日本神話に登場し、天照大神の弟として、また、ヤマタノオロチ伝説などでも知られている「スサノオノミコト」。五穀豊穣や厄除け、疫病退散などのご利益をもたらす神として信仰を集めています。そんなスサノオノミコトをまつる兵庫県内の四つの神社を巡って、一枚の丙午の絵を完成させる「特別御朱印」を集めませんか?合わせて、各神社のオシャレな特別御朱印やお守りなども紹介。手に入れて、良い一年のスタートを!
◆「スサノヲ四社詣」で御朱印を集めると丙午の絵が完成!

『丙午特別御朱印』各神社初穂料700円
コロナ禍にあった2020年、「スサノオノミコト※」をまつる「高砂神社」「舞子六神社」「水堂須佐男神社」「伊和志津神社」が、参拝者の心の平穏と疫病退散を願ってスタートした「兵庫スサノヲ四社詣(もうで)」。各神社で授与される特別御朱印を集めて並べ、一枚の絵が完成するという四社合同の取り組みで、毎年その年の干支をテーマに制作されています。2026年は「丙午(ひのえうま)」。完成すればご利益がありそう。
参拝の順番に決まりはなく、車や電車を利用すれば1日で回ることができるため、気軽に参加しやすいのも魅力です。舞子六神社周辺の海沿いの景色を楽しみながら、のんびりと四社を巡ってみては。
※スサノオノミコトとは…日本神話に登場する神。父はイザナギノミコト、母はイザナミノミコト、姉はアマテラスオオミカミ。また、八つの頭と尾を持つヘビの化け物「ヤマタノオロチ」を退治したヒーローとしても有名。
1.縁結びのパワースポット「高砂神社」<高砂市>

「高砂や、この浦舟に帆をあげて…」で知られる謡曲「高砂」発祥の地である「高砂神社」。境内には夫婦和合の象徴である「尉(じょう)と姥(うば)」をまつる社(やしろ)があり、雌雄の松が根を共にして支え合っている「相生の松」があるなど、多くの人たちの信仰を集めています。平安時代に疫病が流行り、スサノオノミコトとクシナダヒメを合わせてまつったところ、おさまったという言い伝えがあります。

境内にある人気のフォトスポット。ハートに見えますが、イノシシの目に由来する「猪の目(いのめ)」という日本伝統文様の一つで、“災いを除き、福を招く”という意味が込められています。
猪の目越しに恋人や友だちと写真を撮ったり、猪の目の前で御朱印やお守りを撮影したり、映える一枚を撮影してみて♪

『御朱印帳(大判サイズ)』初穂料2,000円 ※300冊限定
本多家の家紋「立葵(たちあおい)」を模した西陣織の御朱印帳。表と裏には、長寿や繁栄の象徴として古くから縁起の良いモチーフとされている鶴と亀が描かれ、持っているとおめでたいことが舞い込みそう。
300冊限定なので、手に入れたい人は早めの参拝を。

『干支西陣織御朱印』初穂料1,000円 ※2026年・数量限定
新年に数量限定で特別頒布している西陣織の御朱印。「闘志」と書かれ、2頭の馬が向かい合う姿は勇ましく、2026年を勝負の年にしたい人におすすめ。紙の御朱印と違って特別感があるので、午年生まれの人もぜひ記念にゲットを!
■DATA
2.明石海峡大橋を臨む「舞子六神社」<神戸市>

古い資料によると、創建は元禄2(1686)年。江戸時代前期に播州明石郡山田村の総鎮守として、六社大明神の社を建て、スサノオノミコトを含めた6柱をまつったのが創始であると伝わります。
月替わりの御朱印は神戸らしい風景の切り絵や言葉を書いたものや、明石海峡大橋が背景に描かれたものなどバリエーションが多く、毎月参拝して集める人も多いとか。願意12種類、お守り袋12色を自由に組み合わせられるお守りも人気があります。

神社から南へ数分歩くと、防波堤の向こうに広がるのは瀬戸内海の壮大な景色。明石海峡大橋と淡路島を見渡すことができ、この場所で御朱印やお守りの写真を撮る人も多いそう。訪れた際は海岸にも足を運んでみては。

『御朱印帳』初穂料2,000円
打ち寄せる波を青と藍色で表現したオシャレな御朱印帳で、海沿いの神社ならではのデザイン。明石海峡大橋を見渡す絶景をバックに写真を撮ると、きっとステキな1枚になるはず♪

『月替わり一文字御朱印』初穂料1,000円
季節やその月をイメージして選んだ一文字に願いを込めた月替わりの御朱印。一文字の漢字からは元気や勇気、ぬくもりなどをもらうことができます。御朱印帳に直書きして欲しい人は、公式Instagramで時間を確認してから参拝を。➡︎公式Instagramはこちら
■DATA
3.毎月の切り絵御朱印が人気の「水堂須佐男神社」<尼崎市>

安土桃山時代の天正3(1575)年、古木に囲まれた鎮守の森に創建されたと伝えられています。しかし、それ以前の5世紀ごろに造られた水堂古墳の墳丘の上に、儀式を行う神聖な場所が設けられ、地域の人たちの産土神(氏神様)として守られてきたのではないかとの推察も。さらに、古墳からは刀剣や銘文を刻んだ三角縁神獣鏡などが発見され、海洋と陸地を領有した豪族の墓ではないかという説もあります。

拝殿天井絵「万葉の花」
滋賀県大津市在住の日本画家・鈴木靖将(すずき やすまさ)さんが描いた拝殿の天井画「万葉の花」。刀剣や銅鏡など、古墳の副葬品をイメージした作品を中央に、周りはツバキやカキツバタ、キキョウなど、万葉集ゆかりの草花が描かれています。目が覚めるようなブルーと心落ち着くグリーンの色合いが美しく、うっとり見とれてしまいそう。

『月替わり切り絵御朱印』初穂料1,000円
季節の花や風景などをイメージして宮司自らがデザイン。細部にまでこだわった切り絵御朱印を手に入れたら、境内のさまざまな場所で撮影してみて。背景が変わると、違った雰囲気の写真になりますよ♪おすすめは拝殿の天井画をバックにしたフォトスポット。そのほか、透かし御朱印も要チェックです!
特別御朱印は郵送受け付けも可能で、上限に達し次第終了。授与所の受付時間は平日や土・日曜、祝日によって違うほか、定休日や臨時休業日もあるため、神社を参拝する前に公式サイトの確認をお忘れなく。➡︎公式サイトはこちら

『開運透明守り』初穂料1,500円
拝殿の天井画を再現。透明なことから先を見通し、運を開くという開運のお守りです。紐の色は5種類。光を浴びるとキラキラと輝き、明るい未来が期待できそう。
そのほか、水堂古墳からの出土品である三角縁神獣鏡をモチーフにした所願成就の『神獣鏡刺繍守り』(1,500円)も手に入れたいお守りの一つ。
■DATA
4.有名漫画家とのコラボが話題の「伊和志津神社」<宝塚市>

平安時代中期にまとめられた「延喜式神名帳」に名を残す由緒ある神社。例年3月下旬~4月上旬には境内の桜が見ごろを迎え、大勢の参拝者でにぎわいます。疫病災難や学問、縁結びの神であるスサノオノミコトが祭神。そのほか、境内には安産・子育てのご利益がある「宝塚水天宮」、火の守り神「愛宕社」もまつられています。漫画家・手塚治虫とコラボした授与品を目的に訪れる人が多く、宝塚ならではの人気スポットに。

『医療成就絵馬』初穂料1,000円
「ブラック・ジャック」が描かれた医療成就絵馬。絵馬をよく見ると「ブラック・ジャック」が手に持っているのはメスではなく“四つ葉のクローバー”。現在、病気で治療中の人やこれから手術を控えている人はもちろん、医療従事者、また医療の道を志す人たちの成就を祈念して頒布しているそう。

『幸咲守(さいさきまもり)』 初穂料1,500円
透明なアクリルと宝塚市花のダリアとスミレをモチーフにしたレースのお守り。「先を見通せますように」「たくさんの幸せが訪れますように」という願いが込められています。かわいらしく、友だちや家族に贈れば喜ばれること間違いなし!

『特別コラボ朱印帳』初穂料4,000円
昭和30年代に手塚治虫が奉納した「雪洞(ぼんぼり)」の絵柄をモチーフに作成したコラボ御朱印帳。サイズは縦15.9cm、横22.4㎝。見開きサイズなので、見開きの御朱印を折り目なく貼れるのもうれしいですね。手塚治虫のまざまなキャラクターたちと一緒に全国各地の神社巡りをしてみては。
御朱印帳と合わせて、ブラックジャックや鉄腕アトム、リボンの騎士などが描かれた3カ月ごとの特別コラボ御朱印も要チェック!
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2025年12月11日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。








