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2025.2.19
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【神戸須磨】「古民家コトノハ」竹林の隠れ家で「塩おでん」に舌鼓!〆は“おでん茶漬け”で贅沢に

神戸市須磨区、地下鉄妙法寺駅から歩いて8分ほどの住宅街にひっそりと佇む「古民家コトノハ」。芦屋にある本店「芦屋たのしや」と共に、名物はちょっぴり珍しい「塩おでん」です。すぐそばには竹林があり、四季折々豊かな自然を眺めながら味わうおでんは格別。ランチの最後は、秘伝の出汁をご飯にかけた“おでん茶漬け”で締めくくり、出汁のうま味にどっぷりと浸かってみませんか?

・「古民家コトノハ」

神戸市須磨区、神戸市営地下鉄妙法寺駅から徒歩8分ほどのところに「古民家コトノハ」があります。過去に何度もいろんなメディアで取り上げられたことがある芦屋の人気店「芦屋たのしや」の姉妹店。築200年の建物をなるべくそのまま生かしたという趣あふれる空間で、日本情緒に浸りながらゆっくりと食事が楽しめます。

名物は「塩おでん」。出汁をベースに、後は塩だけで味を調えた上品なおでん出汁のおいしさが話題を呼び、両店共に連日予約客で大盛況です。

店名の「コトノハ」という言葉には、「心の中にある思いや気持ちという大切な“種”を“言葉(コトノハ)”で伝えることで、人と繫がり、葉っぱが広がるように世界を広げてほしい」という思いが込められているそう。

また、飲食事業の傍ら、「古民家・竹林再生プロジェクト」にも熱心に取り組む同店。築200年を超えるこの建物を飲食店へと生まれ変わらせたことで、空き家の有効活用や雇用の創出につながり、新しいコミュニティーが形成されつつあります。

お店のすぐ横にある竹林は長年放置され、さまざまな課題を抱えていましたが、店主自らプロジェクトの先頭に立ち、地域の人たちと整備したり、整備した竹林でイベントを開催したりと、さまざまな活動を行っています。ワークショップや夏祭りなど、子ども向けのイベントも年に数回催しています。

店内では、手入れが行き届いた竹林や日本庭園に癒やされながら、食事を楽しむことができます。全面畳敷きで、靴を脱いでのんびりくつろげるのが魅力です。

テーブル席は最大22席ほど完備していて、お祝いの晴れの席や、3世代にわたる家族団らんの外食、法事の席など、さまざまなシーンに対応。大人数の場合は貸し切りもできるので予約時に相談してみて。予約は電話のほか、公式HPからも受け付けています。➡︎公式HPはこちら

最大8人が座れる囲炉裏(いろり)の席もスタンバイ。ここは、イスに座れないような小さい子どもや赤ちゃんを連れたお客さんを優先して案内しているそう。囲炉裏を囲っておしゃべりを楽しむ時間も、非日常を味わわせてくれます。

座敷キッズメニューおむつ替え台×
個室×離乳食持ち込みベビーカー入店×
キッズスペース×子ども用食器喫煙
授乳スペース×子ども用イス×

 


・名物の「塩おでん」出汁のうま味を堪能!

名物の「塩おでん」は20数年前、日本各地で巻き起こった“塩ブーム”に乗り、「なにか塩を使った料理を生み出せないか?」と考えたのが誕生のきっかけだったんだとか。そこから何度も試行錯誤を重ね、現在の味に。人気店となった今でも一切妥協をせず、日々味のアップデートを図っています。

おでんの命と言える出汁は、国産の鶏ガラスープ、かつお出汁、イリコ出汁、北海道産真昆布、干しシイタケを合わせた天然出汁がベース。毎朝欠かさず出汁を取り、半日以上もの時間をかけて素材のうま味を引き出します。

おでんと言うとしょう油や酒、みりんで味を調えるのが一般的ですが、同店で使うのは「赤穂の塩」のみ。あっさりとしていながらも、じんわり舌の上に甘みが広がる奥深さと上品な味わいは、天然出汁と塩のハーモニーがあってこそ。一滴残らず飲み干したくなるおいしさです。

こだわりは、出汁だけに留まらず、使う具材の選定や仕込み方にも。 「ふ芳(よし)」の道明寺生麩や「原とうふ店」の厚揚げ、「黒田蒲鉾商店」の野菜天といった神戸市内の老舗から仕入れた具材も積極的に使用。おでんの定番ダネとなる大根やこんにゃくのほか、レンコンを食感のアクセントとして加えた自家製鶏つくね、はんぺんのベーコン巻きといったオリジナルのおでんダネも入ります。

具材を一緒くたにして煮込むのではなく、具材ごとに鍋を分けて、それぞれがちょうどいい炊き加減や出汁の染み具合になるように仕込むのも特徴。卓上に置かれた小鍋でお客さんが煮込む時間までを計算し、お客さんが食べるときに“一番おいしい状態”になるように煮込むなど、職人技の連続に感嘆するばかりです。

自慢のおでんの〆は、小鉢によそったご飯の上に出汁をかけて味わう“おでん茶漬け”を堪能して。鶏ガラスープがほどよく利いた秘伝のおでん出汁は、ピリ辛のユズコショウと合わさることでちょっぴり中華風に。飲めば飲むほど深まる出汁の香りに、ただただ魅せられます。

・ランチタイムは6種類の御膳がラインアップ!

『塩おでん御膳(季節のデザート・コトノハ茶付き)』2,000円

ランチタイムは『塩おでん御膳』『和牛の陶板焼き御膳』『海鮮の陶板焼き御膳』(2,680円)『和牛と海鮮の陶板焼き御膳』(3,280円)『コトノハ御膳 ~塩おでんと和牛~』『須磨御膳』の6種類の御膳がラインアップ。すべて、前菜盛り合わせ、ご飯、塩ひじき、香の物、季節のデザート、コトノハ茶がセットになっています。

御膳を食べきれない小さな子どもには、「塩おでん」にご飯と塩ひじきと小さなデザートが付く『お子様おでんセット』(1,100円)も用意しています。

ネーミングから気になる「塩ひじき」は、「塩おでん」の秘伝の出汁で炊いた、ちょっぴり塩気の利いたひじきの煮物。塩加減が絶妙で、ご飯が進む一品です。

まず最初に、8種類の前菜がガラスのお皿を彩る前菜盛り合わせがテーブルに運ばれてきます。

取材日は、黒ゴマ入りのおぼろ豆腐や梅とくず粉の豆腐、甘酸っぱく炊いたおからなど、大豆を原料とした和惣菜がお目見え。さらにその横には、低温調理で仕上げられた鶏ハムや米粉のケークサレといった手作りの惣菜も添えられ、何から食べるか迷うような魅力的な料理で埋め尽くされていました。

『和牛の陶板焼き御膳(季節のデザート・コトノハ茶付き)』2,680円

昼からスタミナをチャージしたいというときは、上質な牛肉を使った陶板焼き『和牛の陶板焼き御膳』をチョイスして。昼間から、地元の精肉店に目利きしてもらったその時おすすめの黒毛和牛を、テーブルの上に置かれた自分専用の陶板で焼けるなんてなんたる贅沢。

「塩おでん」の出汁を使ったお吸い物も付くので、おでんを注文しようかと迷った人も満足できること間違いなしです。

お肉はポン酢か、“一番結晶”と呼ばれる最高級品質の自然塩「フルール・ド・セル」に付けていただきます。まずは塩を付けて、黒毛和牛本来のうま味と上質な脂を堪能して。脂身が少なくもやわらかい部位が厳選されているので、意外と年配のお客さんもペロリと平らげてしまうのだとか。

『コトノハ御膳~塩おでんと和牛~(季節のデザート・コトノハ茶付き)』3,580円

同店イチオシは、「塩おでん」と陶板焼きをどちらも味わえる『コトノハ御膳~塩おでんと和牛~』。前菜から始まり、メインのおでんと陶板焼きを食べて、〆のお茶漬けで締めくくる。そしてゆっくりとデザートとお茶を片手にほっと一息までが叶う“和のフルコース”です。友人や恋人と過ごす特別な日のランチにいかが?



・食後は癒やしのカフェタイムを

すべての御膳に、季節の薬膳茶「コトノハ茶」とデザートが付くので、食後はのんびりカフェタイムまで満喫して。国際薬膳中医師に監修してもらい、季節ごとにブレンドを変えた薬膳茶は、どれだけお腹がいっぱいでもス~ッと体の隅々に染み渡ります。どの季節も、お店の目の前に広がる竹林をイメージして熊笹を使うのがポイント。

冷えが気になる冬は、血流促進が期待できる桂枝(けいし)や黒豆をブレンドしたお茶と水菓子がお待ちかね。優しい甘さが体の内側で広がると同時に、ぽかぽかと体の温まりも感じるこの季節にぴったりのお茶とお菓子で、食後のカフェタイムを飾って。

『ダイヤレモンソーダ』450円

日本最古のサイダーで知られる「布引礦泉所」の『ダイヤレモンソーダ』も要チェック!大正3年に作られたこのサイダーは、神戸・布引の水とフランス産の最高級の香料、昔ながらの砂糖を使って、100年以上も前から同じ製法で作り続けられています。パチパチと泡が弾けるたびに、爽やかな風味が鼻から抜ける爽快な一杯。シンプルなサイダーを飲んで、懐かしさに浸ってみては?

このほか、ソムリエと利き酒師の資格を持つ店主が選び抜いたこだわりのアルコールドリンクも多数そろえています。「塩おでん」との相性の良さは言わずもがな。たまには昼からお酒をたしなみながら食事と風景に酔いしれませんか。

■詳細情報

■DATA

古民家コトノハ

所在地
兵庫県神戸市須磨区妙法寺谷野141-1
電話番号
078-741-2235
営業時間
11:30~15:00(L.O.14:00)

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2025年1月31日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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