「西脇市総合市民センター」や「童子山公園」がある、地元の人たちの集い場の一角にオープンした「珈琲店EQUATOR(イクウェイター)」。コーヒーインストラクターの資格を持つ店主が世界各国から集めた20種類以上の豆を気軽に味わえるカフェです。焼き菓子やケーキとのペアリングも◎。テイクアウトしてコーヒーピクニックもおすすめです♪
・「珈琲店EQUATOR(イクウェイター)」
「珈琲店EQUATOR(イクウェイター)」は、2023年7月に丹波篠山から西脇市に移転してきた自家焙煎コーヒー専門店。元々資材置き場として使われていたという倉庫をリノベーションしてカフェへと生まれ変わらせた“倉庫カフェ”です。
コンセプトは「優雅な時間(とき)を提供する」。缶コーヒーやインスタントで済ませがちな忙しいときこそ、焙煎したての新鮮な豆で挽(ひ)きたて、淹(い)れたてのコーヒーを飲んで心にゆとりを……そんな“心を豊かにする一杯の大切さ”を教えてくれるお店です。
外観は倉庫が建てられた50年ほど前のまま手をつけず、内観はおしゃれなカフェ空間にフルリノベーション。天井が高く開放感のある店内には、心地よい風が抜け、明るい光が優しく降り注ぎます。
なんと店内は、知人やお客さんの力を借りてDIYしたそう。協力してくれた人の優しさや店主の穏やかな人柄、木の温かみが調和した、ほっこりと落ち着く空間も魅力です。
1階にはペット同伴OKの土間カウンター席も併設。“ペットも一緒にゆっくりカフェが楽しめるコーヒー店”という構想は移転前から思い描いていたんだとか。ペット可のスペースがはっきりと分かれているので、ペットが苦手なお客さんも気兼ねなく過ごせそうですね。また、おむつ替えスペースもあり、子ども連れにも優しいお店です。
座敷 | × | 子ども用イス | 〇 | おむつ替え | 〇 |
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個室 | × | 離乳食持ち込み | 〇 | 禁煙 | 〇 |
ベビーカー入店 | 〇 | キッズメニュー | × | 喫煙 | × |
子ども用食器 | × | 授乳スペース | × | – | – |
建物そのものの高さを生かした2階は、1階を見下ろしながらゆったりとくつろげる特等席。普段見ることのない鉄骨の骨組みを見たり、陽の光をダイレクトに感じることができたりと、2階にしかない過ごし方も。
大工を生業にしている知人にDIYで作ってもらったというテーブル、壁、床などの素材に統一感があり、ナチュラルな雰囲気を醸(かも)し出しています。
・常時20種以上がそろう自家焙煎コーヒー
自慢の自家焙煎コーヒーは、定番メニューから黒板に書かれていない裏メニューまで合わせると全部で20種類以上も!ラテアートやコーヒーについていろんなお店で学んだり味わったりする中で、自分の舌にぴたりと合うコーヒーと出合えなかったことが自家焙煎を学ぶきっかけになったそう。
現在は、貿易会社やコーヒー農園、コーヒー豆の卸業者など数社からコーヒーの生豆を仕入れ、焙煎やブレンドを独自で行っています。
使用する焙煎機は1kg単位で焙煎する小型のもの。「一度に大量に焼けないからこそいつでも新鮮な状態で何種類もの豆を届けられます」と店主は語ります。
毎日、多い時には朝と夕方の2回ほど焙煎し、焙煎した豆は直売のほかにも、市内のカフェに卸したりオンラインショップで販売したりしています。➡︎公式オンラインショップはこちら
コーヒーのラインアップは、浅煎りから深煎りまで、アフリカ大陸からアメリカ大陸、アジア大陸まで、焙煎度・産地・品種に偏ることなく幅広く取りそろえています。
店頭に並んでいない品種のものも、店主に希望を伝えれれば、裏メニューとして用意してもらえることもあるかも!?定番の20種類は、豆だけでなくドリップバッグも販売しているので、飲むシーンによって使い分けて。
『EQUATORブレンド』500円
ここに来たらまずは飲んでほしい『EQUATORブレンド』は、オリジナルブレンドの豆を丁寧にハンドドリップしたこだわりのコーヒー。2種類のブラジルとエチオピア、グアテマラ、タンザニアの5種類の豆をブレンドし、それぞれの豆の長所を引き立て合ったバランスの良い一杯です。
「コーヒーが苦手な人のために配合しました」と話す店主の言葉通り、苦みや酸味といった角がとれた味わいで口当たりまろやか。一日に数回飲んでも飽きの来ない、飲みやすいブレンドに仕上がっています。
コーヒーを注ぐカップにも店主のこだわりが満載。丹波篠山でお店をしていたときに知り合った窯元にお願いして特注したものや、日本各地の陶芸の産地で買い集めたお気に入りのコレクションなど、普段自宅でなかなか手にすることのないものばかりがそろいます。
おいしいコーヒーをすてきなカップで飲むという何気ないひと時にこそ、小さな幸せを感じられそう。
・スイーツとのペアリングも
コーヒーだけでなく、焼き菓子やケーキといったスイーツとのペアリングも同店での楽しみ方の一つです。ケーキは常時4種類ほどがスタンバイし、そのほとんどが季節によって変わります。
『エンガディーナ』580円
唯一の定番スイーツ『エンガディーナ』は、スイスの伝統菓子。キャラメル味のヌガー※とクルミをクッキー生地で包み込んで焼くのが主流ですが、同店では日本人の舌に合うようにアーモンドプードルを混ぜ合わせて作るのがポイント!ねっとりとした濃厚さはそのままに、口溶け良く仕上がっています。
外側のクッキー生地のバターの香りと、中のキャラメル味、クルミのアクセントが三位一体となった『エンガディーナ』はコーヒーと合わせるとおいしさがひとしお。クッキーのように片手に持ってコーヒーと一緒に食べ進めるのがおすすめの食べ方です。
※ヌガーとは…砂糖とハチミツなどを混ぜ合わせてたものを煮詰め、さらに冷やし固めたソフトキャンディーの一種。
・大会経験のある店主が描くラテアート
パティシエと焙煎士のほかにも、バリスタとしての顔も持つ店主。中でもラテアートの腕前は大会に出たり、専門学校で講師を務めるほど本格的です。
ラテアートをしてもらえるラテメニューは、『カフェラテ』(600円)『ココアラテ』『抹茶ラテ』(各650円)など。絵柄はその時々で変わります。
時にはお客さんのリクエストに応じ、専用の道具を使ってエッチングラテアートを描いてくれることも。気軽に相談してみて。
『抹茶ラテ』650円
『抹茶ラテ』は、注文が入ってから茶筅(ちゃせん)を使って抹茶を点てるのが“イクウェイター流”。使用する抹茶も宇治抹茶を使うなど、素材選びから工程まで一つひとつこだわり抜いた一杯です。
三温糖の優しい甘さが抹茶の苦みの引き立て役。「最後の一口までダマにならず、まろやかな口当たりを堪能してもらえるように」と一杯ずつ丁寧に淹れた『抹茶ラテ』からは、店主の優しさと愛情がにじみ出ています。
ドリンクはすべてテイクアウトOK!お店のシンボルマークになっている手書きのウサギが描かれたカップは、なんとも言えないゆるさと愛らしさで、お出かけ気分も盛り上がりそう。
店内でのんびり過ごすも良し、公園や外でテイクアウトカップを持ち歩くも良し。優雅な時間を「イクウェイター」と共に過ごしてみては。
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年12月17日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。