神戸市中央区北野のパールストリートにある神戸屈指のブーランジェリー「Ca Marche(サ・マーシュ)」。国産小麦や天然酵母を使った風味豊かなハードブレッドが人気で、行列の絶えない人気店です。シンプルだからこそ味わえる小麦の本来の風味と甘みを、ハードブレッドで味わってみませんか?
・「Ca Marche(サ・マーシュ)」
神戸市中央区北野に店を構えるベーカリー「Ca Marche(サ・マーシュ)」。2010年にオープンして以来、毎日行列の絶えない人気店です。店名が書かれた洋風のアーチをくぐると小道が。この小道を進んだ先に店舗があります。
進んだ先には右手に店の入り口、左手にテラス席があります。周囲が壁で囲まれているので、ここが神戸だということを忘れてしまうほど静か。晴れた日はテラス全体にたっぷり日が差し込み、時間や周囲を気にせずのんびりくつろぐことができます。焼きたてのパンを購入したその場で食べられるのもうれしいポイント。
店名の「Ca Marche」とは、フランス語で「さあ、いこう!」という意味。フランスのレストランの厨房では、オーダーが入ったときにスタッフにかける掛け声なんだそう。この前向きな意味を持つ店名から、店主の明るい人柄とパンへの熱い情熱が感じられますね。
店内は木の温もりあふれるカントリーな雰囲気。一歩店内に入れば、まるでフランスのベーカリーに来たかのような外国さながらのインテリアで統一されています。パンの陳列棚の前をバーで仕切られていて、バーの内側にいるスタッフに購入したいパン伝えるといった、ちょっぴり変わった対面販売スタイル。「パンを食べるだけでなく、お客さんとスタッフが近い距離で会話をすることで“選ぶ楽しみ”も感じてほしい」との思いでこのスタイルに決めたそう。本格的なフランスパンが豊富にそろうベーカリーでありながら、老若男女問わず愛される秘密は、この気さくな販売スタイルにもあります。
オープンの10:00~15:00ごろまで絶えずパンが焼き上げられ、小麦の香ばしい香りが立ち込める店内。パンの種類はシンプルなハードブレッドだけでなく、食パンやバゲット、惣菜系のフランスパン、菓子パンなどバラエティ豊かに取りそろえています。
焼き上がり時間は、10:00ごろに食パンやフランスパンなどのシンプルな定番パン、昼ごろに菓子パンや惣菜系などが焼き上がり、13:00ごろがバリエーション豊富でねらい目です。
・看板商品『カンパーニュ』は必食!
『カンパーニュ』1,944円
看板商品は、ブドウから起こした自家製天然酵母の『カンパーニュ』。直径はなんと約24cmも!バリッと音が鳴るほどハードな皮が、生地の水分を逃がすことなく包み込むように焼き上げるので、中はしっとりやわらか。噛めば噛むほど天然酵母の風味が口に広がる味わい深さが魅力です。
その大きさは手に持つと歴然。片手では持てないほど大きく、ずっしりとした重さがあります。天然酵母パンは日が経つごとに中の生地が引き締まると同時に、キュッとした酸味や独特の風味も増すので、買った日から1週間は、毎日少しずつ食べて食感や風味の違いを楽しむのがおすすめの食べ方。そのまま食べるのはもちろん、チェダーチーズやオリーブ、生ハムなどのクセの強い素材と合わせてサンドイッチにするのも最高です。おいしい食べ方やカットの方法を公式Instagramで紹介しているので、ぜひ食べる前にチェックしてみて。➡︎公式Instagramはこちら
・シンプルかつオリジナリティあふれるバラエティパン
左から『セザム・ノワール・ノワ』各432円、『豆乳クリーミーフランス』各486円
シンプルながらも、さまざまな素材を組み合わせたオリジナリティあふれるパンも豊富!中でも店主のイチオシは『豆乳クリーミーフランス』。生地に豆乳ではなく、豆乳の油脂を使っているそう。通常ハードブレッドにはバターなどの油脂を使用しませんが、この『豆乳クリーミーフランス』にはあえて豆乳の油脂を加えることで、クリーミーでしっとりとした食感に仕上げています。真っ白でつややかな断面からも、しっとりとしていることが伝わってきます。皮までやわらかいのでオープンサンドにもおすすめです。
一度食べるとリピートしたくなる『セザム・ノワール・ノワ』にも注目を。パン生地に黒ゴマペーストと黒ゴマ、白ゴマ、クルミを混ぜ込んだ香ばしさあふれる一品です。ゴマとクルミの食感がアクセントに。一口食べれば、煎(い)りたてのようなゴマの香ばしさが口いっぱいに広がり、虜(とりこ)になること間違いなし!生地の風味を味わいたいときは厚めに、表面のパリパリ感やゴマの香ばしさを堪能したいときは薄めにスライスをして、トーストで軽く焼いてから召し上がれ。
『米粉バゲット』378円
小麦粉の代わりに国産米粉を使用したパンも。『米粉バゲット』は、まるでお餅のようなモチモチ感と新米のような甘みが特徴的。歯切れも良く、いくらでも食べられる、まさにやみつきの食感!今までに感じたことのない新食感を、ぜひ食べて確かめてみて。
『つぶあんパン』各432円
ハードブレッドが苦手な人は、卵や油脂をたっぷり含んだほんのり甘いブリオッシュ生地のパンがおすすめ。同店ではあんパンや食パンにブリオッシュ生地を使用しています。
定番人気の『つぶあんパン』は、生地は程よくふんわりやわらか。中には甘さ控えめの粒あんがびっしりと詰まっています。生地のやわらかさと粒あんの量のバランスがベストで、パンの食感と粒あんの味わいのどちらもしっかり感じられます。季節ごとに『栗あんパン』(432円)などの季節限定フレーバーも登場するのでお見逃しなく!
・食パン類は5種類以上!迷ったときは『ハードトースト』を
一般的にハードブレッドが豊富なフランス系のベーカリーでは、食パンを扱っていることが少ないですが、同店では5種類以上と、食パン類も充実しています。シンプルな『パンドミー』(1本972円)やスイーツのような『オレンジブレッド』(1/2本464円)、年配のお客さんに人気の『黒ごまブレッド』(1/2本410円)などがラインアップ。
『ハードトースト』(1本)972円 (1/2本)486円
中でも一番人気は、フランスパン生地で作る食パン『ハードトースト』。こんがり焼き色が付いたパリパリの耳と、もっちりと弾力のある生地の食感のコントラストが特徴です。噛めば噛むほど国産小麦ならではの甘い風味が楽しめ、素朴ながらも飽きのこない一品。焼き目の香ばしい余韻を心ゆくまで味わって。
・ラスクやジャムなどの加工品も自家製
自慢のパンを使ったラスクも6種類と豊富にスタンバイ。『バタール』、『もち麦のバゲット』、『カンパーニュ』を使った甘い系が3種類、『カンパーニュ』、『ポテトパン』、『ベーコン』を使った塩&オイルラスクが3種類あり、店頭にはランダムに数種類並びます。オーブンで水分を飛ばすようにしっかり焼き上げているので、カラッと香ばしくヘルシー。塩とオリーブオイルで仕上げたラスクはお酒のお供にもぴったりです。
日本全国の農家から仕入れた果物を使った自家製のジャムも販売しています。青梅やイチジクなど、ちょっぴり珍しいフレーバーも。季節によってラインアップが変わるので、ジャムで季節の移ろいを楽しむのも素敵ですね。パンと合わせて手土産にもいかがでしょうか?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2022年11月1日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。