観光で姫路に訪れたら一度は味わってほしい「姫路おでん」。あっさりとした関西風おでんを生姜醤油でいただく、姫路のご当地グルメです。今回は、姫路駅から徒歩10分圏内でおいしい姫路おでんが食べられる人気店を11店舗を厳選!熱々おでんを頰張り、“姫路の冬”を満喫しませんか?
7.酒饌亭 灘菊かっぱ亭
“おふくろの味”が楽しめる酒蔵直営の居酒屋
明治43年創業の酒蔵「灘菊」直営の居酒屋「酒饌亭 灘菊かっぱ亭」。JR姫路駅から徒歩約3分のおみぞ筋商店街にある同店は、昼夜問わず客足が絶えないほどの人気ぶり。地元で愛される姫路グルメの数々と、豊富な地酒を味わえます。
テーブル席の椅子は、祭り好きの先代のアイデアで本物の太鼓を備えています。中には御札が入っているので、安心して腰掛けて。おひとり様でもふらっと立ち寄りやすいよう、カウンター席もあります。
お客さんの注目を集めるのは、入口付近にある、姫路城を模した特注の鍋!50年伝承の秘伝の出汁で具材を煮込んでいます。おでんダネは10種類(194円〜)あり、単品はもちろん大串での注文も可能です。
『大串黒おでん』688円
看板商品は、5種類のおでんダネが串刺しになった『大串おでん』。黒と白の2種類があり、黒は生姜醤油、白は灘菊オリジナルの酒粕ダレがたっぷりかかっています。串の内容は、すじ肉・玉子・こんにゃく・厚あげ・ごぼう天。
『大串黒おでん』は、濃すぎず、薄すぎず、地元民も認める昔ならではの“おふくろの味”がポイント。
串がずれ落ちそうなほど大ぶりの『すじ肉』は、柔らかくとろっとろな食感!生姜醤油をたっぷり染み込ませて味わって。
『大串白おでん』688円
『大串白おでん』は不動の人気メニュー。オリジナル開発の酒粕ダレがたっぷりかかったおでんは、直営の酒蔵で製造する酒粕を使用。和風出汁のうま味と、酒粕のコクが相まってまろやかな味わいが楽しめます。おでんを完食したら、酒粕ダレをスプーンですくって味わうのもおすすめ。最後の一滴まできれいに完食する人も多いそう。
ランチタイムには、黒と白どちらのおでんもお得な定食メニューを用意!
『トマトのおでん』590円
同店には、『トマトのおでん』もスタンバイ!トマトを丸ごと一つ出汁に染み込ませ、オリジナルの酒粕をたっぷりかけています。酸味が少なく、むしろ甘みが強いのが特徴。まろやかな酒粕とトマトのコクが奥深い味わいに仕上げています。
おでんを味わう際は、灘菊のお酒をお供にしてみて。華やかな香りの『純米大吟醸 きくのしずく』のほか、季節によって初しぼりの新酒も登場します。純米酒サワーや米焼酎など、日本酒以外のお酒が豊富なのも酒蔵直営店ならではの魅力。食事に合わせて飲み比べもいかが?
予約可/テイクアウト不可/ランチ営業あり
■DATA
酒饌亭 灘菊かっぱ亭
- 所在地
- 兵庫県姫路市東駅前町58
- 電話番号
- 079-221-3573
- 営業時間
- 平日 ランチ/11:30~14:00 (L.O.13:30)
ディナー/16:30~21:30 (L.O.21:00)
土 11:30~21:30 (L.O.21:00)
日祝 11:30~20:30 (L.O.20:00)
8.じごろ小廣
JR姫路駅から徒歩2分!駅前ビルで播州の“うまいもん”と地酒を満喫
JR姫路駅から徒歩2分ほど。おみぞ筋商店街の入口にある「姫路駅前第一ビル」の1階にある赤い横断幕が目印の「じごろ小廣(こひろ)」は、播州のグルメを集めた地料理居酒屋です。
2024年10月時点で、姫路を拠点に10店舗近くの飲食店を展開する「株式会社HIROOKA FOOD MARKET」が運営を手がけていて、グループ独自のルートから仕入れる食材を使って、豊富なメニューを展開しています。
カウンター席とテーブル席がどちらも用意されているため、おひとり様からカップルや夫婦、少人数のグループまで幅広く対応。特に2人組のお客さんが多く、カウンターで肩を並べてゆっくり食事や会話を楽しむ姿が見かけられます。
店内に入って、まず最初に出迎えてくれるのが15種類以上の具材がぎゅうぎゅうに入ったおでん鍋。1〜2日かけてじっくりぐつぐつ煮込まれたおでんは、どの具材も出汁の色に染まっていて思わず見惚れるほど。甘い香りも相まって食欲を刺激します。冬季は白子などの旬の食材を使ったものも登場し、よりラインアップが充実するのでお楽しみに!
同店の出汁はかつおと昆布からとった和出汁がベース。仕上げに生姜醤油をかけることを前提にした優しい味付けですが、何度も火を入れては冷ます工程を繰り返し、時間をかけることで奥深い味わいに仕上げています。
『白鷺盛り』1,650円
訪れたお客さんのほとんどがオーダーするという人気メニューが『白鷺盛り』。別名白鷺城と呼ばれる姫路城から名前を取り、地元が誇る食材5種を使った贅沢な盛り合わせです。
内容は、市川町「タズミの卵」のゆで卵、地元産の大根、室津産の地ダコ、近海で捕れた穴子、老舗かまぼこメーカー「ヤマサ蒲鉾」のちくわ。中でもちくわと穴子は『白鷺盛り』でしか味わえないレアな具材で、絶対に食べてほしい一品です。
店主も太鼓判を押す穴子は、ふわっとほどけるような身のやわらかさと上品な風味に驚かされますよ♪おでん鍋でぐつぐつ煮込まず、蒸し穴子を注文が入ってからさっと出汁にくぐらせ香りをまとわせるのがおいしさの秘訣です。
もちろん地酒との相性も抜群!ちょっぴり辛口な『奥播磨』は、生姜醤油のピリッとした辛みとよく合います。地酒は全部で5種類スタンバイしているので、普段日本酒を飲まないという人もぜひ姫路おでんをお供にチャレンジしてみて。
予約可/テイクアウト可/ランチ営業なし
■DATA
9.家庭料理YURURI
創作家庭料理が自慢の居酒屋に「おでんを使った新ご当地グルメ」!?
「家庭料理YURURI(ゆるり)」は山陽姫路駅から北に徒歩約5分、飲食店が集まる白銀町にあります。店名をはじめ、メニューや看板にも英語が書かれていてることから外国人観光客からも親しみを持ってもらいやすく、姫路の家庭料理を求めて国内外問わずお客さんが訪れます。
懐石料理や居酒屋など、長年和食に携わってきた店主が手がける料理は、枠にはまらない自由な発想の創作料理ばかり。家庭料理にひと手間加えた“ここにしかない料理”や、メニューに書かれていない裏メニューも存在します。
1階は大人3人が腰掛けられるカウンター席と外のテラス席、2階には4人掛けテーブルが2卓スタンバイ。特に2階は白を基調とした清潔感あふれるたたずまいで、女性のグループや若いカップルでも利用しやすい雰囲気です。
壁やコースターに江戸絵画を取り入れるなど、“日本らしさ”を大切にするおもてなしの気持ちがお店のいたるところに見られ、日本人も外国人も思わずテンションが上がります。
『7種盛り合わせ』1,100円
看板商品は姫路おでん。同店の出汁は、かつおと昆布の合わせ出汁に、穴子の頭からとった“穴子出汁”を使うのが決まりなんだとか。驚くほど澄みきった出汁は、その色から想像できないほど奥深く香り豊か。そのまま食べると上品な甘みを、生姜醤油を付けるとコクも楽しめます。
ラインアップは10種類あり、迷ったときは『7種盛り合わせ』がおすすめ。“まずはこれを食べてほしい”という店主のおすすめがギュッと詰まった一皿です。大皿にたっぷり盛られているので、シェアにもぴったりですね♪
『姫路おでんラーメン』1,100円
「元は中華麺を出そうと思っていましたが、ふとした時にまかないで中華麺に姫路おでんを組み合わせたらおいしかったことがはじまりです」と店主が発祥秘話を教えてくれた『姫路おでんラーメン』は、姫路の新ご当地グルメに認定したい一品!
味わいは醤油ラーメンに近いものの、最後の一滴まで飲み干せるほどのあっさりとした味わいは、姫路おでんをベースにしているからこそ。醬油とゴマ油が出汁とタッグを組むことで、昔ながらの中華麺らしい味わいに仕上がっています。スープだけでなく具材にもおでんを使用。チャーシューの代わりに香川地鶏の手羽元を、食感のアクセントに岐阜県産のジャンボなめこを採用した変わり種具材にも注目して。
「YURURI」には、「お客様と自分たちが一体となって楽しめる空間を」との思いが込められていると話す店主。今まで培ってきた技術と持ち前の発想力を生かした創作家庭料理をアットホームな空間で味わえます。冬季は県内産の牡蠣やカニのおでんも登場するのでお楽しみに!
予約可/テイクアウト可/ランチ営業なし
■DATA
10.だるまや一成
1945年創業の老舗の味は各メディアもほれ込む味
1945年に姫路に誕生し、数回の移転を経て2011年3月から姫路駅前町のこの場所で愛され続けている「だるまや一成(いっせい)」。「七転び八起き」の縁起物であるだるまを看板に、約80年続く老舗の居酒屋です。過去に数回、メディアで取り上げられたこともあります。
奥行きのある店内には、カウンター席のほかに4人掛けテーブルも用意。カウンター越しに注文をする昔ながらのスタイルがちょっぴり懐かしい雰囲気を漂わせています。
その日の仕入れ状況や店主の気まぐれで登場する日替わりの一品も豊富にスタンバイ!カウンターの壁にかけられたホワイトボードを見たり、店主におすすめを聞いたりして、メニューをチョイスして。
80年という長い年月をかけて改良に改良を重ねた自慢のおでんは、かつおと昆布の合わせ出汁がベース。味を継ぎ足し、年月の分だけ深みが増した出汁は、意外にもあっさりと優しい味わいです。何日間も煮込んで色を濃く仕上げるのではなく、比較的色白に炊き上げるのが“だるまや流”。特製生姜醤油と合わせていただくと、甘みとうま味が増します。
『すじ』200円、『大根』『焼き豆腐』『玉子』各150円
おでんのラインアップは全部で12種類。名物の『かき揚げ天つゆ』(350円)や穴子を差し置いて、全メニューで一番人気が高いのが『大根』です。丁寧に面取りされた大根は芯まで出汁がしみてとろとろ。『すじ』や『玉子』などの定番の具材と一緒に注文する人が多いそう。厚揚げとはまた違った食感が楽しめる『焼き豆腐』もおすすめ。メニューとにらめっこして吟味して♪
古くから姫路おでんを先導してきた老舗の一つでもある「だるまや一成」。「姫路おでんと言えばここ!」と決めている常連客も多く、迷ったときや姫路おでんの原点に戻りたいときに姫路市民が勧めるお店です。10:30から営業しているので、昼前からゆっくりお酒を飲みたい人にも◎。メディアもほれ込んだ味を駅前で味わってみませんか?
予約可(平日のみ)/テイクアウト不可/ランチ営業あり
■DATA
11.ひとやすみの一休
手作りの優しさが身にしみる懐かしの味で“ひとやすみ”
「ひとやすみの一休(いっきゅう)」の創業は1998年。店主のお父さんが立ち上げ、現在は娘さんが二代目としてお店を引き継いでいます。「仕事の疲れを癒やしてから帰路についてほしい。そんな“ひとやすみ”できる場所を」と山陽電車から徒歩1分ほどの場所に構えられた同店は、連日多くの常連客でにぎわいます。
「たいてい昼過ぎごろから仕込みでお店を開けているので、暖簾が出ていなくても鍵が開いていたら入ってもらっても大丈夫ですよ」と温かい笑顔を見せる店主。開店時間は15:00ですが、早ければ13:00ごろからお店が開いているので、おでんと共に昼飲みも楽しめます。もちろんお酒が飲めなくても大歓迎。おひとり様にうれしいカウンター席のほか、奥にはテーブル席も用意されています。
おでん出汁は継ぎ足しながら、大切にうま味を育ててきたそう。昆布100%と思えないほど深みがあり、風味が豊かなのが何よりもの証拠。昆布出汁に、具材から出た“素材のうま味”が溶けこんだ黄金出汁は、最後の一滴まで飲み干したくなる上品な味わいです。
そこにプラスするのが生姜醤油。数種類の醤油を使ったブレンド醤油を使うのが“一休流”です。
『すじ』200円、『厚揚げ』150円、『大根』『こんにゃく』『玉子』各150円
おでんの定番『大根』は、繊維の間に出汁が行き届くまで煮込み、三日三晩寝かせた“味染み大根”。かじった瞬間、中からじゅわ~っと出汁があふれ出るほどジューシーで、一口で虜(とりこ)になること間違いなしです。
ここに来たら絶対に食べておきたいのが『すじ』。圧力鍋でしっかり煮込んでいるので、と~ろとろ!歯を使わなくても口の中でほどけるほどやわらかく、ほっぺたが落ちてしまいそう。生姜醤油に飽きたら、カラシも組み合わせた地元民の食べ方で味変を楽しむのもおすすめです。
おでんのほかに、串カツやおばんざいなど、手作りの家庭的な料理が味わえる「ひとやすみの一休」で“心のひとやすみ”をしませんか?仕事や家事の疲れを気軽に癒やしたいときは、ふらっと立ち寄って。
予約不可/テイクアウト不可/ランチ営業なし
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年10月30日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。