2024年11月2日、姫路市内に期待の新星ベーカリー「薪の香(まきのこう)」がオープンしました。パン生地は、国内から7~8種類の小麦粉を厳選し、品種ごとに持つ風味や特長を生かすようにブレンドするのがこだわり。自家製酵母と丁寧な発酵によってうま味と香りを引き出した生地を、コンベクションオーブンや石窯を使って焼き上げるのが“薪の香流”です。職人の魂が込められたパンには、“唯一無二の香り”が凝縮!ぜひ一度ご賞味あれ♪
・「薪の香(まきのこう)」
2024年11月2日、姫路市夢前台にベーカリー「薪の香(まきのこう)」がオープン!パン屋とは想像もつかない洗練された雰囲気を醸(かも)し出す外観で、地元民でもまだまだ知る人の少ない隠れ家のようなお店です。
大阪の調理専門学校出身の店主がパンと出合ったのは、長年勤めていたという料理店だったそう。そこで提供するパンを店内で作っているうちに奥深いパンの世界に魅了され、いつしか実家に石窯を作るまでにはまっていったそう。それからは関西圏のベーカリーでパン一筋に腕を磨き上げてきました。
2024年12月現在のラインアップは20種類ほど。一つひとつにこだわりを持っているが故に多くは商品展開できないとのことですが、少数精鋭でどれも主役級の存在感があり、店主の熱い思いがギュッと詰まっています。生地は7~8種類の国産小麦を独自でブレンドし、全てのパンに自家製ルヴァン種を使用。それぞれの小麦粉のポテンシャルを最大限に引き出すため、配合から発酵、焼き方にまでこだわっています。
温度管理が難しいとされる石窯を採用したのは、石窯にしか出せない特有の風味を知ってほしいという思いから。通常のオーブンとは熱の伝わり方や温度が異なるため、特に発酵の見極めを慎重かつ丁寧に行うのがおいしさの秘訣です。
カレーパンやあんパンといった定番のパンも、中のフィリングを一から手作り。「料理人の顔も持つからこそ、なるべく具材も手をかけたい」と店主は話します。また、野菜や豆類もなるべく地元のものを選ぶなど、地産地消も意識しているんだとか。
2階には2人がけと4人がけのテーブルが置かれたイートインスペースも完備。購入したパンをその場で味わうことができます。今後はイートイン限定メニューの提供も予定しているとのことなのでお楽しみに♪
・石窯で焼くこだわりのハードブレッド
同店では、コンベクションオーブンと石窯の2つの窯をパンによって使い分けています。20種類ほどある同店のラインアップの中でも、小麦の甘みや香ばしさを出したい『カンパーニュ』や『ハードトースト』は、石窯を使ってより高温で焼き上るのがポイントだそう。
『カンパーニュ』(ハーフ)350円、(ホール)700円
店主自慢の『カンパーニュ』は、ライ麦と酵母特有のキュッとした酸味が心地良く香る風味豊かなパン。トースターで軽く温め直すと、焼きたてのおいしさとバリッとした力強い食感が蘇(よみがえ)ります。
中は驚くほどもっちりとしていて、国産小麦ならではの弾力ある仕上がりに。好みの厚さにスライスして、オリーブオイルと塩を付けたり、好きな具材をのせてオープントーストにしたりと、アレンジを楽しみながら味わえば、直径約17cmのホールもあっという間に食べ尽くせそう。
『ハードトースト』(ハーフ)280円、(1本)550円
石窯で焼き上げた食パン『ハードトースト』は、パスタやスープ、ステーキなど、どんな食事にも合うオーソドックスな味わいが魅力。それでいてうま味が強く、噛めば噛むほど小麦本来の甘みが口いっぱいに広がります。
ハードブレッドに対するイメージを180度覆すようなもっちり感は、ぜひハード系が苦手な人にこそ味わってほしいもの。高温でスピーディーに焼き上げることで生地の水分が保たれ、このしっとり&もっちりとした食感を叶えています。オーブンにはできない一風違った食味を、ぜひ自分の舌で確かめて。
・食パンはもっちり食感と風味がひと味違う!
『食パン』(ハーフ)380円、(1本)750円
シンプルな『食パン』は、北海道産小麦「春よ恋」を中心とした3種類の国産小麦と北海道産バター、フランス「ゲランドの塩」、粗糖など、シンプルにして究極の材料で構成されています。
自家製ホップ種とレーズン種をブレンドすることで、さらに味に奥深さをプラス。国産小麦が持つ香りと弾力が十二分に引き出された食パンは、断面からもそのおいしさが伝わってきます。ほんのり甘くも素朴な味わいで、毎日の食卓のお供にぴったりです。
食パンはほかにも、小麦粒の表皮部分“ふすま小麦”を使った『ふすま食パン』(1本/800円)もあるのでお見逃しなく!
・“定番どころ”もこだわりに抜かりなし!
『特製!チーズカレーパン』400円
カレーパンやメロンパン、あんパンといった、いわゆる“定番どころ”も、フィリングから作る格別の味わい。特に同店のカレーパンは、ホールスパイスから作る専門店顔負けのこだわりようで、約7種類のスパイスを調合しています。
鶏もも肉とヨーグルト、そしてトマトから作った甘めのカレーを、オリジナルブレンドのスパイスで味付け。表面をサックリと仕上げるため、同店自慢の食パンをきめ細かく粉砕した自家製パン粉を周りにまぶして焼き上げています。ノンフライなので後味はあっさり、それでいて揚げたかのような香ばしさがあってやみつきになること間違いなし!
左から『マスカルポーネ入りこしあんぱん』300円、『粒あんぱん』200円
あんこから手作りする2種類のあんパンも必見!どちらも歯切れの良い生地を使用し、中にはたっぷりの自家製あんこが。あんこに使う小豆は、なるべく地元産のものから厳選し、豆の風味を生かすように甘さ控えめに炊き上げられています。
『粒あんぱん』は、豆本来のほっくりとした味わいと口当たりが残る優しい粒あんが主役。小麦と小豆のうま味のレイヤードが絶妙で、思わずあんパンが好きになる魅力にあふれた一品です。
『マスカルポーネ入りこしあんぱん』は、チーズとあんこを組み合わせた和洋折衷のハーモニーに釘付け!マスカルポーネチーズのクリーミーな味わいが、舌触り滑らかなこしあんをそっと包みます。
『クロワッサン』(1個)300円
小麦粉と発酵バター共に国産を使用した贅沢な『クロワッサン』はいかが?石臼挽(び)きの粉をほんの少し配合することで風味と香りに厚みが生まれ、濃厚で食べ応えのあるクロワッサンに。噛むと一層一層から発酵バターの甘い香りがふんわり立ち、後を引くうまさ。余韻まで楽しめる力強い味わいがたまりません。
店主は、「パン=朝食といった概念を覆し、海外のように普段の食事と合わせて楽しむ“食事パンとしてのおいしさ”を伝えていきたい」と語ります。今後はその第一歩としてサンドイッチ系を拡充し、おいしいパンと共に食べ方も提案していくとのこと。風味豊かな「薪の香」のパンから“パンのある生活”をもっと身近に楽しみませんか?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年12月9日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。