淡路島の北に位置する淡路市には、生徒数の減少により惜しまれながら閉校となった学び舎を、カフェやレストラン、体験・宿泊施設へと再生した個性豊かな「閉校リノベスポット」が点在しています。木造校舎のぬくもりに包まれて味わうランチや、かつての面影が残る教室で楽しむものづくり体験は、どこか懐かしくて新鮮。ちょっと特別な“島時間”を、家族や友人、恋人と過ごしませんか?
1.さの小テラス
シラスやワカメなど、“淡路島の恵み”をリーズナブルに♪復元教室も

神戸淡路鳴門自動車道津名一宮ICから車で約15分。明治初期に開校し、2017年に141年の歴史に幕を下ろした「旧淡路市立佐野小学校」。その校舎を活用し、2023年に誕生したのが「さの小テラス」です。「のどかな佐野地区で、まちの景観を変えることなく、地元の人たちが憩(いこ)える場所を」。そんな思いで生まれ変わりました。
1階にはカフェや水産加工工場&直売所、2階にはワカメやシラス漁業の展示室や調理室、3階には当時の様子を再現した教室やシェアオフィス、カルチャー教室を設置。ノスタルジックな雰囲気に包まれながら、淡路島の新鮮な海の幸を味わい、フロアごとに異なる楽しみ方ができるのが魅力です。

3階の教室は、自由に見学することが可能。本棚には図鑑などが並び、壁一面には書写や絵画が掲示され、思わず「懐かしい!」と声にしたくなる空間が広がります。
隣の理科室と図工室には、佐野小学校の卒業生たちの思い出の品々を展示。“地域の記憶”が、校舎のいたるところで大切に受け継がれています。

手前から『さの小沖真鯛と朝採れ生わかめの贅沢海しゃぶ(わかめ食べ放題)』2,000円 ※2~3月限定、『釜揚げしらす丼(しらす盛り放題)』1,500円
1階の「さの小カフェ」では、地元で水揚げされたシラスやワカメなどの海産物を使ったランチメニューを用意。季節ごとに旬の味覚が楽しめます。
毎年2~3月ごろには生ワカメが登場。さらに、GW明け~12月ごろには一度も凍結していない“無凍結シラス”、さらに4月末~11月ごろには生シラスも味わえます。
中でも注目は、わずか2カ月間しか提供されない『さの小沖真鯛と朝採れ生わかめの贅沢海しゃぶ(わかめ食べ放題)』。なんと淡路島産の生ワカメが食べ放題なだけでなく、近くの沖で捕れた真鯛のしゃぶしゃぶやしらす丼もそろい、島の恵みを心ゆくまで味わえる贅沢な内容です。同店自慢のシラスを堪能したいときには、シラス盛り放題の『釜揚げしらす丼』もおすすめ♪

「さの小カフェ」の隣には、新鮮な農産物や海産物、加工食品などを販売する直売所も併設。淡路島の良質で新鮮な食材がお得に購入できるとあって、観光客から大人気!ほかにも校内には、水産加工の現場を無料で見学できる工場や、自家製パンを使ったハンバーガーやスナックを販売する「しらすベーカリー」も併設。見て、味わって、買って楽しめるのも魅力です。
淡路島ならではのご当地グルメとノスタルジックな校舎の雰囲気を同時に満喫したい人は、「さの小テラス」へ足を運んでみて。
■DATA
2.のじまスコーラ
ふれあい動物園のある閉校リノベスポットは島内でここだけ!

2010年に閉校した「旧淡路市立野島小学校」をリノベーションして生まれた「のじまスコーラ」。場所は神戸淡路鳴門自動車道北淡ICより車でおよそ10分、野島蟇浦(ひきのうら)地区にあります。
黒の格子窓と赤いテントが目を引く、レトロな外観が印象的。校舎のシンボルでもある大きな時計は当時のまま大切に残され、今も変わらず時を刻んでいます。

同施設の最大の特徴は、島内の閉校リノベスポットで唯一、ふれあい動物園を併設していること。敷地内の「のじま動物園(入場料 300円/人)」には、アルパカやウサギ、ミニブタなど6種類の動物たちが暮らしていて、ふれあいやエサやり体験が楽しめます。人懐っこい動物ばかりなので、動物に慣れていない子どもでも思わず笑顔に。家族連れに人気なのも納得です。
さらに、同園のアイドル的存在・アルパカの「ラアルくん」にも注目を!機嫌が良ければ、ほっぺにチューしてくれることもあるのだとか。女性限定とのうわさもあるので、気になる人はチャレンジしてみて。

左から『アルパカパン』320円『ごりらぱん』238円『うさぎぱん』215円
1階の「のじまベーカリー」では、子どもたちに大人気の動物パンも販売中。見た目のかわいらしさはもちろん、味も本格的。旅の思い出に持ち帰りたくなりますね♪

ベーカリーの隣にある「のじまマルシェ」では、新鮮な野菜が並ぶファーマーズマーケットや地元の特産品など約250種類もの商品が勢ぞろい!淡路島タマネギを袋いっぱいに詰められる『タマネギ詰め放題』(通常 600円、新タマネギ 1,000円)もあるとあって、挑戦する人が後を絶ちません。
動物とふれあい、おいしいグルメに舌鼓を打ち、マルシェで買い物まで満喫。家族みんなで一日たっぷり遊び尽くすなら「のじまスコーラ」へ♪
■DATA
のじまスコーラ
- 所在地
- 兵庫県淡路市野島蟇浦843
- 電話番号
- カフェ・スコーラ:050-3816-1805
のじまマルシェ:050-3816-0895 - 営業時間
- 平日/10:30~21:30
土日祝/10:00~21:30
※エリアによって異なります
3.ei-to(エイト)
懐かしい校舎で“新しいものづくり”に出合えるファクトリー

神戸淡路鳴門自動車道北淡IC、津名一宮ICのいずれからも車で約17分。143年の歴史を感じさせない真っ白な校舎でひときわ目を引くのが「ei-to(エイト)」です。「旧江井小学校」を活用し、アートな空間とともにファッション・食・体験が楽しめる複合施設として2023年に誕生したばかり。まだまだ新しい注目スポットです。
運営するのは、大阪の服飾副資材専門商社「増見哲株式会社」。“校舎”という空間を舞台に、単にファッションを販売するのではなく、“サステナブル”をテーマにしたものづくりやワークショップを展開しています。

職員室だった横長の空間を生かした「ギャラリー&ショップ」には、5ブランド以上の洋服がずらり。ここに並ぶのは、一点一点にストーリーとデザイナーの思いが込められたアイテムばかりです。
本藍染など伝統技法を用いたものや、自然に還る天然素材を使った一着、ゴミを出さずに工夫されたデザインのバッグやウェアなど、多彩なアプローチで”本当に良いもの”と感じられるようなこだわりの品々がそろいます。

1階には、ものづくりの楽しさを体感できるワークショップスペースもあります。無地のTシャツや端切れから作られたポーチなどの雑貨に、オリジナルデザインのスクリーンプリントを施すことができます。しかも完成後はドライヤーで数分乾かせば、そのまま持ち帰りOK!旅の思い出を“カタチ”にして持ち帰れる手軽さも魅力です。
体験は基本予約制なので、まずは公式HPで確認を。当日予約も状況により受け付けているので、気になる人は電話で問い合わせてみて。➡︎公式HPはこちら

『バスクチーズケーキ』650円、『ei-toマイルドブレンド(M)』620円
ワークショップやショッピングを楽しんだ後は、1階の「Le Premier Cafe awajishima(ルプルミエカフェ)」でコーヒーブレイクはいかが?1997年に大阪・心斎橋で創業したスペシャルティコーヒー専門店の姉妹店としてここに誕生しました。
モーニングやスイーツも充実し、自家焙煎のコーヒーは時間帯問わずスタンバイ。濃厚ながら甘さは控えめ、後味スッキリの『バスクチーズケーキ』は、同店自慢の『オリジナルブレンド』と相性抜群です。
白塗りの壁に、むき出しの床。そこにさびれた印象はなく、可能性を秘めた真っ白なキャンバスのような魅力が広がります。校舎の面影を感じるこの場所で、ノスタルジーに浸りながら、ファッションやサステナブルなものづくりについて改めて見つめ直す尊い時間を過ごしてみては?
■DATA
4.SAKIA(サキア)
「食×アート×学びと地域」が融合するコミュニティ施設

「SAKIA(サキア)」は、神戸淡路島鳴門自動車道北淡ICから車を12分ほど走らせた「旧尾崎小学校」があった場所に、2022年に誕生したウェルビーイング施設です。ここでは食事を楽しめるほか、コワーキングスペースや宿泊施設も備え、多彩な過ごし方ができます。
当時の趣を残した外観とは一変、校舎の中はアートがあふれる空間。感性を刺激する作品が随所に展示され、足を踏み入れた瞬間から非日常の世界が広がります。

元々多目的ホールだった空間をリノベーションして誕生した「オサキ食堂カフェテラス」。地元の人が気軽に通えるよう、親しみやすいメニューをリーズナブルな価格で提供しています。オムライスやクリームコロッケといった洋食ランチのほか、スイーツなどのカフェメニューも充実。幅広い世代が楽しめるラインアップです。
午前中には、ベーカリー「しまのねこ」のパンが主役のモーニングも登場。店頭では自慢の食パンをはじめ、淡路島の食材を取り入れた惣菜パンやスイーツ系パンも販売しています。

廊下を進むたびに出合うアート作品は、どれも唯一無二の存在。視線を向けると、その世界観にすっと引き込まれます。感性がゆっくりとほどけていくような時間も、この場所ならではの楽しみの一つです。

訪れる人たちの寄贈図書だけでつくられた「こども図書館KODOMONO」は、子連れならぜひ立ち寄りたいスポット。有名な童話や物語、かつて夢中になって読んだ絵本など、「子どもたちに読ませたい本」というテーマのもとに集まった本が、本棚いっぱいに並びます。ジャンルもさまざまで、大人にとっても懐かしい一冊に出合えるかも♪
アートに触れ、食を楽しみ、本に囲まれる時間。「SAKIA」は、日常を少しだけ豊かにするヒントを教えてくれる場所です。慌ただしい毎日をひと休みして、自分らしい心地よさを見つけに訪れてみて。
■DATA
SAKIA(サキア)
- 所在地
- 兵庫県淡路市尾崎1798-3

- 電話番号
- 0799-70-9077
- 営業時間
- オサキ食堂カフェテラス/7:00~16:00
こども図書館/9:00~18:00
サキアステイ/チェックイン15:00~24:00、チェックアウト10:00
サトヤマデスク/9:00~20:00
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2026年3月2日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。







