神戸市中央区、JR元町駅東口から北へ徒歩約3分の場所にある「楽関記(らっかんき)」。店主自ら本場中国に渡り修行を積んだ、こだわりの小籠包が味わえます。幾度となくメディアに取り上げられ、ランチタイムは平日でも開店前から行列ができるほどの人気ぶり。つるんと滑らかな皮からあふれ出る熱々のスープをぜひ一度味わって。
「楽関記(らっかんき)」
JR元町駅東口から北へ歩くこと3分ほど。立呑屋からフレンチまで、多国籍の料理屋がひしめき合う鯉川筋沿いに「楽関記(らっかんき)」があります。生地から手作りする本格小籠包が味わえると、各メディアにも度々取り上げられる人気店で、ランチタイムともなると、その味を求めて開店前から行列ができるほど。並んででも食べたいこだわりの味を求めて是非足を運んで。
店内には、カウンター10席と、地下にはテーブル席を5卓スタンバイしています。まるで現地で食べているかのようなライブ感を味わいたいならカウンター席が断然おすすめ!立ち上る湯気や食欲そそる香り、活気あるスタッフが腕をふるう厨房の様子を間近に感じることができますよ。
とにかく小籠包が好きで、20代から思い描いていた“小籠包のお店を出す”という夢を叶えるため、本場・中国の蘇州(そしゅう)へ渡った店主。現地でさまざまな小籠包を食べ歩き、多い時で1日7軒もはしごしていたとか。中でも「これだ!」と感じた店に通いつめ、その味を再現するため作り方を学んでいったそう。
最終的にたどり着いたのが「後味がよくて何個でも食べられるシンプルな味」。日本に戻り、自らが学んできた現地の味を日本人の舌に合うように落とし込んだ小籠包を完成させ、2017年に自身の地元でもある元町に店を開きました。
注文を受けてから包み蒸し上げる自慢の小籠包
冷凍の作り置きをする店が多いなか、同店の小籠包は、作りたてを提供するのがこだわり。生地から具までを一から手作りし、注文を受けてから一つひとつ包み、蒸し上げます。作りたて、蒸したての小籠包は、一味も二味も違います。
日本人の口に合うよう、国産の素材はもちろん、調味料も全て日本で作られた物を使用。お客さんに満足してもらうために、進化するための努力を惜しみません。
小籠包を包む作業は、熟練の技がものをいいます。薄く伸ばした生地を18のひだで包むことで、滑らかなつるんとした食感が生まれるんだとか。スタッフは店主の合格がもらえるまで、半年~1年かけて練習を重ねるそう。
出来たての小籠包を箸で持ち上げるとその皮の薄さに驚くはず。皮が薄く、冷めるのが早いので賞味期限は5分!まずは小籠包をレンゲにのせてから皮を割ったら、溢れ出る黄金色のスープを味わって。中には天然のコラーゲンを含んだ豚肉がたっぷりと入っています。多少のやけどもやむなし!熱々のスープごと味わうのが小籠包の醍醐味です。
レンゲに残ったスープもまたご馳走。肉汁とコラーゲン、スープが混ぜ合わさった極上の味わいを、最後の一滴まで余すことなく味わって。
メインが選べる小籠包ランチはコスパ◎
『選べる小籠包ランチ(香港風焼きそば)』1,380円 ※25食限定
前菜3種、選べるメイン、スープ、看板商品の小籠包が6個付いた、コスパ抜群の『選べる小籠包ランチ』が一番人気です。
メインは、『むし鶏ごはん』や『魯肉飯(ルーロウファン)』など、6種から選ぶことができます。麺類からごはんものまで、どれも魅力的なメニューにどれにしようか迷ってしまうこと間違いなしです。
まずは3種の前菜で食欲を刺激して。内容は日替わりで、この日は、ピリ辛モヤシ、キクラゲとクコの実の冷製、生ザーサイ。甘みや酸味、食感が楽しい個性豊かなメニューが並びます。
6種のメインの中で一二を争う人気の『香港風焼きそば』は、麺は一度蒸してから茹でたものを焼くという手間暇かけた一品。その工程をふむことで、歯応えのある焼きそばに。この食感は一度味わったら普段の焼きそばには戻れないのも納得です。しっかりとした味付けで、満足感も◎。
『選べる小籠包ランチ(魚丸粥)』1,380円 ※25食限定
焼きそばと人気を二分するのが、お粥。日本のお粥とは、作り方も味わいも全く違うので、是非一度ご賞味あれ。生米からとろ火で1時間ほどかけてゆっくりと炊いていくのがポイントです。米一粒一粒が炊き上がる様を中国では、「花を咲かせる」と呼ぶそう。粒感を残しながらも花びらを広げるようにふっくらと米が炊き上がる瞬間を見極めるのは、まさに職人技です。
お粥の中には、ビッグサイズのエビ団子とイカ団子がそれぞれ3個ずつ入っています。プリプリの食感で食べ応え抜群。うま味たっぷりの海鮮の出汁がお粥の甘みを引き立てます。
好みでパクチーやワンタンの皮、刻みネギを好みで合わせて召し上がれ。
ランチは他にも、『コックさんの気まぐれランチ』(1,380円)や、『楽関記のお昼のミニコース』(3,300円、要予約)があります。小籠包やお粥などの人気メニューは数に限りがあるので、早めの来店がおすすめです。
ゆっくりと食事を楽しみたいならディナータイムに訪れて。夜は小籠包をはじめ、限定メニューを含む人気の前菜が日替わりで登場する『前菜盛り合わせ』(1,670円~)が人気です。10年ものの『甕出し紹興酒』や、産地ごとに種類豊富にそろえた『黄酒』もあるので、迷ったらスタッフに聞いてみて。
香り高い中国茶はいかが?
『菊花プーアル茶』680円
食後には、香り高い中国茶を一緒にいかが?『菊花プーアル茶』は、プーアル茶に菊の花をブレンドした中国ではポピュラーなお茶。まろやかな味わいと華やかな香りが特徴です。中国の茶器で提供されるので、熱々のお茶を何杯も楽しめるのがうれしいポイント。
苦味が少なく口の中をさっぱりとさせてくれる花の香りが、優雅なひとときを演出してくれます。食後の一杯にもおすすめです。
中華料理店によくある、ランチに付いてくるスープ。そんな脇役でさえ、目を見張るほどのおいしさで、行列ができる人気ぶりにもうなずけるはず。本場で修行を積み、繊細で正確な技術を身につけた店主だからこそなせる業がそこにはあります。そして自慢の小籠包はもちろん、一つひとつの料理を“楽しんで欲しい”という思いが伝わってきます。
「楽関記」のランチで、ディナーで、本格中華料理を余すことなく味わってみては。
■詳細情報
■DATA
楽関記
- 所在地
- 兵庫県神戸市中央区北長狭通3-6-5 GONIビル1階
- 電話番号
- 078-334-7172
- 営業時間
- ランチ/11:30~14:30(L.O.14:00)
ディナー/17:30~22:00(L.O.21:30)
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年3月22日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。