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2023.9.27
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【姫路周辺】播州秋祭り!「灘のけんか祭り」など、2023年の開催状況や見どころを紹介

太鼓の練習をする音が聞こえてくると、まもなく播州の秋祭りシーズン。近年は新型コロナウイルス感染症対策のため、開催の自粛や規模を縮小しての開催が続きましたが、今年はほとんどの地域で通常開催されるということで、例年以上の盛り上がりが期待されています。「灘のけんか祭り」をはじめとした各地の開催情報と例年の見どころを紹介!豪華賢覧な神輿や屋台による練り合いや、獅子舞による演舞はまさに圧巻です。氏子たちの熱気が伝わってくる威勢のよいかけ声とともに秋の祭りを楽しんで。

 

 

灘のけんか祭りって本当にけんかしているの?【お祭りQ&A】

灘のけんか祭り【お祭り用語集】

【最新版】2023年の秋祭りはどうなる?

毎年秋に播州地域で行われる祭り「秋祭り」。「灘のけんか祭り」をはじめ、数多くの祭りが播州各地で開催される季節がやってきます。毎年の開催を楽しみにしている人も多いのでは?

新型コロナウイルスの影響で3年間自粛した祭りがほとんど。しかし、今年はほとんどの地域で通常開催されます。本記事では、例年の播州秋祭りの見どころとともに、2023年の開催状況を詳しく紹介します。


1.灘のけんか祭り(松原八幡神社春季例大祭)<姫路市>

【祭り名】灘のけんか祭り(松原八幡神社春季例大祭)
【2023年の日程】10月14日(土)、15日(日)
【アクセス】松原八幡神社 MAP
山陽電車「白浜の宮駅」南西 徒歩約5分

宵宮(よいみや)は灘地区旧七ヶ村の屋台が次々と松原八幡神社に到着し、各村の神事などをとり行います。

本宮(ほんみや)は神社へ宮入りをすませた後、舞台を御旅山(おたびやま)に移し、松原村の露払い(つゆはらい・獅子屋台荒練り)の後、その年の練番の村が3基の神輿(みこし)をかつぎ登場。

麓にある練り場では「けんか祭り」の由来とされている神輿練りを行い、その後6台の屋台が次々と練り込んできます。

■見どころ その1
練り場を囲う桟敷席や観覧席は指定席で、事前の予約でほぼ席が埋まってしまうのだとか。一般の人が屋台をじっくりと観るなら、御旅山山頂へ登る道中がおすすめ。真近に観ることができ迫力も十分です。

また宵宮の楼門到着時は特に元気がよく、男衆が一年間待ちに待った喜びを爆発させて屋台を練り合わせる様子も見どころ。

楼門前ではより気合いが入り、屋台を差し上げる高さや揺さぶる激しさは圧巻です。

■見どころ その2


拝殿前から楼門前鳥居で行われる神輿合わせ。

7年に一度の練り番になると、本宮では一の丸、二の丸、三の丸が「灘のけんか祭り」といわれる神輿合わせを披露します。

■祭り飯
灘のけんか祭りといえば「このしろ寿司」やシャコ(地元ではシャクとも呼ぶ)、ワタリガニなどですが、「このしろ寿司」は各家庭で作るもので、シャコやカニは祭り当日は価格が高騰し売っている店もないため、一般の人はなかなか食べられません。

地元の人がおすすめする祭りグルメは、松原屋台蔵前の老舗「小松屋」の甘酒。祭り当日に男衆が甘酒をたしなむそうで、地元では「こまっちゃ」と親しまれています。当日はお店で甘酒と自慢の味噌田楽を販売。

2.大塩天満宮秋季例祭<姫路市>

【祭り名】大塩天満宮秋季例祭
【2023年の日程】10月14日(土)、15日(日)
【アクセス】大塩天満宮 MAP
山陽電車「大塩駅」南 徒歩約1分

豪華な屋台の練り合わせ、一ツ物(ひとつもの)神事、御面掛神事、兵庫県指定重要無形民俗文化財の「毛獅子」の舞が行われます。

■見どころ

境内で舞う毛獅子舞。兵庫県指定重要無形民俗文化財に登録されている「大塩天満宮獅子舞」。8地区(小林丁、牛谷丁、東之丁、宮本丁、中之丁、西之丁、北脇丁、西濱丁)から毛色や表情の違う8頭の毛獅子が登場します。

鳥居から拝殿まで8頭が一列に並んで豪快な舞を見せる道中舞は圧巻。その後披露される地舞(じまい)では、丁ごとに異なる舞で一つのストーリーを表現。「セーイ、セーイ」の掛け声とともに荒々しく毛を振り乱します。



3.魚吹八幡神社秋季例祭<姫路市>

【祭り名】魚吹八幡神社秋季例祭
【2023年の日程】10月21日(土)、22日(日)
【アクセス】魚吹八幡神社 MAP
山陽電車「山陽網干駅」北 徒歩約15分

2日間で「提灯練り」、3基の神輿渡御、檀尻(だんじり)4台と屋台(やったい)18台の練り出し、檀尻芸奉納、獅子舞奉納などが行われます。

18村の屋台の重厚な漆屋根や細部にまでこだわった彫刻、豪華な隅絞りや伊達綱(だてづな)は圧巻の美しさ。檀尻の重さは約3.5トン。子どもから大人までが力を合わせて檀尻を引く勇壮な姿も見逃せません。

■見どころ

10月21日(土)19:00~22:00に楼門前で行うちょうちん練り。御旅所までの渡御の道中、灯りを点けて神輿にお供したことが始まりとか。

海に近い7町が「御神燈(ごしんとう)」と書かれたちょうちんを壊れるまで激しくぶつけ合います。町によって異なる練り方をしているので見比べてみて。

「チョーサー」の掛け声と共に、一気に屋台を差し上げる屋台練りも参詣者を魅了します。

4.曽根天満宮秋祭り<高砂市>

【祭り名】曽根天満宮秋祭り
【2023年の日程】10月13日(金)、14日(土)
【アクセス】曽根天満宮 MAP
山陽電車「山陽曽根駅」北 徒歩約3分

宵宮、本宮の両日ともに勇壮な屋台の練り合わせ、一ツ物神事、竹割りが行われます。

屋台は2トン近くもある「布団屋台」で、屋根に布団を三層重ねたような形になっています。他の祭りの屋台とは違い、色があって華やかなのが特徴。町ごとに布団の色が違い、屋根の上は市松模様の布で覆われていて、曽根西之町だけ梅鉢の文様が描かれています。

また、曽根天満宮内と隣の公園には150店ほどの露店が並び、数万人もの人々が訪れてにぎわいます。

■見どころ その1

まず一つ目は、時代絵巻さながらの古風な方法で行われる「一ツ物神事」。

一ツ物とは、神様が憑依して神の意思を受け取る人とされていて、毎年曽根、伊保、東西阿弥陀の4町から児童が一人ずつ選ばれます。頭に山鳥の羽根をつけ尾花を持つ一ツ物は大切に扱われ、地面に足をつけないように1日目は肩車をされて、2日目は馬に乗って登場します。

■見どころ その2

二つ目は「竹割り」。長さ10mほどの青い真竹を、播州地搗歌の囃子に合わせて粉々に割れるまで地面に叩きつけます。

珍しい神事で、楽しみに観に来る人も多いそう。真竹は一ツ物の先導と露払い、遠くからでも分かる目印としての役割を持っています。


5.恵美酒宮天満神社秋季例大祭<姫路市>

【祭り名】恵美酒宮天満神社秋季例大祭
【2023年の日程】10月8日(日)、9日(月・祝)
【アクセス】恵美酒宮天満神社秋季例大祭 MAP
山陽電車「飾磨駅」南西 徒歩約10分

24人で泥台を担ぐ「台場練り」が有名。300年前から続く、8年に一度の本神事の年がある。

■見どころ
「姫路市重要無形民俗文化財」にも認定された「台場練り」。総勢24人が屋台の下に潜り込み、肩で泥台を担ぎ上げて地区を練り歩きます。重さ約2トンの屋台が浮いているかのように見える様子は、見ごたえ抜群。力と経験に自信のある段集による“命がけの技”を見届けて。

 

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年9月20日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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