本格的に寒くなる前に、ちょっとした日帰り旅をしてみては。姫路港から香川県・小豆島の福田港まではフェリーで100分。瀬戸内海に浮かぶ風光明媚(めいび)な島を、車でのんびりと巡りましょう。
姫路港から出発
小豆島フェリー「第三おりいぶ丸」に乗船。
1階に車を載せて、2階の客室へ。
展望デッキからは美しい海原を一望できます。
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オリーブにたっぷり浸れる井上誠耕園「らしく本館」
福田港に到着したら、国道436号の海沿いをドライブ。約40分走ると「らしく館」に到着です。
約70年前、1940年に創業してからオリーブ栽培を続ける井上誠耕園のショップ&レストランで、「日常にもっとオリーブを!」をテーマに4月にオープンしました。
1階のオリーブ専門店「mother’s」では食品、雑貨、化粧品、パン、スイーツなどオリーブ商品を販売。
体験メニューもあり、中でもマイオリーブオイル作り(30分、90g 1,728円)が人気。
品種や果実の熟れ具合の違うオリーブオイル3種類の説明を聞き、テイスティング後、好みのものをブレンドして作ります。
建物の近くには、8種類約4,500本のオリーブを16ヘクタールで栽培している井上誠耕園の農園の一角が広がっています。オリーブの木々の間を通り抜けて、オリーブ浴を。
ランチは珍しいオリーブ料理が味わえる2階のカフェレストラン「忠左衛門」で。
おすすめは手延べそうめんの技法で作ったオリジナル麺のパスタ。
もっちりして、しっかりとソースに絡みます。タコやタイ、ハモなど島の新鮮な魚介にほっぺが落ちるかも。テーブルに用意されたオリーブオイルを加えると、味に締まりが出てこれもまたおいしい。オリーブの葉入りのパエリアなども注目してほしい一品です。
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らしく本館
アートと妖怪に親しむ迷路のまち「MeiPAM(メイパム)」
車を東へ走らせて10分ほど、「迷路のまち」と呼ばれる土庄町へ。
まちが不規則に入り組んだ構造になっているのは約680年前、戦乱や海賊から逃れるための工夫だそう。「MeiPAM」は蔵や古民家をギャラリーとしてリノベーションした五つの施設。
MeiPAM1、2、3は2010年に開かれた瀬戸内国際芸術祭に合わせて、4、5は2013年にオープンしました。
まずはMeiPAM1でアートの世界に迷い込んで。かつては呉服屋の蔵だった、MeiPAMのシンボル・迷路の塔の中を上って3階のギャラリーへ。さまざまな企画展を開催しています。2階にはミュージアムショップも。
MeiPAM1からすぐのところにある4はモノノケ堂と呼ばれ、妖怪と戯(たわむ)れることができます。
堂内は昭和一色。懐かしい駄菓子やおもちゃがずらりと並んでいます。
奥へ進むと、こわ~い妖怪たちが。
2013年から毎年実施している「妖怪造形大賞」で集まった作品706点が待ちかまえています。カーテンで仕切られている部屋は、髪の毛が逆立つほどの恐怖を感じるツワモノぞろい。
MeiPAM4から歩いて5へ。真っ暗闇の中、手にろうそくを持ち2階に着くとあっと驚く約20畳の妖怪天井画「モノノケマンダラ」が。島の妖怪画家・柳生忠平さんが描いたもの。
たくさんの妖怪の目を、寝転んで見つめていると邪気を吸い取ってもらえるとか。
旅の締めくくりは、カフェでのんびりと。「café de MeiPAM」でぐるぐる渦巻きデザインのカプチーノ500円やEXオリーブオイルonアイスクリーム600円などのドリンクやスイーツを味わって旅の疲れを癒やして。
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これからが見頃! 寒霞渓(かんかけい)で紅葉狩り
これからの季節に小豆島へ行くなら、島のほぼ中央に位置する寒霞渓(かんかけい)は外せません。
最高峰星ヶ城と四方指の間にある渓谷で、山全体が燃え上がるように染まります。山麓のこううん駅と山頂駅を行き来するロープウェイから空と海、渓谷を一度に眺めることができ、登山道では奇岩怪石や自生植物を観察しながらハイキングが楽しめます。
オリーブラーメンなど島ならではのメニューがそろうレストランやおみやげコーナーもあり。
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寒霞渓(かんかけい)
- 所在地
- 香川県小豆島町神懸通乙327-1(こううん駅)
- 電話番号
- 0879-82-2171
- 営業時間
- 11月30日まで/8:00~17:00
12月1~20日/8:30~17:00
12月21日~3月20日/8:30~16:30
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2017年10月30日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。