2024年7月16日、姫路市野里寺町に移転オープンした「riguru(りぐる)」。高知県のおいしいものを選りすぐったセレクトショップです。名物のカツオのタタキはもちろん、調味料やおやつなど、県外ではなかなかお目にかかれない商品がずらり。現地のレシピで作る「土佐巻き」が主役のランチも要チェックです。
・高知の食のセレクトショップ「riguru(りぐる)」
2025年7年16日、姫路城の北側、野里商店街の通りに面した場所にオープンした「riguru(りぐる)」。高知の食のセレクトショップとして、同地区内のレンタルスペースを借りてスタート。約3年の時を経て、20mほども離れていない町家へと移転しました。
営むのは、高知県出身の夫をもつ店主。帰省の度にあらゆるグルメでもてなしてもらえることがうれしく、次第に自身でも高知の魅力をもっと県外に広めたいと思うようになったそう。
店名の「りぐる」は、土佐弁で「吟味する」「念を入れる」という意味の動詞で、張り切る時に用いられる言葉。おいしくて体に優しいものを“りぐって”集めたお店を表しています。
築150年以上と思われる町家をリノベーションした店内。立派な梁(はり)が存在感を放ち、隙間風を避けるために貼られたチラシや電話ボックスやなど、当時の面影が色濃く残っています。2階は資料室になっており、歴史好きにはたまらない空間です。
店舗の奥には、井戸のある緑豊かな庭が広がっています。晴れた日はもちろん、雨の日でも独特の雰囲気を醸(かも)し出してくれ、眺めているだけで時間を忘れそう。
・店主が厳選した高知県グルメが約50点
店頭には約50点ほどの商品が並んでいます。義家族にも協力してもらいながら、店主が選び抜いた自信のあるものばかり。できるだけ無添加で、生産者の顔が見えるという点もこだわりポイントです。
『かつおたたき』1,500円
高知名物と言えば、カツオのタタキを思い浮かべる人も多いのでは?数多ある水産業者の商品を食べ比べた結果、「土佐佐賀産直出荷組合」から取り寄せています。土佐沖で一本釣りされたカツオは、丁寧に捌かれ藁焼きにし瞬間冷凍。うま味がギュッと閉じ込められ、表面の香ばしさと内側のトロッとした口当たりとのハーモニーが絶妙です。
流水で解凍後、ガス火でひと炙りすれば、より一層風味がアップ。ネギ、タマネギ、ニンニク、ショウガ、ミョウガなど、たっぷりの薬味と一緒に食べることで、カツオが苦手な人でも食べやすくなるんだとか。
『芋チップ』1袋540円
圧倒的なリピート率を誇るのが『芋チップ』。日々のおやつとしても、ちょっとした手土産としても、世代を問わず喜ばれること必至です。人気の秘訣はなんといってもその薄さ。高知産の「土佐紅金時」を機械に頼らず手作業でスライスすることで、パリッとしたくせになる食感を生み出しているそう。原材料はいたってシンプルで甘さ控えめ。あと一枚と、つい手が止まらなくなるおいしさです。
フレーバーは「てんさい糖」「しお」「シナモン」の3種類あり、まとめ買いする人も少なくありません。生産が追いつかないこともあるほどの売れ筋商品なので、見かけたらマストバイ!
左から『タレ(甘口)』、『だしケチャップ』、各870円
生産者である“まき婆ちゃん”の顔写真がインパクトを放つ商品にも注目。フルーツや野菜のうま味を凝縮したタレは、焼き肉はもちろん、から揚げの下味などにも使えて万能です。
贅沢なだし入りのケチャップは、酸味を控えたまろやかな味わいが特徴です。スープや炒め物にも使え、いつもの卵料理にかければ一気にグレードアップするという優れもの。
このほか、ごはんのお供にぴったりな『土佐のごちそう赤かつお』(980円)、ミネラル豊富な天日塩『土佐の塩丸』(320円)、仁淀川で育てられた『乾燥きくらげ白ホール』(450円)など、あれもこれもと迷ってしまいそうなほど豊富なラインアップです。
・手作りの「土佐巻き」やオリジナルドリンクも
『土佐巻きランチ』1,200円
店内では、高知の郷土料理「土佐巻き」が主役のランチを手作りしています。店頭でも販売しているカツオのタタキを贅沢に巻いた一品。現地のレシピを守りつつ、県外の人にも受け入れてもらいやすいようニンニクは薄めにスライスしています。ネギ、大葉、ミョウガと薬味がたっぷりで、藁焼きの風味を引き立てるとともに、さっぱりといただけるのが魅力。一本食べきれないという人は、ハーフサイズ(700円)でのオーダーもOKです。
季節の汁物には、アジの煮干し「あじこ」でとっただしを使用。具だくさんで、ほんのり甘みのある優しい風味にほっとします。
「土佐巻き」は時間帯を問わずオーダーできるものの、売り切れる場合もあり、確実にゲットするには事前予約がベターです。もちろんテイクアウトも可能(1本1,050円)。醤油だけでなく、ごま油+塩をつけて食べるというアレンジも楽しんで。
『ゆずボカスカッシュ』400円
高知の名産として忘れてはならないのがユズ。同店では、北川村産のユズを絞った果汁「ゆのす」を仕入れ、「ボカ」とともにシロップを作っています。「ボカ」とは、サトウキビを絞って煮詰めた濃縮シロップ。その味は決して主張はしないものの、適度なコクを生み出し、ユズの酸味をまろやかにしてくれます。炭酸水で割ることで、スッキリ爽快な夏にぴったりのドリンクが完成です。
高知の絶品グルメに囲まれ、きっと高知が好きになる「riguru」。「誰かに贈っても必ず喜んでもらえるものばかりです」と意気揚々と話す店主の人柄も印象的で、足繁く通うリピーターがいるのも頷けます。特に「土佐巻き」は、高知県ではスーパーでも手に入る一般的な食べ物ながら、県外ではほとんど見かけることがありません。同店で“りぐって”、その味わいを堪能してみてはいかが?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2025年8月25日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。