秋の夜長に訪れたいブックカフェが相生にあるのを知ってますか?23時まで営業しているブックカフェ「トキシラズ」。その名の通り、トキを忘れて本の世界に入り込むことができるようなレトロで落ち着いた空間が広がります。
「トキシラズ」昼の顔
ビルの2階に入っている「トキシラズ」。建物向かって左手にある階段から2階へと上がります。
店主は大人になって古本に魅せられ、古本屋を持ちたいと思い立ち、相生に唯一となるブックカフェをオープン。2010年のオープンから10年目を迎えました。
ドアを開くとその向こうには本の世界が広がります。
店内入口からカウンターまである本棚にはさまざまなジャンルの古本が陳列。これらはすべて販売用の古本で、手にとって店内で読むこともできます。お客さんからの古本の買い取りもしているので、買い取りのみの来店もOK!
店内は周りの人の声があまり気にならないゆったりとした作り。カウンター席やソファ席、壁に向かって集中できそうな席とさまざまなタイプの席が設けてあります。
古びた家具や不ぞろいなピアノ椅子、アンティークチェアは、ノスタルジックで昭和レトロな空間を演出します。
コンセプトは、“自宅以上、オシャレなカフェ以下”という絶妙な空気感を持つこと。
本を読むにも仕事を進めるにも、自宅だとだらけてしまいがちだけど、カフェだと緊張感があって落ち着かない・・・。自宅とカフェとの間に位置づけされるような、アイデアやインスピレーションが浮かぶ空間作りを心がけているそう。
BGMはお客さんの状況に合わせて選んでいます。1人で読書を楽しむ人が多いときはクラシックやインストルメンタルの曲、会話を楽しみながら過ごす人がいるときは声の入った曲を。
お客さんから「ブックカフェでは話しちゃいけないですか?」とよく聞かれるそうですが、「そんなことはありません。思いおもいにくつろいで欲しい。」と店主。
読書以外にもパソコンを開いて仕事をしたり、友人との再会を果たしたりする人も。13時から23時まで晩ご飯の時間以外ずっと読書にふける人もいるんだとか。
本のお供に自家製スイーツとハンドドリップコーヒーを
『ブレンド・クリアー』450円
コーヒーの種類は『ブレンド』『コロンビア』『パプアニューギニア』の常時3種に加え、期間限定でさらに1種加わることも。
オーダーが入ると豆を挽き、店主が一杯一杯丁寧にハンドドリップで淹れるこだわりようです。読書と供に長く付き合って欲しい、という店主のやさしさがカップになみなみと注がれたコーヒーに表れています。
『ブレンド・クリアー』450円 『チーズケーキ』350円
店主の気まぐれで楽しめる日替わりスイーツ。取材時のスイーツは『チーズケーキ』350円と『スコーンくるみ』250円。『チーズケーキ』はしっとり濃厚で本格派、一番人気のスイーツです。
アートから歴史、小説、古雑誌までジャンルは様々
広々とした店内をぐるりと囲むように置かれた書棚には、アートや写真集、和書、洋書、古書など幅広いジャンルの書籍や雑誌が並んでいます。
今まで読んだことのなかった新しいジャンルを手に取ってみては?好奇心がくすぐられ、自分の中の新たな領域を広げてくれる本に出合えるはず。
店主のおすすめを聞いてみるのもGOOD!読書談義に花が咲きます。
奥の棚には歴史物や、古雑誌がずらりと並びます。古雑誌は意外にも若い人にインパクトを与える存在なんだとか。アート・ファッション・ヘアスタイリストといった職業の人は「古さの中に新しさを見つけることができる」と、必見のコーナーです。
大人がはまる折り紙
大人がハマる折り紙コーナーも。実際に折り紙が用意されているので、作ることも可能です。でも、奥が深いハウツー本であり、完成させるのはなかなか難しいそう!フランス生まれのORIGAMIの本では、(写真右)ザクザクはさみを入れてしまうところに文化の違いを感じます。そこがまたおもしろいところなんですけどね。
「トキシラズ」夜の顔
「トキシラズ」の夜は、月明かりと間接照明がレトロ感をさらに高めて昼とはまた違ったムード。20:00頃からお客さんが増えてきます。
おすすめの本や本にまつわる話を心向くままに話し合うトークイベントも不定期で開催されます。
読書の秋に押さえておきたい「トキシラズ」。新たな本との出合いの場で素敵な時間を過ごしてみては。
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2020年8月25日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。