お香のまち・一宮町に2024年3月にオープンした「にいど」。地元の伝統工芸であるお香や、全国からオーナーが選りすぐったこだわりの雑貨を扱うセレクトショップです。店頭で販売している淡路島の食材を使ったミルクジェラートは観光の合間のひと休みにもぴったり。「伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)」のお参りの後にはぜひ立ち寄って。
・セレクトショップ&ジェラート「にいど」
神戸淡路鳴門自動車道、津名一宮ICから車で北西へ7分ほど、のどかな景色が続く県道88号線沿いに車を走らせると見えてくるのが「にいど」です。2024年3月、お香のまち・一宮町にお香と雑貨のセレクトショップがオープンしました。
お香の原材料が日本に初めて伝わったのが、淡路島なんだそう。ここ一宮地区では、昔からお香メーカーが多く集まり、伝統を守りながら生産し続けてきました。その数は減ったものの、現在でも全国シェア7割を誇ります。
この地で生まれ育ち、数々のパッケージデザインを手がけてきたデザイナーのオーナーが、地元の伝統文化の魅力を若い世代にも発信したいと、昭和41年から使われていた鉄工所をフルリノベーション。スタイリッシュで透明感あふれる空間へと生まれ変わりました。
入り口のガラス扉を空けると、柔らかなお香の香りが迎えてくれます。店内には地元のお香をはじめ、テーブルウェアやドライフラワーなど、オーナーが全国からセレクトしたセンスあふれる雑貨が並びます。季節に合わせて衣替えするというディスプレイは、まるで美術館のような洗練された雰囲気です。
・お香のセレクトバーでお気に入りを見つけて
『にいどのお香』一袋220円~
お香といっても、伝統的な線香の形をしたものからマッチ型のもの、紙タイプのものまでさまざまな種類があります。
どれにしようか迷ってしまう人におすすめなのが、15種類の香りの中から好きな香りを少量ずつ選べるセレクトバー『にいどのお香』。香りを確かめながら選ぶことができるのが人気の秘密です。
スティックタイプ(5本入り)と短いスティック(6本入り)、渦巻き状のタイプがあり、それぞれ燃焼時間が違うのでシーンにあわせてチョイスして。
15種の中でも上質な香りが特徴の「カサブランカ」は常に人気で、夏に向けて気温が上がってくると手に取る人が増えるのが、海や空をイメージした清々しい香りの「マリンウッディー」。「檜(ひのき)」や「椿(つばき)」、「白檀(びゃくだん)」といった和の香りは、名前の響きも含めて特に外国人から選ばれることが多いそう。
お香は、箱を開けたとき、焚いたとき、そして火が消えたあとの残り香と、3回楽しめるのが醍醐味。香りの強さによって香りが続く時間も異なるなど、それぞれに個性があるのがお香の魅力でもあります。
香りに詳しいスタッフが、お客さんの好みや気分、気候にあわせて、丁寧にアドバイスをしてくれるので、気軽にお声がけを。初心者でもきっとお気に入りの香りがみつかるはずです。
『にいどのお香(箱)』1,200円~、
『ガラスのお香たて(SUN GLASS STUDIO KYOTO)』2,200円~
箱入りでも販売しているので、気に入った香りはまとめ買いがおすすめ。オシャレなパッケージデザインは、思わず手に取りたくなります。手土産やちょっとしたギフトにもピッタリ♪
・洗練されたデザインのお香たても
『Incense sculpture』 3,960円~
店内には作家が手がけるさまざまなお香たてがそろいます。どれもオーナーが全国からセレクトした、暮らしをオシャレに、長く使い続けられるデザインのものばかり。この日は夏に向けた涼やかな作品がラインアップ。
石のコロンと丸い美しいフォルムとつややかな質感が魅力のお香たては、「haec(ハエク)」のもの。使い込むほどに真鍮(しんちゅう)の風合いの変化も楽しめ、シンプルなデザインは、どんなインテリアにも馴染みそう。
『ガラスの剣山(お香たて)』2,750円
写真のガラスを使った涼やかなお香たては、吹きガラス作家、伊藤泰三氏のブランド「SUN GLASS STUDIO KYOTO」のもの。吹きガラス独特のなめらかな艶とやわらかなフォルムが特徴で、季節や時間、場所や光の角度によってさまざまな表情をみせてくれます。相手をイメージしたお香と一緒に贈れば、喜ばれること間違いなしです。
店内に並ぶガラスや真鍮、錫(すず)、木工、陶芸、瓦などのお香たては、作家が一点一点手造りした作品ばかり。にいどオリジナルの作品も多く、一つひとつ異なる表情からお気に入りを見つけるのも楽しみのひとつです。
・淡路島の食材を丸ごと味わうジェラート
『ダブル(玉ねぎ、いちご)』560円
同店のもう一つの顔がジェラート店。島内の「シラギク牧場」の絞りたて牛乳を使ったこだわりのミルクジェラートや、定番と季節限定合わせて10種類スタンバイしています。
おすすめは、「淡路島の極味玉ねぎ」を使った一品。梨のようにみずみずしい玉ねぎの甘みをダイレクトに味わえます。さらにトップにはキャラメリゼしたオニオンフライがトッピングされ、まさに玉ねぎ尽くし。ここでしか出合えない島の恵みがぎゅっと詰まったジェラートをぜひ堪能して。
国産イチゴを使った『いちご』は、プチプチとした果肉感がたまりません!コク深いミルクとイチゴの酸味が合わさった大人のいちごミルクを心ゆくまで楽しんで。
『ダブル(レモン、抹茶)』560円
※レモンは8月中旬(予定)までの限定(なくなり次第終了)
8月中旬(予定)までの期間限定の『レモン』は、島内の平岡農園の完熟レモンを使用した夏らしい一品。口に入れた瞬間からレモンをそのままかじったかのような爽やかな酸味が広がります。
レモンの皮まで味わえるのは、国産レモンを丸ごと使えるジェラートならでは。レモン独特の苦みまで見事に生かされています。
丹波篠山の抹茶を使った『抹茶』は、しっかり苦味を利かせたちょっぴり大人の味わい。まろやかなミルクのコクとバランスのよい一品です。
『最中ジェラート』580円
和スイーツ『最中ジェラート』もおすすめです。好きなジェラートに地元の老舗和菓子店「寳來堂(ほうらいどう)」の甘さ控えめのこし餡、求肥、かのこ豆が入った和パフェのような世界観が楽しめます。取材日は『黒ゴマきな粉』をチョイス。香ばしいきな粉と上品な甘さのジェラートは和の甘みと相性抜群!
今後の季節のジェラートは、『鳴門オレンジ(7月後半~)』、『いちじく(8月初旬~)』、『ブルーベリー(8月初旬~)』などが続々登場予定。いずれもそれぞれの素材の収穫時期に合わせた限定販売で、なくなり次第終了なので、お見逃しなく!季節のジェラートは、公式Instagramでチェックして。➡︎公式Instagramはこちら
・淡路島玉ねぎスープが作れる体験も
『玉ねぎスープ作り体験』880円
お店の奥では、淡路島名物・玉ねぎスープが作れる体験コーナーも。2種類のフリーズドライ玉ねぎからどちらかを選んだら、ホウレンソウや卵、手鞠麩などのなかから好きなトッピングを入れたら、自分だけのオリジナル玉ねぎスープの完成まであと一歩!器代わりの最中ももちろん具材として楽しめます。
色とりどりのトッピングは種類豊富で、どれにしようか迷ってしまいそう!食べる時はお椀に最中ごと入れてお湯をかけていただきます。出来上がった時をイメージしながらトッピングの組み合わせを考えて。
「昔ながらの線香のイメージを、もっと身近なものとして日常に取り入れてもらえるようになれば」と語るオーナー。日々の暮らしにお気に入りの香りをプラスしてみませんか?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年7月3日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。