その世界観がインスタでも話題の「井上茶寮」。訪れる人が皆、「こんな場所が姫路にあったのか!」と驚く、日常の喧騒から切り離された異空間です。和の心を大切にし、美しい所作で客人をもてなす店主によって作り込まれた世界に身を委ね、和の素晴らしさを再認識してみては?
茶寮としての「井上茶寮」
2017年3月、的形にオープンした「井上茶寮」。110年前の塩田庄屋の旧植田邸本家を少しずつ丁寧にリノベーション。
お出迎えから料理、提供、お見送りまで、すべて店主自ら客人をもてなします。
そのため、客席は10席ほど。
季節によってしつらえを変化させ、リピーターのお客さんが来る度に違う雰囲気を感じてもらえるよう工夫しているそう。
テラスから差し込む光は、器や料理に絶妙な陰影をつくり、写真に撮ると独特の世界観が映り込みます。
予約が取れないランチ
ランチは2,000円のコースのみ(前菜・メイン・甘味の3皿)。完全予約制ですが、予約が取りづらいこともあり、人気の高さがうかがえます。
料理はフレンチをベースとしながらも、店主の独自性が光る創作料理です。
料理の美しさもさることながら、器使いがもはやアートレベル。店主が好きな器を揃える楽しみを追求し、ギャラリーを渡り歩いて集めた数々が料理の彩りを引き立てます。
予約は平日であれば空席があることも。週末の予約は1週間前までの問い合わせがおすすめです。
※予約に関する問い合わせは営業時間外(11時半~17時以外の時間帯)にお願いします
和と洋の融合『カヌレ羊羹』
『カヌレ羊羹(ようかん)』(左からレモン・山椒・カボチャ・トンカ豆・黒ゴマ) 5個 1,400円~
元パティシエの店主が、その経験を和菓子に生かしたいという思いから生まれた『カヌレ羊羹』。斬新なビジュアルは、一度見ると忘れられません。
練りが強いイメージを持つ羊羹ですが、『カヌレ羊羹』は軽くてシャリッとした食感。
国産小豆と有機砂糖を使用しているので、甘さひかえめです。
日本茶・紅茶・コーヒーのいずれとも相性が良く、東京や名古屋でのイベントでも人気だそう。
オンラインショップもあり、全国に発送可能です。
『茶菓子セット』(日本茶・最中・カヌレ羊羹・本日のおすすめの一品) 1,000円~
『檸檬(レモン)のカヌレ羊羹』と『煎茶 おくみどり』の冷茶がこの夏のおすすめ。
レモンの果汁と皮を使用して作った『檸檬のカヌレ羊羹』は柑橘(かんきつ)の爽やかな香りが特徴で、キリリと冷やした『おくみどり』との相性が格別だそう。
センスが光る贈り物
『茶菓子詰め合わせ』 1,400円~
この詰め合わせだけを買いにわざわざ来店するお客さんも多いのだとか。
こちらもオンラインショップでの販売もありますが、お持ち帰りもできます。
茶道へのこだわり
茶道を身につけていた店主は、店を始めるにあたって日本茶で茶道の魅力を改めて感じてほしいという信念があって茶寮と名乗ることに。
店主が目利きし世界から集めた茶葉は、日本茶・中国茶・台湾茶7~8種類ほど。
暑い季節は水出し・氷出しも楽しめます。
氷出しの緑茶は、渋みを極限にまで抑え、お茶本来の甘みを最大限引き出した、この季節だからこそいただける格別な味わい。
好みを伝えれば茶葉の種類はもちろん、お茶の抽出温度を微妙に調整し、よりお客さんの好みに近づけた一杯を提供してくれます。
お茶の特徴を店主が丁寧に説明してくれるので、自分好みのものを選べるのも楽しみの一つですね。
最中やあんみつも
『最中(もなか)』2個 500円
店主が最も気をつかうのが、最中の食感。オーダーが入ってから焼き上げるので、香ばしくパリパリです。
『あんみつ』500円
賽の目に切った寒天に特製のつぶあんと求肥(ぎゅうひ)がベストマッチ。お好みで黒蜜をかけていただきます。
店主が惚れ込んだ陶芸作家のギャラリーや、お茶のワークショップ、バリスタによるイベントなども不定期で開催。今後はテラスを利用したお茶会も予定しているそう。
色・光・味・香。
店主の個性が光る創作料理、そのすべてが「井上茶寮」にしかない特別なものとなって存在します。
その特別感をあなたも味わってみませんか。
■詳細情報
■DATA
井上茶寮
- 所在地
- 兵庫県姫路市的形町的形1997
- 電話番号
- 079-254-0075
- 営業時間
- 11:30~17:00
- ※予約に関する問い合わせは営業時間外(11時半~17時以外の時間帯)にお願いします
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2018年6月13日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。