定されている浄土堂(写真上)と阿弥陀三尊立像のほか、彫刻や絵画、工芸品など数多くの文化財が残されています。
■DATA
極楽山 浄土寺(ごくらくさん じょうどじ)
- 所在地
- 兵庫県小野市浄谷町2094
- 電話番号
- 宝持院:0794-62-2651
歓喜院:0794-62-4318 - 営業時間
- 拝観時間/9:00~12:00、13:00~17:00
※10月~3月末は16:00まで
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年5月26日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。