2024年5月、姫路市船津町にオープンした「CAFE koyo(コウヨウ)」。創業100年を誇る瓦窯元が営むちょっぴり珍しいカフェです。至るところに瓦が飾られた和モダンな空間は、落ち着いた時間を過ごしたい時にぴったり。地元産の食材を使ったモーニングのほか、かわいらしいスイーツや本格的な直火焙煎コーヒーが楽しめます。
・いぶし瓦の窯元が営む「CAFE koyo(コウヨウ)」
船津ICから車で約3分、「光洋製瓦株式会社」の敷地内に店を構える「CAFE koyo(コウヨウ)」。文化継承の取り組みの一つとして、2024年5月15日にオープンしたカフェです。
1920年創業の同社は、熟練の技と手間が必要とされるいぶし瓦を製造する姫路唯一の窯元。姫路城の「平成の大修理」でもその一端を担うなど、日本の伝統技術を後世に受け継いでいます。
「koyo」のロゴには、よく見ると創業100周年の数字が隠れているのがわかります。
カフェ店内は、壁材や花瓶など、いぶし瓦製品に囲まれたシックな雰囲気。「いぶし銀」と呼ばれる美しい光沢と独特のツヤが、上質なカフェタイムを演出してくれます。季節ごとに変化する生け花も存在感があり、いぶし瓦とのコントラストがなんとも美しい唯一無二の空間を生み出しています。
16席とコンパクトな造りで、おひとり様で過ごしやすいカウンターもあります。開放的なテラス席は、ペットの同伴もOK。
フォトフレームやコースターなど、いぶし瓦で作られた雑貨も販売しているので、料理の待ち時間にチェックしてみて。
・地元産の食材を使用!お得なモーニング
『おにぎりセット』ドリンク代 + 400円
13:00までオーダーできる「サービスセット」シリーズは、モーニングやブランチに最適。
『おにぎりセット』は、姫路市豊富町で栽培された米を、直火釜でふっくら炊き上げたおにぎりが主役です。いりこをベースに毎日とるダシが利いたみそ汁は、運ばれてくると同時に香りに食欲をそそられます。昔ながらのホッとする味わいで、おにぎりとの相性は言わずもがな。サラダにはできるだけ地元産の朝採れ野菜を使用するなど、こだわりが満載です。
一品、漬け物、ゆで卵、フルーツ、自家製ヨーグルトまで付いてボリューム満点。プレートもいぶし瓦で一つひとつ丁寧に作られているから驚きです。
『アーモンドトーストセット』ドリンク代 + 350円
トーストメニューは4種類がラインアップ。姫路市香寺町のパン屋「マリーポアラーヌ」から取り寄せる、バタートップ食パンを使用しています。
姫路ならではのモーニングで一日を始めるなら『アーモンドトーストセット』を。自家製のアーモンドバターはハチミツ入りで、コクのある甘さが魅力です。
コンソメベースのスープは、野菜が苦手な人でも食べられるよう、しっかり炒めてからじっくり煮るのがこだわり。ナス、オクラ、トマトなど、旬の野菜がゴロゴロ入っています。
・食べ応えのあるメニューはランチにぴったり!
『ロコモコ(スープ付き)』800円
ランチには、手作りの肉々しいハンバーグが主役の『ロコモコ』がおすすめ。「マリーポアラーヌ」のバタートップ食パンの耳をパン粉にしてつなぎにすることで、バターの風味が染み込んでいます。ごはんが進む濃厚なデミグラスソースとチーズを絡め、市川町の「タズミの卵」で作る目玉焼きを崩しながら召し上がれ。
このほか、『カレーライス』や『肉うどん』(各800円)などもスタンバイ。いずれもプラス400円でドリンクセットにできます。
・かわいらしいスイーツ&直火炭焼き焙煎コーヒー
『シャノワール』(単品)500円、(ドリンクセット)900円
姫路市仁豊野にあるパティスリー「salut le soleil(サリュルソレイユ)」が手がけるスイーツもあります。チーズケーキやミルクレープなど定番メニューのほか、季節のフルーツを使ったショートケーキなど毎日4種類ほどを用意。何が登場するかは当日のお楽しみです。
かわいらしい猫のフォルムが目を引く『シャノワール』はグルテンフリーのケーキ。提供期間は決まっていないので、出合えたらラッキーな一品です。チョコレートとブルーベリーのムース、ブルーベリージャム、チョコスポンジが層になり、パリッとしたチョコレートでコーティングされています。チョコレート好きも納得の、芳醇なカカオの風味を堪能して。
『ソレイユさんのなめらかプリン』300円
とろりと口当たりの良い『ソレイユさんのなめらかプリン』も人気。カラメルがほろ苦く、ちょっぴり大人な味わいです。持ち帰り用も販売しているので、家族や友人への手土産としてもGOOD。
『薫(いぶし)』600円
自慢のブレンドコーヒーは、直火式の炭焼き焙煎。高級な備長炭を使用することで、遠赤外線が生豆の芯まで均等にローストしてくれます。荒めに挽(ひ)いた豆は、一気にドリップすることで雑味のないまろやかな口当たりになるそう。力強く深みがありながら、後味はスッキリ。ブラックでも飲みやすく、ミルクを入れても豆の風味や香りがしっかり感じられます。
タンブラーで提供してもらえるのもうれしいポイント。温かいまま約2杯分飲めてとってもお得です。いぶし瓦を背景に飲むいぶされたコーヒーは、同店にしかない特別感を味わえること間違いなしです。
高品質な瓦の空間を満喫できるだけでなく、地元の魅力をギュッと詰め込んだ「CAFE koyo」。普段なかなか触れることのないいぶし瓦を知るきっかけになればうれしいと店主は話します。事前に予約すれば、粘土工作体験や工場見学もできるそう。豊かなカフェタイムを過ごすと共に、人々が何千年も繋いできた歴史的な技術を肌で感じてみてはいかが?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年10月3日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。