自然あふれる宍粟市一宮町で、廃校となった幼稚園を借りて営む薬膳茶専門店「サササ」。この地で採れた野草やオーガニックの薬草を数種類ブレンドした“草花木(そうかもく)薬膳茶”が自慢で、平日は完全予約制で薬膳茶のカウンセリングをしているほか、月に数回、自家製スイーツと共に薬膳茶を楽しめるカフェを営業しています。たまには豊かな自然の中で自分自身の心と体に耳を傾け、“自分を見つめ直すひととき”を過ごしませんか?
・草花木(そうかもく)薬膳茶専門店「サササ」
宍粟市の北東部に位置する一宮町で、かつて「繁盛(はんせ)幼稚園」として使われていた建物をリノベーションし、夫婦で営む薬膳茶専門店「サササ」。大阪市で2017年から2年半営み、2019年に宍粟市の豊かな自然に惹かれてこの地に移住・移転しました。
店名の由来は、オーナー夫婦が大切にしている“茶・暮・草”の3つの漢字に共通するくさかんむりが、カタカナの“サ”に見えることから。「草や花など自然素材を使ったお茶を通して心身を健(すこ)やかに、そして暮らしを豊かにしたい」という思いが込められています。
お店は、幼稚園の遊戯室を夫婦で力を合わせてリノベーション。宍粟市の建材屋や建具屋から分けてもらったという宍粟市産の木の廃材やガラスを取り入れたり、リノベーションで分からない点を職人から教えてもらったりと、地元の人たちの力も借りて作り上げたこだわりの空間です。店の奥にある小屋は、実はキッチン。ナチュラルな空間とレトロな雰囲気が調和し、居心地の良い温もりあふれるインテリアに仕上がっています。
大きな窓から山々を見渡せるおひとり様席は、自然を感じながらお茶をゆっくり楽しめる特等席です。景色を眺めたり、本を読みふけったり、静かで優雅なひとり時間を満喫して。
・草花木薬膳茶とは?
“草花木(そうかもく)薬膳茶”とは、漢方の考えに基づき、体質や体調に合わせて数種類の野草や薬草をブレンドした健康茶のこと。同店の薬膳茶のコンセプトは「毎日を軽やかに健やかに」。素材からこだわり、宍粟市内の畑で農薬や化学肥料などを使用せず自分たちで育てた野草やオーガニックの薬草などを使い、“日々のお茶”として飲みやすい味わいにブレンドしています。
定番フレーバーは、01番~06番まで全部で6種類。『05 いのち、はぐくみ茶』や『06 いのち、よろこび茶』などのカフェインレスの薬膳茶は、妊婦や授乳中のママにもおすすめ。出産祝いや手土産にも人気があるそう。
『01 整え、補い茶』ハーフ 1,404円
01番の『整え、補い茶』は、創業から配合や味わいを変えず“サササ始まりのフレーバー”として、多くのお客さんに愛されている看板フレーバー。ほうじ茶をベースに、なつめやシナモン、黒豆などをブレンド。同店のラインアップの中でもっとも甘みがあり、上品な香りも楽しめる一杯です。
ショップではハーフサイズ(35g)とフルサイズ(75g)の2種類を、オンラインショップではフルサイズのみ販売しています。1回の目安量は急須の場合、5gの茶葉に対して300~400mlのお湯を注ぎ、3度ほど注ぎ足しが可能。保温ポットの場合は、5gの茶葉に1Lのお湯を注ぐだけで完成です。遠方の人はオンラインショップを利用してみて。➡︎オンラインショップはこちら
『12 長雨うらら香草茶』ハーフサイズ 1,728円
※6月~7月中旬ごろ限定
2~3カ月に1回のペースで、季節限定フレーバーも登場します。取材日は、梅雨どき(6月~7月中旬ごろ)限定の『長雨うらら香草茶』を販売。オレンジの皮やシソ、カルダモンなどの香りが強い素材をアクセントにブレンドした爽やかな味わいが魅力で、じめじめと雨が続いてどんより曇りがちな心をスッキリさせてくれそう。
『薬膳茶のカウンセリング』
初回カウンセリング料金2,000円 + 茶葉代2,500円~3,500円
一人ひとりの体質や体調、悩みに合わせて“体にあった草花木薬膳茶”を作ってもらえる「薬膳茶のカウンセリング」も開催。完全予約制で、1人につき1時間~1時間半ほどたっぷり相談できます。カウンセリング料金は初回のみ2,000円で、別途茶葉代金(75g分)が2,500円~3,500円かかります。2回目以降、同じブレンドの場合は茶葉代のみ、ブレンドを変更する場合は茶葉代+カウンセリング料金(500円)でオーダーできます。
・月に数回“薬膳茶カフェ”を営業!カフェ限定メニューも
『草花木薬膳茶(お茶菓子付き)』600円
月に数回、日曜日を基本に草花木薬膳茶や自家製スイーツが味わえるカフェを営業しています。営業日は公式Instagramでチェックできます。➡︎公式Instagramはこちら
必ず注文してほしい一品が『草花木薬膳茶(お茶菓子付き)』。茶葉は、定番フレーバー6種類とその日の気まぐれブレンドや期間限定フレーバー1種類の計7種類から選べます。急須の中には湯飲み2~3杯分のお湯が入っていて、さらにお湯の注ぎ足しを3回まで無料でサービス。グループの場合は数種類注文し、飲み比べを楽しむ人が多いんだとか。ドライイチジク、ナツメ、クコの実のお茶菓子付きなのもうれしいポイントです。
『しっとりしたバナナケーキ』250円
アレルギーや食事制限をしている人に配慮した、卵や小麦粉、乳製品を使用しないお菓子も3~4種類ほどスタンバイ。お菓子によってハチミツやきび砂糖、てんさい糖、黒糖などを使い分けたり、農薬・化学肥料不使用の米粉や地元の豆腐屋の豆乳を使用したりと、素材からこだわっています。
人気No.1の『しっとりしたバナナケーキ』は、バナナの甘さをオーガニックのきな粉の風味で引き立てた、ちょっぴり和テイストな一品。水分はバナナの果肉と豆乳のみなので、しっとりかつねっとりとした食感で、食べ応えも抜群です。
『なつかしのプリン』350円
有精卵と豆乳、黒糖で作る『なつかしのプリン』は、ちょっぴりビターでコク深い味わい。上にかかったカラメルソースは、きび砂糖をしっかり色づくまで煮詰めるのがポイントだそう。つるんと滑らかで、暑い日にもぺろりと食べられる一品です。
『ヘルシーなチョコケーキ』350円、『和漢珈琲(お茶菓子付き)』500円
バターや生クリームなどの乳製品不使用の『ヘルシーなチョコケーキ』は、『和漢珈琲』に合わせて召し上がれ。ケーキには国産大豆が原料の絹ごし豆腐をたっぷり使っているので、食感は濃厚なのに味わいは意外とあっさり。けれども、チョコの甘さや風味をしっかりと感じられる満足度の高い一品です。
コーヒー豆の代わりに植物の根や実を煎(い)って作る『和漢珈琲』も自家製。ほうじ茶のような香ばしい風味とコーヒーのような苦味が合わさった、コーヒーが苦手な人でも飲みやすい一杯です。煎り方は浅煎り、中煎り、深煎りの3段階から選べます。迷ったときや初めて飲む人は、苦味と酸味のバランスが良い中煎りがおすすめです。
・店主がセレクトした暮らしの逸品の販売やワークショップも
店で使用されている宍粟市の窯元「陶楽窯(とうらくがま)」の急須や湯飲み、籐(トウ)や鹿の角で作ったアクセサリー、無添加手作り石けん「石鹸屋りーふ」の石けんなど、店主がセレクトした暮らしの逸品を販売するコーナーも要チェック!
お茶菓子として提供しているドライフードや米粉、雑穀米などの販売も。普段の食事や暮らしに、作り手のこだわりや思いが詰まった逸品を取り入れてみてはいかが?
しめ飾り作りなどのワークショップや、演奏会などのイベントも年に数回開催し、草花木薬膳茶以外にも楽しみ方があふれる「サササ」。里山で過ごす静かなひとときや物づくりを通して自然に回帰し、何気ない日常や自然に感謝するのも良いですね。イベント情報は公式Instagramでチェックして。➡︎公式Instagramはこちら
■詳細情報
■DATA
サササ
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2022年6月11日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。