2025年4月10日、明石市本町にオープンした「BREADMAN(ブレッドマン)」。国産小麦粉を使い分け、高加水パンに特化したベーカリーです。豊かな風味ともっちり食感が魅力的なパンの数々は、シンプルだからこそ職人の技が光ります。地域の食材を積極的に取り入れた惣菜パンも豊富で目移りしてしまいそう。お気に入りのパンを見つけに、気軽に立ち寄ってみてはいかが？
・「BREADMAN(ブレッドマン)明石」
JR・山陽明石駅から南へ歩いて約5分、淡路ジェノバライン明石港のほど近くに店を構える「BREADMAN(ブレッドマン)」。
営むのは、東京や神戸のベーカリーで修行を積んだオーナーです。約40年にわたり地域で愛されてきた父親のパン屋を復活させる形で、神戸市垂水区に本店をオープンしたのが2022年。その人気は瞬く間に広がり、高加水に特化した新しいパン文化をさらに自由に表現するべく、2025年4月10日、明石の地に2号店をオープンしました。
毎日のように開店前から列をなし、週末には1時間の待ちが出ることもあるそう。明石店限定の商品を目当てに、垂水から足繁く通うお客さんも少なくありません。夕方には売り切れることが多く、列が落ち着いてくる14：00ごろが来店の狙い目です。
店名は、DJとしても活躍するオーナーの名称をそのまま付けたそう。海外で活躍する書道家に描いてもらったというロゴが存在感を放ちます。
店内に足を踏み入れると、そのアーティスティックな雰囲気に圧倒されます。ガルバニウム鋼板を壁に埋め込んだシックな内装に、有名アーティストが手がけるインパクト抜群のウォールアートが絶妙にマッチ。五感を刺激されるような、ワクワクする空間が広がっています。
シンプルな高加水パンをメインに、惣菜系やスイーツ系など毎日70～100種類ほどがスタンバイ。オープンと同時にほとんどの商品が出そろいます。
パンがまるで宙に浮いているようにも見える個性的な陳列台は、吊り下げられていることで足元にスペースが確保され、ベビーカーでも通りやすいというメリットが。高めに設定されているので小さい子どもの手が届きにくく、ママも安心してじっくりとパンを選ぶことができます。
・水分量100%以上！もっちり高加水パン
『チャバタ』205円
看板商品は、希少価値の高い北海道産の小麦粉「キタノカオリ」で作る『チャバタ』。一般的なパンの水分量が70%なのに対して、同店のチャバタは120％というから驚きです。手間暇かけた手ごねにこだわることでグルテンをできるだけ抑え、常温でゆっくりと発酵。扱いにくい生地だからこそ、職人の技術が試される一品です。
軽くトーストすれば、皮は薄くパリッと、中はしっとりモチモチ食感。それでいて口溶けの良さを併せ持ち、小麦粉の甘みもしっかり伝わってきます。そのまま食べるのはもちろん、オリーブオイル、塩、バター、どれに合わせても相性GOOD。
『パンペイザン』(1/2サイズ)540円
『パンペイザン』も、同店を代表するパンの一つ。ハードなビジュアルとは裏腹に、持った瞬間その柔らかさに驚きます。北海道産の「きたほなみ」「春よ恋」「石臼全粒粉」「石臼ライ麦粉」を使用した生地は、低温で一晩熟成。長さ約30cmと大きく焼き上げることでスライスした時の皮の割合が少なく、生地の香ばしさをダイレクトに感じられます。みずみずしくツヤのある断面は、高加水パンならでは。滋味深い味わいで、一口ずつ噛みしめたくなります。
厚めにスライスして霧吹きし、高温のトースターで表面がバリッとするまでリベイクするのがおすすめ。1/2サイズのほか、1本(1,080円)と、1/4サイズ(270円)も用意しています。
・【明石店限定】フォカッチャ＆ドーナツ
『ナポリタンのフォカッチャ』410円 ※明石店限定
明石店限定の商品もあり、フォカッチャ生地で作る惣菜パンは人気シリーズ。使用する小麦粉の一部に対して5倍量の水をあらかじめ混ぜて加熱する「湯ゲル」という技法を採用しています。デンプンが糊化することで、より弾力のあるモチモチとした生地に仕上がるんだそう。オリーブオイルを加えることでエアリー感もあり、チャバタとはまた異なる歯切れの良さも魅力です。
とにかく濃厚さにこだわったというナポリタンには、フォカッチャとの相性を考慮し、海外から取り寄せる立体感のあるパスタを使用。ニンニクを利かせた自家製のトマトソースを絡め、燻製マヨネーズのコクがどことなく大人な味わいを演出してくれます。
『自家製やきそばのフォカッチャ』410円 ※明石店限定
やきそばの麺は、明石市の製麺所「イチ麺食品」から仕入れる弾力のある太麺。神戸市中央区のホルモン専門店「食福亭味革」の上質なホルモンとともに、神戸市長田区の「ばら食品」が手がける「ばらソース」で味付けしています。仕上げに、ウスターソースを作る際に底に沈殿したものだけを集めた濃厚な「どべソース」をプラス。甘酸っぱくスパイシーで、一口食べた瞬間にうま味がガツンと押し寄せます。それでいてフォカッチャの存在感もしっかりとあり、バランスを考え尽くした職人のこだわりが伺えます。
『ドーナツ』216円 ※明石店限定
ドーナツももちろん高加水で、その珍しさに手に取るお客さんが多いそう。一般的なドーナツとは一線を画すジュワッとした口溶けの良さが新感覚で、一度食べるとやみつきになること必至。数量限定のため30分ほどで完売することもあり、確実にゲットするにはオープンと同時に訪れるのがベターです。
このほか、ブラックココア入りの生地に、カシューナッツ、クランベリー、チョコチップを練り込んだ『ショコラバゲット』(756円)や、フォカッチャ生地を蒸し焼きにしたベーグル風の『ソンプルサン』(205円)などもイチオシ。また、肉の加工にも精通している同店ではジャークチキンやベーコンなども手作りしており、ちょっぴりワイルドな味わいのパンの数々も要チェックです。
国産小麦粉にこだわり、すべてのパンが水分量100％を超える「BREADMAN」。パンのクオリティーは言うまでもなく、スタッフの感性により積み上げられた芸術的なディスプレイに購買意欲をそそられます。今後は、夜はパンバーとしての営業を予定しているそうで、さらなる進化に目が離せません。最新情報は公式Instagramで確認を。➡︎公式Instagramはこちら
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2025年5月29日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
