2020年3月31日にたつの市の揖保川沿いの道にオープンした「石井製パン」。のれんをくぐってお店に入ると、ハード系を中心としたおしゃれなパンたちが陳列棚いっぱいにずらりと並んでいます。オープンの10時から休む間もなく焼きあがるので、午前中なら、焼き立てが狙えますよ。
2020年3月31日オープン「石井製パン」
JR本竜野駅から徒歩15分ほどの場所に、2020年3月31日にオープンした「石井製パン」。古民家をリノベーションした和テイストなパン屋さんです。この場所は昔、店主の祖父がスポーツ用品店を営んでいた場所。この場所をよみがえらせて活気づけたいという思いで、愛媛と大阪でパンの修行をしていた店主が、パン屋さんという新しい形で引き継ぐことになりました。
お店のシンボルであるのれんや、ガラス窓に描かれたロゴマークは店主の手作り。石井という店名も祖父の営んでいたスポーツ用品店から引き継いでいます。
店内には10時のオープンと同時に、菓子パンやハード系、食パンがずらりと並びます。オープンから休む間もなく11時、11時半、12時と常にパンが焼きあがるので、午前中に来店すれば焼き立てのパンと出合えるチャンス!
自慢はハード系ブレッド
店主が得意とするハード系はお店に並ぶパンの半数を占めます。大阪の修行時代から作っていたそうで「一つ一つのパンをしっかりと噛んで、風味を楽しみながら味わってほしい」と真心こめて作っています。噛めば噛むほどに口いっぱい広がる素材の風味やうまみを楽しんで。
練り込む具材や生地のバリエーションも豊か!普段はハード系が苦手という人もおつまみとして買いに来るという『海苔塩パリパリ』や、ワインに合う『チーズフランス』、小・中・大と大きさが異なるプレーンの『バゲット』など、訪れるたびに顔ぶれが違うのも通う楽しみの一つです。
『いちじくフランス(小)』180円
基本のフランスパンに使う粉は、風味の強さともちっとした弾力が持ち味の国産小麦粉ブレンド強力粉をセレクトしています。赤ワイン・シナモン・グローブに漬け込みじっくりと煮込んでねかせた、自家製のいちじくコンポートを練り込んだ『いちじくフランス』は、パンの風味といちじくのフルーティーさが見事にマッチ。小は180円、大は300円です。
『セモリナ粉の小さなパン』110円
お昼前後には、セモリナ粉を使ったパンが焼きあがります。パスタに使われることの多いデュラム・セモリナ粉を使ったパンは、パン用の強力粉に比べ、もちっとした食感と皮のさっくり感がでるのが特徴的。数日経っても衰えない強いもっちり食感はセモリナ粉ならでは!
きっと自分好みが見つかる5種類の食パン
食パンはほとんどの常連さんが買っていくほどの人気があります。おいしさの秘密は「ゆめちから」や「春よ恋」といった国産小麦粉をブレンドした強力粉を使っていること。バリエーションはベーシックな『角食パン』、たっぷりの自家製ラム酒漬レーズンを練り込んだ『レーズン食パン』、そのまま食べても香ばしい『玄米食パン』、健康志向な人から人気の『五穀食パン』、トースト派に食べて欲しい『ハードトースト』の5種類です。
『角食パン』370円
定番は『角食パン』。ほんのり黄色く色づいている秘密は、発酵バター入マーガリンやスキムミルクを使っているから。甘みがあるので、まずはそのまま焼かずに食べてみて!サンドイッチやトースト、ジャムサンドなど、どんな食べ方にも合うので悩んだときはこれを選んでみて!
『ハードトースト』400円
トーストした食パンの耳が、パリッと硬めが好きな人は『ハードトースト』を選んで。材料は粉、塩、パネトーネ酵母、水のみ。シンプルだからこそ、酵母の甘酸っぱい香りが特徴です。焼くと中はもちっと、外はサックサクになり、歯切れのよさが際立ちます。
店主のおすすめパンはコレ!
『あんバターフランス』220円
口当たりの軽いソフトフランスパンに、つぶあんとバターをサンドした老若男女問わず人気のあるパン。「石井製パン」では、近くにある創業◎年の老舗製餡店「内藤製あん店」のあんこを使用しています。同店のつぶあんは口当たりなめらか。あんこの甘さとパンの塩気がバランスよく、ぺろりと1本食べられます。
『レーズンロール』240円
スイーツ系の中でイチオシが、イタリアの伝統菓子“ジレッレ”をイメージした『レーズンロール』。自家製カスタードとラム酒漬けレーズン、くるみを巻き込み、上からさくらんぼのリキュールで香り付けしたアイシングをトッピング。ちょっぴり大人なスイーツ系パンです。
中に練り込んだラム酒漬けレーズンは自家製。奄美諸島から取り寄せた「ルリカケス」というラム酒をたっぷり贅沢に使っているので、ドライフルーツと思えないほどふっくらジューシーな仕上がりに。アイシングのさくらんぼの香りとともに、口の中はフルーティーな甘さで幸せな気分に。
『カルツォーネ』220円
イタリア語で“包みピザ”を意味する『カルツォーネ』は、ランチにもおすすめ。卵やハム、チーズ、黒オリーブを薄くのばしたフランスパンの生地で包んで焼いています。中はもちっ!外はパリッ!中と外で食感が異なり、食べるのが楽しくなるパンです。
手土産にラスクやカヌレはいかが?
『カヌレ・ド・ボルドー』280円
パンと一緒にぜひ買ってほしいのが、フランスの伝統菓子であり、毎日必ず焼くという看板菓子カヌレ。卵と牛乳をたっぷりと使っているお菓子で、表面はカリッと、中はしっとりもちもち。一口食べれば、ラム酒とバニラの甘い香りがふわりと香り、3時のおやつタイムを優雅で上質なものにしてくれること間違いなし。
購入した翌日まで寝かして、常温で食べるのがおすすめの食べ方。一つずつラップで包んで冷凍保存をすることもできます。
『ラスク』各200円
手土産として常連さんに喜ばれている『ラスク』。味は写真左からアールグレイ、シナモン、メープルシロップ、ドライフルーツの4種類。一番人気はメープルシロップです。中までしっかりとシロップが染み込んだフランスパンを低温でカリカリになるまで焼き上げた香ばしい一品。揚げずに作っているので、購入から1週間経ってもカラッとしていて、ざくざく食感が変わらないのが嬉しいですね。
小麦本来のおいしさや風味をしっかり味わえる「石井製パン」のハード系ブレッド。普段ハード系を食べ慣れていない人も、これを機に挑戦してみてはいかが?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2020年5月21日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。