休日にちょっと遠出したい―。そんなときにちょうどいいのが宍粟市。姫路市街地から車で約50分とドライブにもなって、楽しいスポットも充実。今回は「宍粟市で一日遊ぶなら」をテーマに、タノスライターが選んだ体験スポットとふらりと立ち寄れるカフェを紹介します。
1.播州ちくさ手漉和紙工房
播磨の伝統文化に触れたいなら、千種町の「播州ちくさ手漉和紙工房」へ。
日本名水100選の一つ、千種川源流の水を使って、吉留新一さんが手漉(す)き本流を忠実に守りながら雁皮(がんぴ)紙や楮(こうぞ)紙、三椏(みつまた)紙を漉いている工房です。
予約をすれば手漉き体験や見学が可能。「まぐわ」や「ばえ」など昔ながらの道具を使って、はがき作りなどに挑戦できます。
吉留さんが丁寧に教えてくれるので、初心者でも大丈夫!はがきから半紙サイズの作品を作れます。
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2.工房まさき
山崎町の住宅街にある小さな建物の「工房まさき」。
普通の家に見えますが、正木竣雄さんが兵庫県伝統工芸品に指定されている播州山崎藍染織などこの地に古くから伝わる工芸品を作っている工房です。
予約をすれば藍染め、草木染め、機織りの見学や体験が可能で、伝統的な手仕事の魅力を体感できます。
普段はなかなかできない体験で、藍染料など見るものも新鮮。染めるものの絞り方や絞り具合、染める回数などによって染め上がりが違うのも面白いところ。20から35回ほど繰り返し染めてできあがったときの達成感も格別です。
染める人によってそれぞれの“味”が出る世界に一つだけの作品を作ってみては。
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3.ホテル日新会館 いろり夢茶屋 いろり夢鉄道
宿泊施設「ホテル日新会館」内にある「いろり夢茶屋」。
手打ちそばが堪能できるほか、2階には“鉄道のない町・宍粟の夢と希望を乗せて”というテーマで鉄道模型ジオラマ「いろり夢鉄道」を設置しています。
細かいところまでこだわったジオラマには子どもから大人まで夢中になれるはず。
10月にはいろり夢鉄道まつりも開催! 詳しくはホームページでチェックして。
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4.古民家茶房ちょっと
播州ちくさ手漉和紙工房から山や田畑に囲まれた道を車で走ること15分、「古民家茶房ちょっと」に到着します。
古民家と牛小屋を改装した店の入り口には大きな土間が。
奥には囲炉裏(いろり)のあるスペースが広がり、昔にタイムスリップしたような気分になります。
イチオシはコーヒー。注文を受けてからUCCのロイヤルヨーロピアンの豆を引いて丁寧に入れるコーヒーのやさしい味わいにほっこり。
千種川のラドン水を使った水ゼリーとごま団子などオーナーお手製の日替わり甘味付きです。
明るい性格のオーナー夫妻とおしゃべりを楽しみながら“ちょっと”一息つきませんか。
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5.町家cafe&ギャラリーさんしょう
築約180年の町家を昔の趣を残しつつ改装した「町家cafe&ギャラリー さんしょう」。
店の前には本日のメニューが書かれた看板が置かれています。
中に入ると土間が広がり、どこか懐かしい空間。
地元のお菓子や酒のほか、ハンドメイド雑貨などが販売されています。
奥がカフェスペース。樹齢200年ほどの宍粟杉の大きな切り株でできたテーブルがある席は、目の前に江戸時代の末に使われていた節句ののぼりが展示されている特等席。
スサノオノミコトがおろちを退治する絵は勇ましく、迫力があります。インテリアも見どころで、昔の机やタンス、扇風機など、町家の雰囲気に溶け込んでいます。
町家にもともとあったものもそのまま置いているとか。古いレコードにメニューを書くユニークなアイデアも同店ならでは。
おすすめのランチは『さんしょうごはん』1,000円。メインは月替わりで、小鉢やサラダには野菜をたっぷりと使用。ご飯は白米か宍粟市産紫黒米から選べます。
色とりどりの料理は素朴な味わいだけれど「体にやさしいものを」という店主の愛情が詰まっていて、心も体も元気になれそう。数限定ですが、予約すれば確実。
ランチはほかにタコライスやキッシュも用意。地元の酒蔵の大吟醸の酒粕を使ったシフォンケーキやほうじ茶プリンなどのスイーツやドリンクメニューも充実しています。
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町家cafe&ギャラリー さんしょう
※前日以前の予約は不可。11:00~12:00の間に来店の場合のみ、当日の朝9:00~予約可能。
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2017年8月30日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。