2024年12月14日、龍野の城下町にオープンした「温(おん)」。銭湯をセルフリノベーションした風情のある古民家で味わう、日替わりのカレーが話題です♪店主手作りの気まぐれスイーツは、一口食べたら大ファンになること間違いなし。タイムスリップしたような空間「温」で、心もお腹も満たされるひとときを過ごしてみてはいかが?
・「温(おん)」
2024年12月14日、龍野の城下町にオープンした「温(おん)」。銭湯をセルフリノベーションした風情のある古民家で味わう“日替わりカレー”が話題です。
店主が自らの手でリノベーションを始めたのは、9年前に遡(さかのぼ)ります。その間、たつのや姫路のイベントやギャラリーに「温カレー」として出店していたそう。お客さんや地元の人の期待が年々高まる中、「温」の名前をそのまま表したような、あたたかみのある店がオープンしました。
店名を「温」にしたのは、「ON」「恩」など色々な意味に変換できる「おん」の音の響きが好きだったからだそう。「温故知新」という言葉も好きだと話す店主が、古き良き銭湯だったこの場所に店を構えることになったのは、偶然とは思えないご縁を感じます。
店内には、座敷とテーブル席を完備しています。たくさんの本が並ぶ棚は、かつての脱衣所のロッカー!なんとも趣がある、落ち着いた空間に仕上がっています。
店内の奥のガラス戸を開けて足を踏み入れると、そこには当時の浴室がそのまま残されています。43年前までは、人々の集う銭湯だったというこの場所。当時龍野には全部で6軒の銭湯があったそうで、現在残っているのはここだけです。
浴槽や床の石、タイルまでが昔のままで、座席もあるのでここで食事を楽しむこともできます。天井が高く、少しひんやりとした空気が漂い、声も響いて思った以上に心地よく、ほかにない不思議な感覚が味わえます。タイムスリップしたようなこの場所で、昔の時代に思いを馳(は)せてみるのもいいかもしれませんね。
・一期一会の「日替わりカレー」
『日替わりカレー(あいがけ)』1,100円~
※価格は内容によって変動。写真は「あいがけ(牛すじのカレー・里芋のカレー)」1,400円
メニューは、日替わりのカレーが2種類とあいがけカレーがラインアップ!取材日は「牛すじのカレー」(1,300円)と「里芋のカレー」(900円)がお目見え。
牛すじはほろほろと柔らかく、下茹でしたタマネギの甘みが口の中に優しく広がります。ねっとりホクホクとした里芋のカレーには、アジョワンというスパイスがベストマッチ◎。どのカレーも辛すぎず、優しく味わい深いのが特徴です。
「食材の数だけカレーがある」と語る店主。旬のものを使いながら、それぞれの食材をどう生かすか、という視点で、使う食材と相性のいいスパイスを合わせ、その日その時にしか出合えない一期一会のカレーを提供しています。
スパイスは多くをブレンドしすぎないのが“温カレー流”。その根底にあるのは、昔旅で訪れたインドのお母さんが作るカレーの味。「毎日作って食べる、いわゆる家庭料理としてのカレーは、スパイスはあくまでもシンプル。だけどそれがとても美味しかった」と店主は言います。
その日ごとにレパートリーが変わる4〜6種類ほどの惣菜が、カレーのお皿を豊かに彩ります。店主の気分でチョイスされる手作りの惣菜は、どれも主役級の味わい。野菜もたっぷり摂れてうれしいですね♪
『日替わりカレー』900円~
※テイクアウトの場合はルーのみの提供。写真は『牛すじのカレー』(1,000円)
カレーはルーのみテイクアウトが可能です。カレー2種のほか、ご飯と副菜も一緒についた『あいがけのお弁当』(1,000円~)もあります。リピーターも多く、取材中にも近所の人もふらりと買いにくる光景がありました。家でのランチタイムや、季節のいい時期には公園でのピクニックでも楽しむこともできますね!
・店主の手作り!『気まぐれスイーツ』も要チェック♪
『かぼちゃケーキ』400円、『チャイ』500円
カレーだけでなく、スイーツも本格的!毎日約2〜3種類ほどのスイーツが、店主の気まぐれで登場します。
『かぼちゃケーキ』は、カボチャの素材を生かした優しい味わいです。口当たりはとてもなめらかで、程よい甘さが口の中でとろけます。ほっと一息つきたい時には、スパイス香る甘いチャイも一緒にいかが?
『ベイクドチーズケーキ』400円
『ベイクドチーズケーキ』は、濃厚でしっとりとした上品な味わいです。取材日のチーズケーキは、下の層にナッツが入っていて、食感も楽しめるのがGOOD!これも同店自慢の“気まぐれ”の醍醐味です。最後まで飽きがこない、遊び心のあるチーズケーキです。
『ゃスコーン』300円 ※テイクアウト可
奥さんの「やすこさん」が心を込めて焼いた『ゃスコーン』は、サクッとしていながらしっとり感もあり、一つ食べた直後にすぐ、もう一つ食べたくなるほどのおいしさです。テイクアウトもできるので、手土産としても喜ばれそうですね!
『コーヒー』400円
同店のコーヒー豆には、野里にある自家焙煎珈琲店「ナカザキコーヒーロースター」の『ディープブレンド』を採用しています。コク深い味わいで、スイーツとの相性もピッタリです。
地元の人も旅の途中の人も、「ただいま」とふらっと帰ることのできるような、ぽかぽかとぬくもりのある「温」。銭湯の時代からの生活の営みや息吹を思い出させてくれると共に、この場所・空間・人を大切にする店主の愛や訪れる人の心の安らぎが、新たに塗り重ねられていく素敵な場所です。
今後、銭湯の空間を生かしたイベントも計画できたらと考えているそうで、わくわくが止まりません。銭湯の時代の古きよきものを大切にしつつ、新たな歴史を刻んでいく「温」に注目です。最新情報やカレーのメニューは公式Instagramをチェックして。➡︎公式Instagramはこちら
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2025年2月17日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。