神戸市中央区の北野エリアに2023年9月15日、チョコレート専門店「ametista(アメティスタ)」がオープン!カカオ豆からチョコレートになるまで一貫して製造する「ビーン・トゥ・バー」のチョコレートと、そのチョコレートを使った焼き菓子を販売する専門店です。5カ国の産地のカカオ豆を使い分けて作るチョコレートは、同じカカオ70%のハイカカオチョコでも風味と香りがまったくの別物。奥深いチョコレートの世界に足を踏み入れてみませんか?
・「ametista(アメティスタ)」
神戸市中央区の中でも、異人館や洋館などが建ち並び、異国情緒を醸し出す北野エリア。ここに、2023年9月15日にチョコレート専門店「ametista(アメティスタ)」がオープンしました。
数々の店でパティシエとして腕を磨いてきた店主。さまざまなスイーツを作る中で、カカオ豆から手作りする「ビーン・トゥ・バー・チョコレート」のことを知り、カカオ豆の魅力に引き寄せられたそう。2〜3年の月日をかけて独学で研究して完成させたチョコレートを多くの人に手にとってほしいと、店主にとってパティシエとしての原点である神戸に専門店をオープンしました。
「ametista」とは、イタリア語で“アメジスト”を意味する言葉。選別から焙煎、摩砕、テンパリング、成型、ラッピングまですべての工程を店内で行うチョコレートはまさに、アメジストの石言葉「真実の愛」や「誠実」といった店主のまっすぐな姿勢やチョコレートへの愛を象徴しているようです。
洋風のかわいらしい門扉をくぐり、店内に足を踏み入れると、白と茶色を基調としたちょっぴりカントリーな空間が広がります。L字型に設置された陳列棚には、店主自慢のチョコレートや焼き菓子が美しく並び、お客さんを迎えます。
窓際には、購入したスイーツやドリンクを片手にひと息つけるイートインスペースが6席ほどスタンバイ。北野の中でも少し奥まった立地だからこそ、都会の喧騒を気にせず思いのままにゆっくりと過ごせるのが魅力です。
・“産地”による風味の違いを楽しむ「ビーン・トゥ・バー・チョコレート」
同店では、カカオ豆の産地の違いをカカオ70%のハイカカオチョコレートで比べることができるのが醍醐味。「ベトナム」「インディア」「タイ」「ウガンダ」「フィリピン」の5カ国がラインアップし、すべて一口サイズのテイスティングも用意しているので、店主の説明を受けながら店内で食べ比べすることができます。
カカオ本来の香りを最大限に表現する事を追求し、そのためなら手間暇も惜しまないのが「ametista」。1回につき30枚分のチョコレートしかとれないほどの小ロットで一つひとつ丁寧に手作りするのがこだわりです。
また、テンパリングをしてから“エイジング”と呼ばれる熟成工程を踏むのもポイント。時間はかかりますが、チョコレートの結晶が安定することで、香り高いアロマと高品質がかなうんだとか。チョコレートは、気温や輸入したカカオ豆の状態など、細かな要因でも仕上がりががらりと変わるという繊細さを持ち合わせているからこそ、日々、レシピの調整も怠っていません。
『ナコーン70% タイ』1,500円
同店にある5種類のチョコレートの中で、店主のイチオシは『ナコーン70% タイ』。醤油やパクチーといったアジアな香りをどこか遠くの方で感じさせる異国な香りが特徴です。独特の香り、苦み、甘みが時間差で口に広がり、個性がハッキリと表現された一品です。
このほか、ビギナーにはクセが控えめで食べやすい「ウガンダ」や「フィリピン」、コーヒーにはベリーのような酸味を持つ「ベトナム」やレモンに似た爽やかな味わいの「インディア」がおすすめです。
『ショコラショー』(テイクアウト)864円、(イートイン)880円
クセの強い『ナコーン70% タイ』と生クリームを1対1の割合で配合したガナッシュを、温かいミルクに合わせた『ショコラショー』で味わうという楽しみ方も。舌触りがザラっとしているほど濃厚にも関わらず後味はスッキリしていて、目が冴える一杯です。
ベリーチョコレートのような甘酸っぱくもフルーティーな風味があり、同じチョコレートドリンクとして分類されがちなココアとは、まったくの別物!チョコを惜しまず使った贅沢な一杯を自分へのご褒美にいかが?
・朝焼きの『カヌレ』が絶品!
開店時間を見計らって毎朝焼き上げる『カヌレ』が焼き菓子のイチオシ。卵や牛乳、ラム酒、バニラビーンズなどを使った王道のカヌレ生地に、贅を惜しまず同店のチョコレートをたっぷり混ぜ合わせた自慢の逸品です。
『カヌレショコラ』各450円
外はカリッと香ばしく、中はもっちりした『カヌレショコラ』は、「焼き立てはもちろんおいしいですが、このカヌレにおいては冷やして食べるのもおすすめです」と店主。チョコレートがたっぷり詰まった中の生地がほどよく引き締まり、チョコレートのフルーティーさも濃厚さもより素直に楽しめるのが魅力です。ここでしか味わえないおいしさを堪能してみて♪
・「カルピスバター」を使ったリッチな焼き菓子は手土産に♪
同店では、マドレーヌやフィナンシェなどのチョコレートを使わない焼き菓子も10種類ほど用意しているので、あわせてチェックして♪ギフトボックスに詰めてもらい、手土産にするのもおすすめです。
すべての商品に“白いバター”で知られる「カルピスバター」やオーガニックシュガーが使われているなど、自身の手で手がけるお菓子すべてがこだわりに抜かりがありません。袋を開けた瞬間に広がるバターの甘い香りが、そのリッチさを物語っています。
『フィナンシェピスターシュ』300円、『フィナンシェ』280円
皮付きアーモンドを煎(い)るところから細かく粉砕するまでを工房で行う、自家製アーモンドプードルがたっぷり入ったフィナンシェは、香ばしい香りに思わずうっとり♪
特に『フィナンシェピスターシュ』は、ピスタチオペーストと自家製ピスタチオプードルが生地にたっぷり使われていて、ピスタチオの濃厚さを食感や味わいで心ゆくまで楽しめるのが魅力です。
『マドレーヌショコラ』、『マドレーヌ』各280円
フランス菓子の王道・マドレーヌにも「カルピスバター」がたっぷり!プレーンの『マドレーヌ』は、皮ごと削った生のレモンがアクセント。レモンケーキのような爽やかな香りを余韻まで楽しめます。
『マドレーヌショコラ』は、ちょっぴりほろ苦く大人向け。甘さ控えめで、普段あまり甘いものを食べない人や男性にもおすすめです。
『ケイク・アングレ』320円
お店で洋酒に漬け込んだドライフルーツが、しっとりとしたバターケーキ生地の中にごろごろ入った『ケイク・アングレ』も人気!噛むたびにフルーツと洋酒の風味が口の中で弾けるフルーティーな味わいで、午後のティータイムにぴったり。食感も楽しく、あっという間にペロリと食べてしまうかも。
チョコレートをこよなく愛するパティシエが試行錯誤を重ねて完成させた「ビーン・トゥ・バー・チョコレート」。店名の由来になっているアメジストのように、内なる魅力と特別なおいしさを秘めたチョコレートを求めて、北野に訪れては?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年11月26日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。