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2024.5.15
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【多可町】日本茶カフェ「Ittoki」オープン!ここにしかない『茶穀米』を使ったランチも♪

瓦屋根の家が軒を連ねる多可町加美区の住宅街にある老舗呉服店「きはら呉服店」。創業100周年を目前にした2024年3月29日、日本茶カフェ「Ittoki(イットキ)」をオープンしました。日本茶そのものはもちろん、独自開発した『茶穀米』を使った五平餅やランチもスタンバイ。日々の喧騒から抜け出し、一杯のお茶を丁寧に味わう“お茶時間”をここで楽しみませんか?

・日本茶カフェ「Ittoki(イットキ)」

2024年3月29日、多可町加美区の住宅街に日本茶カフェ「Ittoki(イットキ)」がオープン!老舗呉服店「きはら呉服店」と同じ建物の中にあり、暖簾(のれん)も分け合うように2つ仲良く掲げています。ネイビーの壁に木の格子窓が映える和モダンな外観が存在感抜群。初めて訪れた人でもすぐに分かる立派な佇まいが特徴です。

元はコンクリート造りのファッションビルのような建物だった「きはら呉服店」。もうすぐ4代目に継承し、100周年を迎えるこのタイミングで「地元のお得意様だけでなく、若い人や遠方の人といった新しい層の人にも利用してもらえるようなお店を目指したい」との思いで、リニューアルしました。

代々の当主がバトンをつないできた思い出深い建物を一度解体し、一から基礎を作り直して今の形に。新店舗は、一階に洋装を販売するアパレルショップとカフェ「Ittoki」、二階に着付けや和装のレンタル・販売を行う呉服店の3店舗で成り立ちます。

店内に入ってすぐ目の前は、「きはら呉服店」が営むアパレルショップのスペース。ミセスを対象とした衣料品からバッグなどの小物関連までを販売しています。料理の待ち時間や食後にふらっと立ち寄るカフェ利用のお客さんの姿も多く見られます。

このほか、冠婚葬祭のギフトや学生服の採寸・販売も。この町の“なんでも屋”のような役割を担い、地元民には欠かせない存在です。

カフェスペースには、スリッパに履き替えてから奥へと進んで。和のテイストとナチュラルな雰囲気が調和したこの空間には、25席ほどの客席がスタンバイ。元々勝手口として使われていた裏手の玄関を生かした半個室風のテーブル席は、周りを気にせずゆっくりと食事が楽しめそうですね。

婿入りし、「和装をして日本茶でおもてなしをするカフェはどうか?」と提案した店主は、今や日本茶アドバイザーと日本茶インストラクターの資格を持つほどの知識人。店名に込めた「“茶腹(ちゃばら)も一時”という言葉の通り、お茶でも少しは空腹を満たせるように、来られた方の心を一杯のお茶で少しでも満たしたい」という思いを胸に、明るい奥さんと一緒に店頭に立ち、お客さんをもてなしてくれます。


・日本茶は全部で5種類♪おいりと一緒に一服を

『宇治の普通蒸し茶(お茶請け付き)』550円

店主が茶問屋から直接仕入れる日本茶は、「宇治茶」「深蒸し煎茶」「ほうじ茶」「玉露」「抹茶」の5種類。どれも、いろんな茶葉を飲み比べた中で、店主がおいしいと感じた逸品ぞろいで、奥深い日本茶の世界や魅力を教えてくれます。

単品の日本茶には、おいりと砂糖菓子のお茶請けがサービス。さらに、2杯目までは継ぎ湯もお茶請けも無料というから驚きです。

「まずはこの一杯を」と店主がおすすめするのが『宇治の普通蒸し茶』。ほんのり黄色みがかった色合いと、湯気と一緒に鼻に届く爽やかな青々とした香りが特徴です。一口飲むと、一瞬にして口いっぱいにうま味と甘みが広がり、のどを通るころには心地よい渋みがほんのり。バランスのとれた味わいが、老若男女問わず飲みやすいと好評です。

『抹茶(極)(お茶請け付き)』770円

庭園を眺めながらひと息つきたいときは、ワンランク上の高級抹茶を。茶問屋で扱っている抹茶の中でも上級グレードにあたる「極」は、苦みがまろやかで品の良い味わいが魅力です。

茶筅(せん)を使って一杯ずつ丁寧に立てた抹茶は、口当たりもなめらか。ふわっと細やかな泡と一緒にぐぐっと飲めば、泡が弾けるたびに抹茶の香りも立ち、心がほっと和みます。

サービスのお茶請けも、「日本茶をよりおいしく感じられるように」と店主が選び抜いたこだわりのものです。鳥をモチーフにした砂糖菓子は、店主が心を込めて和三盆糖を型に固めて作ったもの。カラフルなおいりは香川県から取り寄せていて、どちらも優しい甘さと口溶けが日本茶の香りをそっと引き立てます。

・オリジナル商品『茶穀米』を使った「五平餅」

店主が日本茶の勉強をしていたときに、日本茶を“食べる文化”を持つ国があることを知ったことから独自で開発を進めて生まれたのが『茶穀米』。その正体は、7種類の国産穀物に国産上級煎茶をブレンドした“茶葉入り雑穀米”で、お茶を淹(い)れたときに出る茶殻に残る栄養を丸ごと摂取することができるのがポイントです。

多可町産の「コシヒカリ」の発芽玄米のほか、緑米やひえ、青大豆など、煎茶と風味の相性が良いものを厳選。クセがなく、プチプチとした食感が楽しいので、白米が苦手な子どもにも良さそう。店頭と公式オンラインショップで、一袋961円で販売もしています。➡︎公式オンラインショップはこちら

『Ittokiの五平餅(白味噌)』440円

『茶穀米』を使ったオリジナルメニュー『Ittokiの五平餅』を、ここに来たらぜひ食べてみて♪五平餅の本場・愛知県にある予約制カフェ「みるる」にレシピを監修してもらったという本格派です。うるち米をブレンドした茶穀米を一つひとつ人の手で成型し、直火でこげ目がつくまでしっかり焼き上げるという手間のかけっぷり。そのこだわりを聞けば、おいしいのも納得です。

味は「白味噌」と「赤味噌」の2種類あり、同店の定番は「白味噌」。風味豊かな『茶穀米』と多可町「足立醸造」の米みそを合わせたここにしかない組み合わせで、みたらしあんのようなこっくりとした甘みとみその香り、そして穀物の風味が三位一体となっています。

『Ittokiの五平餅(赤味噌)』440円

一方の「赤味噌」は、「さすがは愛知県民が考え抜いたレシピ」とうなずくような本場の味。白みそに比べて赤みそは塩分濃度が高く、熟成期間が長い分、塩味と発酵の風味が強いのが特徴です。関西人にはあまり食べ慣れていないはずですが、同店のものは甘みもしっかりしていてクセがほとんどなく食べやすい味わい。赤みそのパンチがクセになること間違いなし。

五平餅は単品のほか、『五平餅日本茶セット』(770円)もスタンバイ。日本茶とのペアリングも楽しんでみては。



・予約必須!一日20食限定の『茶穀米手巻き寿司御膳』

『茶穀米手巻き寿司御膳』1,800円 ※1日20食限定

『茶穀米』を使ったランチも必見!1日20食限定の『茶穀米手巻き寿司御膳』は、見て・作って・食べて、“3度楽しいランチメニュー”です。ほぼ予約で完売するほどの人気ぶりなので、前日までの予約がおすすめ。予約は電話で受け付けています。

お盆の上には『茶穀米』入りの酢飯が入ったおひつとお吸い物、茶碗蒸し、9種類のおかずがずらり。おかずもすべて手作りで、「サーモンのマリネ」や「カツオのたたき」といった魚介系から、「レンコンの金平」「ポテトサラダのチーズあぶり」「煮卵サラダ」などの惣菜系までバラエティー豊かなおかずで構成されています。

なかでもイチオシは、店主の奥さん自慢の「鶏のてりやき」。プリプリの鶏もも肉を香ばしく焼き上げ、甘辛いタレに絡めた家庭料理の定番どころですが、『茶穀米』との相性が抜群!キュウリやニンジンなどの付け合わせと一緒に海苔で包み、「足立醸造」のかつお風味のかけ醤油を付けて食べるのがおすすめです。

「お腹いっぱいだけど五平餅も食べてみたかった」という人もご安心を♪一口サイズの白玉で作ったミニデザートも付いています。味付けは五平餅と同じく、白と赤、2色のみそ味。五平餅よりももっちりやわらかく、食後にぴったりです。

気さくな和装姿のスタッフと温かい日本茶が出迎えてくれる「Ittoki」。知っているようで知らなかった日本茶の奥深さや魅力、そして食べる文化に触れられる日本茶のコンセプトカフェで、“気ままな一時”を過ごしてみては。

■詳細情報

■DATA

Ittoki(イットキ)

所在地
兵庫県多可郡多可町加美区寺内2
電話番号
Ittoki・きはら呉服店:0795-35-0062
営業時間
ランチ/11:30〜L.O.13:30
カフェ/13:30~17:00
※満車のときは店舗に直接問い合わせを

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年4月30日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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