姫路城近くの城下町に佇む古民家カフェ「縁eni(えに)」が、2021年9月で1周年を迎えます。明治30年創業の「田靡(たなびき)製麺」の製麺所を改装し、日や時間帯によって異なるお店が出店するシェアカフェとして営業しています。都会の喧騒から離れゆったりとした時間が流れる空間で、いろんな店舗との出合いに心踊らせて。
明治期の建物を改装したカフェ「縁eni(えに)」
創業100年の歴史を持つ「田靡(たなびき)製麺」が経営する古民家カフェ「縁eni(えに)」。2021年9月で開店1周年を迎えます。
元は明治時代に建てられた「田靡製麺」の社屋だった同店。“歴史的建築物保存プロジェクト”を発足し、当時の天井や窓、漆喰、木製建具などの素材をなるべく残しながら改修を行い、伝統の風情感じる建物として生まれ変わりました。
2021年には、美しい景観を守り生かす取り組みを表彰する「姫路市都市景観賞 建物部門」を受賞。建築デザインに工夫があり街並みと調和する外観が、市民が誇りにする街のシンボル的なものとして選ばれました。
店内入ってすぐのところには、昔電話ボックスの役目を果たしていた電話室のドアが。実際に使われていた番号も残されていて、当時の息吹を感じますね。
カフェスペースにはカウンターやテーブル、ソファ席。寒い季節には薪ストープが身体の芯から温めてくれます。
席に着いて上を見上げると、吹き抜けに設置されたステンドグラスに「わぁ〜、綺麗!」と思わず声が漏れるはず。天気や陽の傾きによって虹色の光が差し込み、幻想的な世界に包まれます。美術館にいるような空間で、時間を忘れて見惚れる人もいるとか。
ステンドグラスに使われているガラスは、赤穂の「御崎ガラス」が国内や世界各国から厳選して仕入れたもの。特別な思いが込められている6つの窓には、創業時から関係深い姫路城、書写山、揖保川、播龍など伝統的な絵が描かれているのでじっくり眺めてみて。
日によって店舗が変わるシェアカフェとして営業♪
「縁eni」は、いろいろな店が日替わり、または時間替わりで独自のメニューを展開するシェアカフェとして営業しています。固定で出店する店もあれば、不定期で登場する店も。訪れるたびにいろいろな店との新たな“縁”が広がるのが魅力です。
『3種のベリーのダッチベイビーパンケーキ』(ドリンク付き)1,100円
※月・火曜日限定
手作りパンとこだわりの焼き菓子が自慢の「Jasmine cafe(ジャスミンカフェ)」が手がけるパンケーキ。注文を受けてから生地を作り焼き上げているので、出来たてのもちっとふっくら食感が楽しめます。北海道の小麦粉と牛乳、姫路の新鮮な卵で作る生地はやさしい甘さ。アイスと食べると濃厚に、ベリーを合わせるとさっぱりいただけます。➡︎「Jasmine cafe」の公式Instagramはこちら
『ホットサンドモーニング』500円
※水曜日限定(不定期)
たつのの醤油を使った手作りのお菓子やおばんざいランチがメインの「cafeまる」。卵たっぷりのホットサンドは、パリッと音が鳴るほど表面がクリスピー。サラダとハンドドリップのコーヒーがセットになってワンコインのリーズナブルさも魅力ですね。
『おむすびモーニング』600円
※木曜日限定
古民家カフェにぴったりな和食メニューが登場。「tomato(トマト)」が握る丹波の米を使用したおむすびには、“食べた人が親子や友達とのご縁が深まりますように”という気持ちを込めているそう。具材は手作りの肉味噌や鯖そぼろ、鮭から2つチョイスできます。昔ながらのやさしい味わいの味噌汁に、身も心もほぐれるはず。➡︎「tomato」の公式Instagramはこちら
『おまかせランチ』1,300円
※金曜日限定
季節の食材と糀調味料を取り入れた体にやさしい「そらとラパン」の薬膳料理。食材の持つ効能を引き出す調理法で、“薬膳料理=薬”とイメージする人でも食べやすい味付けになっています。メインのほか、副菜5品、ご飯、スープがついたボリュームたっぷりの定食です。
『クリームあんみつシャリシャリ氷のせ』600円
※土曜日限定(不定期)
カフェタイムに、あんみつとかき氷を1つにしたような贅沢なスイーツはいかが。氷はあえて粗めに削り、シャリシャリの食感を残しているのが特徴。とろっとした食感の丹波産アズキや手作り白玉も入っていて、食感の違いが楽しめる一品です。たくさんのフルーツで彩られ、チェリーがトッピングされたビジュアルはどこかレトロな雰囲気。このほか、丹波産アズキを中心に使用した和スイーツがあります。
出合えたらラッキー!不定期出店の店舗も
『オレオチョコレートのクロッフル』650円
不定期で出店する「HEBARAGI(ヘバラギ)」では、大阪の製菓学校を卒業後、ブーランジェリーで勤めた経験豊富なオーナーの自家製スイーツが味わえます。 クロワッサン生地にグラニュー糖をまぶし、ワッフルのように焼き上げたクロッフルはインパクト大!カリっとした食感とバターの甘い香りに、食べ進める手が止まらなくなりそう。あたたかい生地と冷たいバニラアイスの組み合わせを楽しんで。➡︎「HEBARAGI」の公式Instagramはこちら
『蕎麦ガレット(ストロベリー)』600円
うどんやそばを使った料理がメインの「Yuu cafe(ユーカフェ)」ならではのアレンジスイーツにも注目。ほんのりそばの香りがする生地とストロベリーの甘さが意外とマッチして、あっと驚くはず。
『青空ゼリーソーダ』600円
※夏季限定
「Yuu cafe」はおしゃれなドリンクメニューも充実しています。インスタ映えを狙うなら、青空のような爽やかなブルーに赤いチェリーが映える『青空ゼリーソーダ』がおすすめ。中にはゼリー、上にはアイスクリームと口の中でパチパチと弾ける飴がトッピングされていて、見た目だけでなく味にもわくわくする工夫が光ります。
このほか、不定期でさまざまなお店のランチやカフェメニューが登場するので、Instagramをぜひチェックしてみて。また、「縁eni」では新たな出店店舗も募集中。シェアカフェの閉店後に、夜カフェとしての間借りも可能だそう。「お店を持つのは大変だけれど、週1日など自分のペースでカフェを開きたい!」という人は気軽に問い合わせてみて。
予約や問い合わせは公式LINEまで。公式Instagramのハイライトに掲載されている、QRコードから友達登録できます。➡︎「縁eni」の公式Instagramはこちら
■その他の不定期出店舗
店名 | 主なメニュー |
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天然酵母ぱん一粒(ひとつぶ) | 旬の素材や酵母を使ったオーガニックパンを販売。定番メニューは、季節の野菜をのせた『フォカッチャ』。小麦アレルギーや、小麦を控えている人でも食べられるパン作りにも力をいれています。 |
H2(エイチツー) | 『イングリッシュマフィンサンド』を中心に、手作りデザートも人気。不定期で水曜日に出店します。 |
本屋の中のレストラン香凜 | オーガニック野菜や添加物不使用の身体にやさしいメニューがそろいます。「美つる」食パンを使った『フルーツサンド』や『アーモンドミルクプリン』、『焙煎コーヒー』もおすすめ。 |
ほほえみキッチン | 看板メニューは『ワンプレートカレーランチ』。お口直しの手作りデザートも♪ |
Mia,Mamma!!(ミーアママ) | 日替わりのランチメニューのほか、手作りの惣菜も販売。どんなおかずに出合えるかはお楽しみに。➡︎「Mia,Mamma!!」の公式Instagramはこちら |
M’s cafe(エムズカフェ) | 『冷麺』や『キンパ』など、韓国料理を中心としたテイクアウト用の惣菜が充実。不定期で土曜日に出店します。➡︎「M’s cafe」の公式Instagramはこちら |
「田靡製麺」のそうめんやベビーフードのネット販売も
「田靡製麺」のオリジナルメニューも気になるという人は、オンラインショップをチェックしてみて。『播⿓そうめん』や『播⿓そば』、『播龍亭細めうどん』のほか、人気のベビーフードシリーズも販売しています。簡単に調理ができるものばかりなので、忙しいママの強い味方ですね!※店内販売はありません。➡︎「田靡製麺」のオンラインショップはこちら
同店の2階は、完全予約制のレンタルスペースになっています。ワークショップやギャラリー、結婚式、パーティースペース、英会話レッスンなど、カフェ以外の利用も可能。いろいろなシーンで活用できるので、借りたい人は公式LINEから気軽に相談してみて。詳しいスケジュールは、公式Instagramで月初に更新されます。➡︎「縁eni」の公式Instagramはこちら
明治・大正ロマンを感じる「縁eni」で、食事を楽しみながら建物の歴史に思いをはせるもよし、出店者としてチャレンジしてみるもよし。思い思いのひとときを過ごしてみては。
■詳細情報
■DATA
縁eni(えに)
- 所在地
- 兵庫県姫路市八代本町1丁目10-23
- 電話番号
- 079-263-8554
- 営業時間
- 9:00〜18:00
※レンタルスペースは要相談 - ※駐車スペースに限りがあります。グループの場合は乗り合わせでの来店を。
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2021年8月24日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。