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2022.12.27
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【宍粟】「町家cafe&ギャラリー さんしょう」昔ながらの町家で心温まるランチやスイーツを

宍粟市山崎町にある「町家cafe&ギャラリー さんしょう」は、江戸末期に建てられた元造り酒屋を生かした町家カフェ。江戸時代にタイムスリップしたような昔懐かしい雰囲気の中、月替わりランチや自家製ケーキを味わうことができます。予約をすれば誰でも自由にギャラリーやイベントを開催できるフリースペースも併設!ノスタルジックなカフェを目的に訪れてみては?

・「町家cafe&ギャラリー さんしょう」

宍粟市山崎町さつき通り商店街は、町家や古民家が建ち並ぶ昔ながらの景観が美しい商店街。その一角に「町家cafe&ギャラリー さんしょう」があります。場所は、紅葉で有名な「最上山(さいじょうさん)公園 もみじ山」の麓(ふもと)。「一文字瓦(いちもんじがわら)」や格子壁といった、町家ならではの立派な外観がひときわ目を引きます。

町家の前身は、元造り酒屋「三笑(さんしょう)」。江戸時代末期に建てられたこの町家で100年以上にわたって地酒を造り、販売していましたが、1977年に閉業。「せっかくならこの昔ながらの町家を生かして、“古いものの良さ”に触れられるようなお店を開きたい」と、店主が一念発起してカフェをオープンしました。

店に入ってすぐ目に入ってくるのは、昔ながらの広い土間。その奥には、当時応接間として利用していた畳の部屋や、勘定場として使っていた板張りの間があります。「年配の人には懐かしさを、若い人には新鮮さを感じてほしい」と、先代からこの町家の中で使われていたちゃぶ台や古道具、和箪笥(だんす)などがあらゆる場所に並べられています。

また、学生時代は大阪の雑貨店やカフェ巡りが趣味だったという店主。そのときに見つけたヴィンテージソファなどの家具が置かれ、ノスタルジックな雰囲気をかもし出しています。

窓際にある2人掛けの席は、優しい自然光が差し込み居心地抜群。すっぽり体を包み込むような丸いフォルムのレザーチェアに腰をかけて、食事や会話をゆったりと楽しむことができます。

壁際には、おひとり様に人気のカウンター席を2席ほどスタンバイしています。押し入れを利用したとは思えないほどオシャレ!三方を壁に囲まれたこぢんまりとした空間が、おひとり様にちょうど良く、ほっと落ち着きます。

同店の席の予約は、11:00~12:00のみ可能。当日の朝9:00から電話で受け付けています。臨時休業もあるので、遠方の人は事前に電話で営業日の確認や予約をしてから来店するのがおすすめです。


・自家製ケーキとドリンクでおもてなし

『酒かすシフォンケーキ(ドリンク付き)』700円

元々酒蔵だったということもあり、酒粕や甘酒を使ったスイーツやドリンクを提供している同店。中でも、創業当時からの看板商品『酒かすシフォンケーキ』は必食です!

「山陽盃(さんようはい)酒造」の「大吟醸(だいぎんじょう)」の酒粕をたっぷりと生地に練り込み焼き上げた自慢のスイーツ。低温で水分を飛ばさないように焼くことで、感動のしっとりふわふわ食感に仕上がるそう。一口食べれば、ケーキの甘さの中に酒粕の香りがふわっと香ります。新感覚のおいしさに、酒粕の概念が覆されること間違いなし!

『気まぐれケーキ(ドリンク付き)』750円

その時々の旬のフルーツや店主の気まぐれで内容が変わる『気まぐれケーキ』も人気があります。取材日は、宍粟市産のイチゴが主役の『イチゴのロールケーキ』が登場。ふわふわのやわらかいスポンジケーキで、生クリームと大粒のイチゴを包んだ優しいケーキです。

このほか、『麹の甘酒たまごプリン(ドリンク付き)』(700円)もあり、スイーツのラインアップは全部で3種類。すべて、コーヒーor紅茶が付いてこの値段はお手ごろ!プラス100円でそれ以外のドリンクに変更することも可能です。

『きなこ黒糖ラテ』500円 ※冬季限定

ドリンクは季節ごとにメニューが変わり、冬季は毎年人気の『黒ごまラテ(きな粉入り)』や『甘酒ミルク(シナモン風味)』(500円)などのホットドリンクが登場!特に女性客には『きなこ黒糖ラテ』が人気なんだとか。温かいフォームミルクに香ばしいきな粉を混ぜ、黒糖で味に深みと甘さを加えた濃厚な一杯。まったりとした口あたりと、きな粉の炒りたてのような香ばしさがたまりません。

・地場の野菜や米を味わう月替わりランチ

『さんしょうごはん』1,400円

ランチは、『さんしょうごはん』、『月替わりの唐揚げプレート』、『キッシュプレート』(1,100円)の3種類があり、キッシュ以外はどちらもメインが毎月変わります。月末か月初めに公式Instagramでメニューを紹介しているので、要チェック♪➡︎公式Instagramはこちら

取材日の『さんしょうごはん』のメインは「豚の角煮」。厚切りの豚バラ肉と大根をトロトロになるまでじっくり煮込まれていて、歯を使わなくても噛み切れるほどのやわらかさ。甘辛いタレが中までしっかり染みこんでいて、ご飯が進む一品です。

『油淋鶏(ユーリンチー)プレート』1,300円

取材日の『月替わりの唐揚げプレート』は、甘酸っぱい自家製のネギダレがたっぷりかかった「油淋鶏(ユーリンチー)」がメイン。ネギを粗めにカットし、ネギ本来の食感や風味を生かした仕上がりにこだわったそう。カリカリの衣をまとったジューシーな唐揚げとネギダレは相性抜群!ほどよい酸味が食欲を刺激する、食べ応えのある一品です。

ランチのご飯は、紫黒米(しこくまい)か白米から選べます。イチオシは、宍粟市一宮町産の紫黒米を混ぜて炊き上げた紫黒米。栄養価が高いのはもちろん、食感や風味もしっかりとしていて、一口ひとくちにうま味が感じられます。気に入った人は、レジ横で販売もしているので自宅でもお試しあれ。

ランチには気まぐれの惣菜が4品とサラダが付き、地元野菜や栄養もしっかり摂れるのが魅力です。ナムルやなますなど、彩りや味のバランスを意識して考えられた献立で、どこか懐かしく家庭的な味わい。毎回必ず登場する冷やっこは、「太子加工」の柚子こうじがのっていて、人気の脇役です。

江戸時代から残る歴史ある町屋で、栄養バランスにこだわったランチや、地元の酒蔵の酒粕を使ったスイーツを味わえる「町屋cafe&ギャラリー さんしょう」。半日1,500円~で誰でも借りられるレンタルスペースもあり、イベントや展示会が開催されることも。

ここでしか味わえない貴重な味覚や体験を求めて足を運んでみては?

■詳細情報

■DATA

町家cafe&ギャラリー さんしょう

所在地
兵庫県宍粟市山崎町山崎50
電話番号
0790-62-0039
営業時間
11:00~15:00(L.O.14:00)
※臨時休業することがあるため、事前に電話で確認してから来店がベター。
※前日以前の予約は不可。11:00~12:00の間に来店の場合のみ、当日の朝9:00~予約可能。

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2022年12月21日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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