高砂市高砂町にひっそりと佇む古民家カフェ「古陰(こかげ)」。店内はトーンを落とした照明と落ち着いた音楽に包まれ、時間の流れが緩やかに感じる異空間が広がります。レトロな空間、穏やかに流れる時間の中、手作りのランチやスイーツを味わう非日常な時間を過ごしに訪れてみて。他とは一味違ったインテリアにも注目です。
築100余年の古民家カフェ「古陰(こかげ)」
歴史が息づく美しい高砂の街並みに溶け込むように佇む、古民家カフェ「古陰(こかげ)」。
歴史的景観地区に指定されている高砂町周辺は、北前船(きたまえぶね)が寄港した港町。北前船とは、江戸時代に北海道と大阪の間を日本海経由で行き来しながら、立ち寄った各地で交易を行った商船です。
商家や豪壮な船主屋敷が残る美しい街並みは現代に残され、その魅力は受け継がれています。景観を楽しみながらふらりと立ち寄って。
100年以上前に建てられ炭と塩を扱う商家として使われていた建物をリノベーション。見事な梁(はり)や時代を感じさせる建具などをそのまま残した味わいのある空間です。1階部分はテーブル席が5卓。ゆったりと間隔をあけて、座席が配置してあります。
奥には純和風の座敷があり、大人数での会食でも利用が可能です。中央は大きな掘りごたつになっているので、足を伸ばしてくつろげそう。
大きな窓には薄く揺らぎのあるレトロガラスが当時のまま使われています。時代を経ても装飾を加えられていない建物そのものの持つ美しさと力強さに癒やされます。
2階にあがると3間続きの和室があり、そこに客席が5卓用意されています。道路に面した壁から緩やかにカーブを描いた、珍しい造りの勾配天井が見られます。かつての繁栄を物語るかのようなノスタルジックな構造美は一見の価値ありです。
また、2階から1階を見下ろす吹き抜けには、縦横にどっしりとした梁の通った見事な大空間が広がります。
野菜がメインの『古陰ランチ』
『古陰ランチ』(ドリンク付き) 1,400円
ランチは『古陰ランチ』の1種類のみ。野菜がメインのヘルシーな和食が楽しめます。提携の地元農家から仕入れた新鮮な野菜を使ったおかずは全て手作り。内容は、2~3日ごとに変わるのでいつ来ても新しいものに出合えます。取材日は「鶏肉の甘酢あんかけ」が登場。
ドリンクはコーヒーか紅茶のどちらかをチョイス。プラス350円~で、ミニデザートも付けることができます。ミニデザートは、その時々のおいしさに出合える気まぐれデザート。内容の一例としては、クリームあんみつなどが提供されます。
手作りスイーツと自家焙煎コーヒーを
『シフォンケーキ』550円、『コーヒー』530円
カフェメニューは、シフォンケーキやタルト、チーズケーキなど常時10種類ほどのスイーツがそろいます。シンプルに作られた『シフォンケーキ』には、生クリームと季節の果物、手作りのジャムが添えられます。ケーキに合わせて、自家焙煎したコーヒーも味わって。苦味と酸味のバランスのいい、ブラジル産ムンドノーボ種のコーヒー豆を使用しています。
『チーズケーキ』 600円、『紅茶』530円
しっとりと焼き上げたベイクドチーズケーキは食べ応え十分。口に入れると、マイルドなチーズの香りがふわり。『紅茶』(単品)を注文すると鉄瓶に入れて提供されるので、趣きがあり、たっぷり飲めるのもうれしいですね。
ランチやスイーツの入った器は、どれも信楽焼(しがらきやき)や立杭焼(たちくいやき)などこだわりの作品ばかり。こだわりの器がカフェタイムをさらに優雅に引き立てます。
アンティークなアート空間にうっとり
店内を彩るのはすべてアンティークな家具や古道具ばかり。店頭には、昔のミシン台を使った台や、カラフルなボタンをモザイク画のように並べたディスプレイなど、見ているだけでも癒やされそうなギャラリースペースになっています。これらのアート空間を利用して、焼き菓子販売や雑貨を不定期で販売しています。
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ゆっくりと時間が進む静かな空間で、長い年月を経た建物や道具から癒やしとパワーをもらえるようなカフェ「古陰」。家族や気の置けない友達とくつろぎの時間を共有しに訪れてみては。
■詳細情報
■DATA
古陰(こかげ)
- 所在地
- 兵庫県高砂市高砂町今津町535-1
- 電話番号
- 079-490-5311
- 営業時間
- 11:00〜17:00(L.O.16:00)
ランチ/11:00~14:30 - ※店内は建具や家具など壊れやすいものがあるため、小学生以下の入店は不可
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年8月30日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。