2024年4月、三木市志染町にオープンした「桜花宴(はなうた)」。伝統的な建物と日本庭園に癒やされる古民家カフェです。宮崎県出身の店主が作る本場さながらのチキン南蛮ランチは絶品。自家焙煎コーヒーと素朴なスイーツで、食後もゆったりしたひと時を過ごして。
・日本庭園が魅力の古民家カフェ「桜花宴(はなうた)」
三木東ICから車で5分ほど、のどかな田園風景の中に佇む「桜花宴(はなうた)」。2024年4月6日にオープンした、情緒あふれる古民家カフェです。
店名の「桜花宴」は、築60年以上とも言われている伝統的な建物にふさわしい言葉を選んで組み合わせた造語。和を象徴する「桜」に、食にまつわる古語「宴」、そして源氏物語に登場する「花宴」にインスピレーションを受け、楽しげな鼻歌の響きとかけて“はなうた”と読ませました。
立派な梁(はり)見せ天井が歴史を感じさせる、落ち着いた雰囲気の店内。店主自らDIYを手がけたカウンターやリメイクしたヴィンテージ家具が並び、非日常感にどっぷり浸れます。
掘りごたつ式の座席は、約40人がゆったり座れる広さを誇ります。大人数でも利用しやすく、地域の寄り合いやママさんの集まりなど、まさに「宴」にぴったりな空間。もちろん、のんびり過ごしたいおひとり様も大歓迎です。
ワークショップルームも完備され、パラコード作品をはじめ、今後さまざまな講座を企画しているそう。
どの席からでも見渡せる日本庭園は、思わず息を呑むほどの美しさ。春は梅やツツジの花が咲き誇り、夏は爽やかな新緑、秋は赤や黄に照り輝く紅葉と、四季の移ろいを感じることができます。大きな池には鯉が悠々と泳ぎ、ぼんやり眺めているだけで時間を忘れてしまいそう。
・ふっくらジューシーなチキン南蛮ランチ
『チキン南蛮』1,300円
看板メニューは『チキン南蛮』。店主の出身地である宮崎県のソウルフードが主役のランチです。本場そのものの味を伝えたいと、故郷に伝わる製法を忠実に再現。一口噛んだ瞬間、むね肉とは思えないほどふっくらかつジューシーな食感に驚きます。ほどよい酸味の甘辛いタレはそのままでもおいしく、自家製のタルタルソースと合わせた時のバランスも考え抜かれた味付けになっています。
プラス300円でチキン南蛮を大盛りにすることも可能。ガッツリ食べたい人だけでなく、子どもに取り分けて一緒に食べられると好評だそう。
小鉢の内容は週替わりで、取材日は、「はるさめサラダ」、「こんにゃくのみそ煮」、「ひじき煮」。決して気取らない、家庭的なほっこりとした料理が並びます。
ごはんは三木産の「キヌヒカリ」。艶やかでサッパリとした味わいが特徴です。九州の甘めの麦味噌を使ったみそ汁には、桜の形の麩が浮かんでとってもキュート。
『ネギたっぷり鶏肉の柚子胡椒炒め』1,200円
週替わりランチもあります。取材は、『ネギたっぷり鶏肉の柚子胡椒炒め』。ピリッとした刺激が心地よい、ごはんが進む味付けです。
どんな料理が登場するかは店主の気まぐれ。「カレイの煮付け」や「牛肉と野菜のピリ辛炒め」などジャンルは問わず、野菜をふんだんに使った栄養豊富なメニューを心がけています。
・自家焙煎コーヒーと素朴なスイーツでほっこり
鮮度の良いコーヒーが飲めるのは、自家焙煎ならでは。オーダーを受けてから、一杯ずつハンドドリップで淹(い)れてもらえます。一度で静かに湯を注ぎきることで、雑味を出さずコーヒーのうま味だけがしっかり抽出されるんだとか。
『桜花宴ブレンド』500円
『桜花宴ブレンド』は、咲き誇る華やかさと一瞬で散る儚さを併せもつ、桜を表現した一杯。中深煎(い)りで苦味やコクは感じられつつ、フルーティーな香りが特徴的です。酸味は控えめで後味もスッキリなので、ブラックが苦手な人でも飲みやすい仕上がり。ランチと一緒にオーダーすれば300円とお得に楽しめます。
コーヒーはこのほか、『スペシャリティーコーヒー』(700円~)もあります。自慢のラインアップの中から、焙煎してからちょうど飲み頃を迎えた4~6種類がメニューに登場します。浅煎りから深煎りまで幅広く用意しているので、好みや気分に合わせてチョイスして。
『手作りパウンドケーキ』450円
自家製スイーツもあります。チョコチップ入りの『手作りパウンドケーキ』は、サックリとした食感で、甘ったるくなくコーヒーとの相性も抜群。食後でもぺろりと食べられます。
『バニラアイスとお花のクッキー』450円
『バニラアイスとお花のクッキー』には、桜の形をしたクッキーをオン。ピンク色のクッキーはほんのり桜風味で、華やかな香りがリラックスさせてくれます。
このほか、土・日曜日限定で神戸市西区の「KD donuts」から取り寄せる『きなこドーナツ』(500円)も。自家栽培の小麦全粒粉や大豆など、素材にこだわり抜いたスイーツをぜひご賞味あれ。
風情ある建物と四季折々の景色に癒やされるカフェ「桜花宴」。「友達の家にお邪魔する感覚で、仲間とゆっくり料理やコーヒーを嗜(たしな)んでほしい」と店主は話します。心安らげるカフェタイムを過ごしに、気軽に足を運んでみてはいかが?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年5月16日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。