姫路市花田町に店を構える「アタリや」は、米麹(こうじ)を餡に練り込んだ“麹餡”にこだわる生ようかん専門店。一般的な餡に使われる小豆を使わず、紫花豆や青豆といったいろんな種類の豆をフレーバーによって使い分け、“ここにしかない生ようかん”を10種類ほど取りそろえています。2024年4月からは「発酵あんこの米粉どらやき」が登場!オリジナル和スイーツの新作を見逃さないで♪
・生ようかん専門店「アタリや」
姫路市花田町小川の住宅街の一角にある生ようかん専門店「アタリや」。2023年5月16日にオープンし、開業から半年足らずで売り切れ続出するほど客足が絶えない、人気のお店です。
若草色の和風な外観と、道路に立てかけられた看板が目印です。ここで生ようかんの製造から直売まで一貫して行っています。
来店したら、まずお店の目の前に置かれた小さなテーブルで、注文用紙に購入したいフレーバーを記入します。記入を終えたら呼び鈴を鳴らし、スタッフに用紙を渡してお会計を。
あらかじめ購入したい商品が決まっている人やスムーズに購入したい人、大量購入を希望する場合などは、公式オンラインショップで「直接引き取り」を選択し、予約をしてから来店するのがおすすめです。➡︎公式オンラインショップはこちら
営業は曜日不定で週3~5日。扉の横に飾られたドライフラワーが、オープンしていることを表す印なんだそう。公式オンラインショップでは常時購入が可能です。
・「発酵あんこの米粉どらやき」が新登場!
同店の自慢は、“発酵あんこ”を使った和スイーツ。いろんな種類の豆を使い分けた特製のあんこを取り入れているのがこだわりです。
オープン以来、看板商品の「生ようかん」一本だった同店が、2024年4月から新たに「米粉どらやき」にも初挑戦!「発酵あんこのおいしさをもっといろんな形で伝えたい」との思いで開発に至ったそう。
『花豆餡のどらやき』345円
米粉で作ったモチモチの生地に、豆のコクとうま味を凝縮した花豆餡を挟んだ一品。花豆の優しい甘さの中に発酵の風味がふわりと香る、品の良い一品です。
『とら豆餡のどらやき』345円
『とら豆餡のどらやき』は、黒糖とピーナッツバターを組み合わせた深みのある味わいが魅力。とら豆餡の中には、細かく砕いたクルミと生地が織り成すリズミカルな食感がたまりません。
・いろんな種類の豆と米麹を使った“麹餡”の生ようかん
鎌倉時代や室町時代に中国大陸から日本に伝わったとされ、日本で愛され続けてきたようかん。近年、どら焼きやわらび餅は、同じ和菓子でも専門店が増えつつあるのに、ようかんは誰も手をつけていないことに注目し、「ここにしかないようかんを作りたい」と思い立ち、一年という長い月日をかけてレシピを完成させました。
「生ようかん」と名付けられた同店の水ようかんは、今までに出合ったことのないようなみずみずしさが自慢。滑らかな口当たりとプルンとやわらかな食感にうっとりすること間違いなしです。
「一般的によく使われている大納言小豆以外の豆でも餡は作れるのでは?」とひらめいた店主。あえて同店では小豆を使わず、青豆や紫花豆、とら豆といった餡には珍しい豆を使い、個性のある味わいに仕上げています。
抹茶などの青さが感じられる素材には青豆を、味が単調なものや甘みの強い素材にはとら豆をというように、素材の特性に合わせて豆を使い分けているのがポイント!
また、砂糖の量を減らしながらも優しい甘さを感じてもらえるようにと、米麹を使うのも同店のこだわり。豆と米麹を合わせて低温調理・発酵させることで生まれる、自然な甘さも魅力です。
ラインアップは全部で約9種類。『珈琲』や『抹茶』、『ピスタチオ』といった6種類の定番フレーバーのほか、『いちじく』『いちご』『マンゴー』など、旬のフルーツを使った季節限定フレーバーが、その時々で2~3種類ほど登場します。
新商品や季節限定商品などの最新情報は、公式Instagramでチェックしてみて。➡︎公式Instagramはこちら
・おすすめフレーバーBEST3
『珈琲』250円
店主のイチオシは『珈琲』。同市にある老舗自家焙煎コーヒー専門店「西村珈琲」から仕入れた極深煎(い)りの豆を最大限に濃く抽出し、その淹(い)れたてのコーヒーを餡にたっぷり練り込んだ贅沢な一品です。
コーヒーの香りと苦みを引き立てるため、煮詰めた三温糖を加えているのがポイント。一見「コーヒーゼリーと変わらないのでは?」と思われがちですが、コーヒーゼリーにはないもっちり感と生地に残る紫花豆の皮の食感、深みとコクのある本格的な味わいは、同店の生ようかんならでは。コーヒーの風味がしっかりと感じられ、思わずミルクと合わせたくなります。
『抹茶』250円
ザラッとした断面からも濃厚さが伝わる『抹茶』は、一口食べた瞬間、抹茶の苦みと香りが口いっぱいに広がる芳香な一品。同店のラインアップの中でも特に糖度が低めで、甘いものが苦手な人や、甘味料の摂取を控えている健康志向な人にも人気があります。
『ピスタチオ』250円
女性に人気の『ピスタチオ』は、ピスタチオ好きにはたまらない香ばしいフレーバー。生のピスタチオから作ったピスタチオペーストを餡にたっぷり混ぜ合わせ、さらにローストピスタチオで食感のアクセントをプラスしたリッチな配合がおいしさの秘密です。
ココナッツミルクやアーモンドミルク、メープルシロップといったナッティーな風味の素材を組み合わせ、ピスタチオの風味を際立たせた渾身の配合は、到底まねできないもの。ここでしか味わえない“究極のピスタチオ和スイーツ”を、ぜひご賞味あれ♪
・季節限定フレーバーや新商品にも注目
『さつまいも』250円 ※提供は10月~無くなり次第終了
蜜をたっぷり蓄えた「紅はるか」を蒸し炊きにし、麹餡と合わた“サツマイモ麹餡”で作った秋らしい一品。栗のリキュールやメープルシロップの隠し味が、こっくりと甘いサツマイモの風味の引き立て役です。ホクホクのサツマイモをそのままかじったようなねっとり濃厚な口当たりで、食べる人を魅了します。
『丹波の黒豆』300円 ※提供は10月~無くなり次第終了
貴重な無農薬栽培の黒豆を使った『丹波の黒豆』は、ようかんの概念を覆す“100%黒豆のようかん”。黒豆の麹餡に黒蜜と軽く潰した黒豆を練り込むことで、黒豆の食感や香りを最大限に生かした「アタリや」ならではのようかんに仕上がっています。甘く炊いた黒豆の優しい味わいを、五感で感じて。
『台湾果茶』250円 ※提供は10月~無くなり次第終了
茶葉の品のいい香りが、マンゴーやパッションフルーツ、ライチといったトロピカルフルーツと見事に調和し、異国情緒をどことなく感じさせる一品。3つのフルーツが重なり合って生まれる華やかな味わいは、ようかんというよりも新食感ゼリーのようで、世代問わず楽しめそう。
左から『いちじく』300円 ※6月~無くなり次第終了、『酒粕』250円
夏から秋にかけての季節限定フレーバー『いちじく』は、地元・姫路市の農家が育てたフレッシュなイチジクを使用しています。「ほかのフルーツとは違い、味に特徴の少ないイチジク。だからこそ、ようかんでイチジクの魅力を伝えたい」との思いで開発を進めたそう。
餡を裏ごしすることで余計な食感を減らし、イチジクの粒々とした繊細な食感を表現したり、ラム酒でふくよかな香りをプラスしたりと、細部にまで工夫が施されています。
『酒粕』は、姫路市安富町にある「下村酒造」の酒粕がたっぷり。酒粕と相性のよいリンゴを組み合わせてフルーティーな味わいに仕上げているので、子どもから大人まで楽しめそう。すりおろしたものと自家製のコンポートの2種類のリンゴを使うことで、奥行きのある味わいと独特の食感をかなえています。
『いちご』250円 ※6月~無くなり次第終了
『いちご』は、イチゴの王様「あまおう」を贅沢に使用した一品。甘さほとばしる濃厚な味わいで、和スイーツの次元を超えた新感覚スイーツです。クセの少ない白インゲン豆「大手亡(おおてぼう)」が、イチゴの酸味とベストマッチ!甘さだけでなく、心地よい酸っぱさまで表現された本物のおいしさを、じっくり味わって。
・母の日やお中元、ギフトにも◎
希望すればギフト用の箱(有料)やシンプルな和紙のラッピングもあるので、贈答にもおすすめ。季節のイベントごとに、スペシャルギフトも登場します。甘さ控えめの体に優しいおやつは母の日にもぴったり♪お茶と生ようかんの詰め合わせも、母の日までの期間限定で販売されています。ようかんを5個以上の購入で合計金額から50円引きになるうれしいサービスも要チェック!
地元産の素材を使ったフレーバーも多く、姫路銘菓の期待の新星として話題を集める「アタリやの生ようかん」。営業時間に引き取りに行けない人にうれしい「時間外引き取りサービス」が始まり、ますます便利で気軽に購入できるようになりました。懐かしくも新しい同店のようかんを、ぜひお試しあれ!
■詳細情報
■DATA
アタリや
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年4月22日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。