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2019.5.9
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【書寫山圓教寺絵巻~第1巻~】圓教寺を開いた性空上人の遺骨、約1000年の時を経て発見!

書寫山の奥深い森の中にある「圓教寺」は今から約1000年前、性空上人(しょうくうしょうにん)によって開かれました。大衆と共に生きる道を選び、信仰と修行の道を歩んだ上人。性空上人の遺骨が発見されたのを知り、新たな気持ちで開山堂(奥之院)を訪ねました。

開山堂の本尊・性空上人坐像の頭部に遺骨!?

摩尼(まに)殿から三つの堂を超え、さらに奥へ行くと杉木立に囲まれた開山堂(奥之院)があります。

堂内にまつられているのは木造の性空上人坐像(鎌倉時代・国指定重要文化財)。伏し目がちな姿が印象的。

坐像は毎年、3月6日~10日の5日間と旧暦の命日に当たる4月10日に一般公開しています。

2008年、性空上人坐像を奈良国立博物館で開催された特別展に出展。その時のX線調査によって、頭部に小さな木箱に入ったリンゴ形の壺が写し出されました。

中に入っているのは性空上人の遺骨!?


床下からも性空上人の遺骨を発見!

2009年、開山堂の補修工事中に本尊・性空上人坐像を安置する須弥壇(しゅみだん)の床下から石櫃(せきひつ)が見つかりました。ふたを開けると入っていたのは木箱。

※須弥壇…本尊を安置する一段高い場所
※石櫃…石製の箱型をした遺骨などを納めるもの。

ふたには墨で「性空御真骨」と書かれていました。

木箱の中に入っていたのは、金糸を使った絹織物で包み、ひもでくくられたもの。

X線で撮影すると、高さ約10cmの陶器製の容器の中に遺骨が納められているのが分かりました。

遺骨の周りは五輪塔や経石で聖域化

石櫃の周りには五輪塔や小石に経を書いた経石がいっぱい。石櫃内の遺骨は聖域化した空間に大切にまつられていました。

※五輪塔…五つの部分からなる塔。主に供養塔や墓として使われる塔の一種

約1,000年の月日が流れてもなお、大衆を思い続ける上人。
開山堂で手を合わすと性空上人に包み込まれているような温かさを感じました。



詳細情報

【書写山圓教寺】

住所
兵庫県姫路市書写2968
志納金
500円
入山時間
冬季は8:30〜17:00
春〜秋季は8:30分〜18:00
日・祝・祭日は延長有り
定休日
年中無休
アクセス
※2019年2月13日〜24日の12日間はロープウェイ運休
書写山圓教寺へ歩いて入山は可。ただし、参拝は本堂のみ。期間中、山麓駅で出開帳
姫路駅前から神姫バス「⑧書写山ロープウェイ」行きで終点下車(約30分)
山陽自動車道 「山陽姫路西インター」から東に約10分
姫路バイパス「中地ランプ」から北西に約15分
※カーナビご利用時の注意
「圓教寺(または円教寺)」で検索することができません。
また「書写山ロープウェイ」で設定した場合、ナビゲーションシステムによっては高速道路上に設定されてしまうことがあります。
このような時は、目的地を『姫路市書写の里・美術工芸館(TEL:079-267-0301)に設定することをおすすめします。
駐車場
駐車場はロープウェイ書写山麓駅に無料駐車場
(自家用車・観光バス用)があります。
お問い合わせ先
本坊寺務所
079-266-3327
URL
http://www.shosha.or.jp/

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2019年5月7日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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