多可町中区門前に2024年8月2日、おむすび専門のカフェ「幸福おむすび がじゅまる」がオープン。古民家再生・活用や移住定住をサポートする「紡(つむぎ)」が所有する古民家で、シェアキッチンとして営業しています。地元産のお米と野菜を使ったランチはどれも手間暇かけて作られていて愛情たっぷり。畳に足を伸ばして、くつろぎの時間を過ごしませんか?
・「幸福おむすび がじゅまる」
2024年8月2日、多可町中区門前にカフェ「幸福おむすび がじゅまる」がオープンしました。播但道市川南出口を降りて県道34号線を走らせること約30分。国道427号から少し入り、集落の中に入り込むと、赤い暖簾(のれん)がかかった古民家が見えてきます。
ここは、古民家再生・活用や、移住定住をサポートする一般社団法人「紡(つむぎ)」が所有する古民家。普段は民泊として活用されていますが、昼はカフェ、夜は居酒屋などシェアキッチンとしても運営されています。
人と家をつなぎ地域の魅力を伝え続けるオーナーと、地元のお米のおいしさを広めたい「がじゅまる」の店主が縁あって出会い、この場を借りてカフェをスタートさせることになりました。
趣ある築50年の民家は、玄関の引き戸や土間、田の字の間取り、床の間や縁側など、キッチンの一部を除いて当時の面影がそのまま残されています。まるでおばあちゃんの家に帰ってきたような、あったかい雰囲気が魅力です。
“小さい子どもを連れたお母さんも、周りを気にせず食事を楽しんでほしい”と、席と席のスペースはゆったり。今後は絵本やおもちゃも置いて、子どもが遊びに来られるような環境を作っていきたいそう。
営業は不定期のため、事前に公式Instagramで確認してから来店を。➡︎公式Instagramはこちら
座敷 | 〇 | キッズメニュー | 〇 | おむつ替え台 | × |
個室 | 予約のみ対応(大人数の場合は予約時に相談を) | 離乳食持ち込み | 〇 | ベビーカー入店 | × |
キッズスペース | × | 子ども用食器 | 〇 | 喫煙 | × |
授乳スペース | 〇 | 子ども用イス | × |
・究極にシンプルで最高に贅沢なおむすび
同店の看板商品はおむすび。そのおむすびを語る上で欠かせないのが、お米とお塩です。
おむすびに使うお米は、多可町加美区清水で店主の兄夫婦が営む「山口農園」のコシヒカリ。店主が生まれ育った場所でもあるこの地区は、その名の通り清流で有名な米どころです。瀬戸内海へ続く川の源流地となる多可町の山から湧き出るきれいな水が、甘みが強く弾力のあるお米を育てると言われています。
店主は、学生時代に地元を離れて初めて今まで当たり前のように食べていたお米のおいしさに気が付いたのだとか。「地元のおいしいお米をもっとたくさんの人に食べてもらいたい」との思いが、カフェを始める原点になりました。
おむすびに欠かせない塩は、完全非加熱の天日塩「こじまるの塩」を使用。
フィリピンにある「塩蔵」に保管された後、新潟県上越市安塚の雪を利用した天然の冷蔵庫「雪むろ」で熟成され、完成まで2年という時間を要するこだわりの塩です。角の立たないマイルドな味わいは、他の塩とは一線を画します。
店主は「紡」のオーナーを通じてこの塩と出合い、“おむすびの塩はこれしかない”と確信したそう。おむすびにはもちろん、料理の調味料としても使われています。
・野菜たっぷりのおむすびプレート
『がじゅまるおむすびランチ(普通おむすび)』1,320円 + セットドリンク330円
おむすび3つと彩り豊かな惣菜、具だくさん味噌汁がセットになったランチが一番人気です。おむすびは、塩をまぶすのではなく、ご飯を炊くときに水と一緒に浸水させて炊くのがポイント。そうすることで、ほんのりと塩味が感じられてお米の甘みを引き立てます。
炊きたてのごはんをふんわりと握ったおむすびは、口の中でほろっとほどけていきます。
プレートには「山口農園」から届く新鮮な野菜を使った、日替わりのお惣菜が7種類ほどならびます。どれも素材を生かすため味付けはシンプルに。「こじまるの塩」が素材のうま味を引き出し、味をまあるくまとめます。
なかでもピーマンの昆布和えは、野菜本来の味の濃さが感じられる一品。他にマグロの醤油漬けや焼き魚、ハンバーグも付いて満足感もたっぷりの内容です。たくさんの種類を少しずつ食べたい欲張りさんにはうれしいですね。
『がじゅまるおむすびランチ(焼きおむすび)』1,320円
おむすびは、塩おむすびと焼きおむすびの2種類から選べます。
焼きおむすびは、お米にしょうゆと出汁、ごま油を混ぜてから焼くので、中までしっかり味が染み込んでいます。注文を受けてから二度焼きすることで外はこんがり。しょうゆの芳しい香りに食欲がそそられます。
・子どもから大人まで!選べるサイズ
『がじゅまる ミニおむすび』110円
女性、男性、子どもまで、それぞれの胃袋に合わせて選べるよう、おむすびはいろいろなサイズが用意されています。
まるで絵本から飛び出してきたかのようなかわいらしいおむすびは、子ども向け。指先でつまめるくらいのミニサイズです。楽しみながら食べて欲しいと言う店主の心遣いが垣間見えます。
『普通サイズ』追加1個+110円、『大盛りサイズ』追加1個+165円
お腹いっぱい食べたい!という人のために『大盛りサイズ』がスタンバイ。『おむすびプレート』に追加したり、プレートのおむすび3個全てをサイズアップ(1,540円)することも可能です。お茶碗一杯分ほどのお米を握った大盛りサイズなら、お腹も心も大満足すること間違いなしです。
・素材にこだわったドリンクも充実
『ゆずソーダ』(単品)440円、(ランチセット)330円
ドリンクは、「紡」のスタッフが不定期で営業している居酒屋のドリンクメニューを、カフェタイムでも提供しています。ランチとセットにするとちょっぴりお得です。
『ゆずソーダ』は、ゆずの産地で有名な高知県馬路村で作られたゆずジャムを使用。ゆずの皮の独特な苦みと果肉の爽やかな酸味を、炭酸と一緒に楽しんで。
『ホット有機栽培コーヒー』(単品)440円、(ランチセット)330円
地域の農家と連携した農業体験なども行う「紡」では、できる限り農薬や化学肥料に頼らず農作物を育てているそう。お客さんに提供するコーヒーも有機栽培のものを提供しています。コロンビアの豆を使ったコーヒーは、苦味と酸味のバランスが良く食後にぴったりです。
店主が名付けた「がじゅまる」は、別名「幸せの木」とも呼ばれています。「おいしいおむすびで幸せの輪を広げていきたい」という思いが込められた、心がほっこりするおむすびを食べに、多可町まで車を走らせませんか?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年10月1日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。