2022年5月14日、赤穂大石神社から北へ徒歩5分ほどのところに「momocafe(モモカフェ)」がオープン!赤穂市の市街地景観重要建築物に指定される「赤穂義士邸宅跡・濱尾家」をリノベーションした蔵カフェです。空間はもちろん、スーパーフードを取り入れた朝食や軽食なども魅力。蔵カフェで自分と歴史を見つめ直す閑(しず)かなひとときを過ごしてみませんか?
・蔵カフェ「momocafe(モモカフェ)」
2022年5月14日、古き良き街並みが色濃く残る城下町に蔵カフェ「momocafe(モモカフェ)」がオープン。場所は赤穂大石神社から北へ徒歩5分ほどのところ。市内で唯一、武家屋敷の様式で母屋が残っている古民家と言われる貴重な建物「赤穂義士邸宅跡・濱尾家」を、家の持ち主の孫が受け継ぎ、カフェにリノベーションしました。
立派な石畳を進むと、店主が染めた手作りの暖簾(のれん)がかけられたカフェの入り口が。周囲の美しいなまこ壁※や瓦屋根を見ていると、この場所だけ明治時代で時が止まっているのではと錯覚してしまいそうですね。
※なまこ壁とは…壁面に平瓦を並べて貼り、瓦の継ぎ目に漆喰をかまぼこ形に盛り付けて塗る工法。
暖簾をくぐって店内に入ると、目の前にはレジカウンター、左手にカフェスペース、右手に物販やフリースペースがあります。店内のカフェスペースは、2人掛けと4人掛けが合わせて全部で5つ、計12席あります。
店内の設計は、空間デザイナーとしての顔を持つ店主が自ら図面を引いてデザイン。立派な梁(はり)や床板はそのままに、居心地の良さや使い勝手の良さを考えて設計したそう。漆喰の壁や土間の床の塗り直しなど、自分の手でできる部分はセルフでリノベーション。130年余りの歴史と店主の思いが紡がれた、和モダンな空間に仕上がっています。
外には2席ほどテラス席も完備。手入れが行き届いた立派な日本庭園を目の前に、心穏やかなカフェタイムを満喫して。
・“momo”に込められた店主の思い
前職は空間デザイナーだったという店主。一度やりたいことを見つめ直すために退職し、デザインの勉強のためオーストラリアで1年間暮らしたそう。大自然の中で暮らすオーストラリアの人たちの時間の使い方や、自然や歴史を大切にする現地の人の考え方に刺激を受け、“古き良きものを大切にすること”の魅力を再認識。約10年間空き家となっていた祖父母の古民家を受け継ぎ、新たな物語を紡いでいきたいとの思いでカフェをオープンすることを決意しました。
母屋にあったタンスをカウンターに再利用したり、母屋の戸をトイレの戸に生かしたり、先代が大切に使い続けてきたものを引き継いでいくという思いが、さまざまなところに感じられます。
店名の「momo」は、店主自身の名前と、店主が好きなミヒャエル・エンデ著の物語「モモ」から名付けたそう。「物語に出てくる“時間泥棒”のように、時間泥棒に時間を盗まれず、心にゆとりを持って過ごせる居心地の良い場所を提供したい」という思いが込められています。
さらに、梅鉢が描かれた濱尾家の家紋をベースにしたロゴマークも店主自らがデザイン。梅鉢の花びらをコーヒ豆のモチーフに置き換え、ジャパンブルーを組み合わせたデザインには、店主が大切にする和の精神が宿ります。
・スーパーフードを取り入れたモーニング
『トーストとチーズのカンパーニュトースト』780円 ※モーニング限定
8:00~11:00はモーニング。蔵カフェでちょっぴり贅沢な朝食を味わいませんか?メニューは『トマトとチーズのカンパーニュトースト』と『アボカドとチーズのトースト』(780円)、『アサイーボウルと季節のフルーツ』(1,280円)、『グラノーラと季節のフルーツ』(1,080円)の4種類。
セットドリンクは、ドリップコーヒー、水出しコーヒー、オレンジジュース、レモンスカッシュから選べます。
パンは、赤穂市のベーカリー「Nanaパン」のカンパーニュか食パンから好きな方をチョイス。カラフルなミニトマトとチェダーチーズをのせて焼いたオープンサンドは、見ているだけで元気が出てきそうな色鮮やかさ。添えられた季節の野菜と一緒に味わうのもおすすめです。
自家製グラノーラがたっぷり入ったヨーグルトが付くのもうれしいポイント。ベリーの甘酸っぱさが体を目覚めさせてくれる、朝にぴったりな一品です。
『アサイーボウルと季節のフルーツ(ピーナッツバタートースト付き)』1,280円
健康志向なオーストラリアの人がこよなく愛するグラノーラやアサイー。店主が現地での暮らしをヒントに、オリジナルのアサイースムージーとフルーツ、自家製グラノーラを盛り付けて作った“ここだけのアサイーボウル”もおすすめ。年配のお客さんからも好評でリピーターが続出しているんだとか。蔵で眠っていた本漆塗りの器に入って提供されるのも魅力です。
モーニングタイムはピーナッツバタートーストが、ランチタイム以降は『エナジーバー』がセットになります。
アサイースムージーは、アサイーをベースにマンゴーやイチゴ、オレンジなどのフルーツを混ぜ合わせて、フルーティーな味わいに仕上げているのが特徴。その上に自家製グラノーラと季節のフルーツをたっぷりと、仕上げにチアシードやココナッツファインを散らして完成です。トロッ、サクッなどいろんな食感や味わいが何層にも重なり、最後まで飽きずに楽しみながら味わえます。
・ランチには熱々の『グリルサンド』を♪テイクアウトもOK
『グリルサンドイッチセット』1,380円
ランチには、グリルサンドがイチオシ。「Nanaパン」のカンパーニュの間に、トマトやキノコなどの野菜のほか、キヌアやアボカドといったスーパーフードとチェダーチーズを挟んで表面を香ばしく焼き上げたオリジナルのホットサンドです。味付けは、オーストラリアでポピュラーな発酵調味料「ベジマイト」を使用。八丁味噌のようなコクとほんのり苦い味わいが特徴です。疲れたときは栄養もボリュームも満点なグリルサンドを食べて、エネルギーをチャージして。
・時間を忘れて閑かなカフェタイムを
『モモブレンドコーヒー』530円
岡山市のスペシャルティコーヒー専門店「アロマコーヒーロースタリー」で経験を積んだ店主が、自分で配合を決め、同店でブレンドしてもらっている『モモブレンドコーヒー』は、ここに来たらぜひ飲んでほしい一杯。すっきりとしたキレと、朝にごくごく飲みたくなるような軽い味わいです。
『ラズベリーショコララテ』600円
エスプレッソドリンクも人気。ラズベリーの風味がふんわり香る『ラズベリーショコララテ』は、ドライラズベリーで飾ったキュートなラテアートで提供されます。ラズベリーの心地よい酸味やチョコのほのかな苦味が感じられ、大人の女性にぴったりです。
『ハニーレモンラテ』580円
暑い日には、ハチミツとレモンで仕上げた爽やかな『ハニーレモンラテ』がおすすめ。ハチミツの優しい甘さと鼻に抜けるレモンの香りで、体の疲れがリフレッシュされること間違いなしです。しっかり混ぜて召し上がれ。
『チーズテリーヌラズベリー』500円
自家製のスイーツは、砂糖の代わりにハチミツを使用することがこだわり。クリームチーズをたっぷり使用し、濃厚ながらもまろやかな甘さに仕上げたチーズテリーヌは、舌触りの滑らかさも自慢。蒸し焼きでじっくり火を通して焼き上げ、一日寝かせるのがポイントだそう。ラズベリーとの相性も抜群です。
・自家製グラノーラやこだわりコーヒーは手土産に♪
『グラノーラ』各580円
グラノーラ好きは必見!同店でアサイーボウルやヨーグルトに使っている自家製グラノーラは持ち帰り用としても販売しています。オーガニックのオーツ麦やココナッツオイル、パンプキンシード、ナッツなどを混ぜ合わせて焼き上げているので、ほんのりココナッツの風味が香るのが特徴的。ザクザクと食べ応えも抜群!ヨーグルトと合わせて食べるのはもちろん、小腹が空いたときにそのままスナックのように食べるのもおすすめです。
『エナジーバー(チョコレート、ラズベリー、ココナッツ)』各150円
ナッツがごろごろ入った自家製グラノーラに、デーツペーストを加えて固めたグルテンフリーなグラノーラバーは、一日のどこかで疲れたときに。フレーバーはチョコレート、ラズベリー、ココナッツの3種類。人気のチョコレートは、カカオマスとハチミツを混ぜて作った自家製チョコレートを表面にたっぷり塗っています。「パッケージを見たときに一息ついたり、元気になってもらいたい」との思いで、包み紙一枚一枚に「素敵な一日を」といったメッセージが書かれています。店主からの応援メッセージも要チェック!
『モモブレンド』左 1,110円(100g)、右 2,000円(200g)
コーヒー豆の販売もしています。定番の『モモブレンド』と『エルミラドール農園』のほか、『父の日ブレンド』などの季節限定フレーバーも登場します。店主こだわりのコーヒーを、自宅でもゆっくり味わってみては。
店内右手のフリースペースでは、自家製グラノーラやコーヒーを販売しています。時によっては、写真家や画家の作品を展示することもあり、取材日は水中写真家「茂野優太」さんの「海色写真展」の展示会を開催。今後も展示会を開く予定があるそうなので、ぜひ公式Instagramをチェックしてみて。➡︎公式Instagramはこちら
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2022年5月29日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。