2022年4月9日、JR姫路駅から南へ徒歩10分の場所にベーカリー「じゃがぱん」がオープン。口溶けの良さが特徴のソフト系から自家製酵母を使ったハード系まで、毎日約20種類のパンが並びます。ラインアップがほぼ日替わりなので、毎日訪れても新しいパンと出合えるのも魅力です。
・働く女性のためのベーカリー「じゃがぱん」
2022年4月9日、JR姫路駅から南へ徒歩10分の場所にベーカリー「じゃがぱん」がオープン。「センシブルハウス」というマンションの1階にあり、「じゃがぱん」のイラストが描かれた看板が目印です。
店主の学生時代のあだ名が“じゃがー”で、その頃友人にふるまっていた手作りパンが“じゃがぱん”と呼ばれていたことが店名の由来。ハード系が主流の京都や地元姫路のいろんなベーカリーで修行を積む中で、「仕事や家事、育児など、毎日頑張って働く人にとってひと時の癒やしになるパンを届けたい」という思いが芽生えたそう。その思いが形になり、“働く女性のためのベーカリー”というコンセプトでオープンしました。
店に入ってすぐのカウンターには約20種類のパンがずらり。対面販売スタイルで、店主との距離の近さがポイントです。「このパンは何が入っていますか?」「今日の日替わりは?」そんな会話を楽しみながら選ぶのも良いですね。日替わりパンが多く、ラインアップが毎日がらりと替わるので、いつ訪れても新しいパンと出合えるのも魅力です。
日がたっぷり差し込む明るい窓際にはカウンター席が4席あります。買ったパンをその場で食べることができるので、運が良ければ窯から出したばかりの焼きたて熱々を味わえることも。セルフサービスの『コーヒー』(300円)と『紅茶』(300円)もスタンバイしています。
・『じゃがぱん』が原点。そこから始まったパンへのこだわりとは?
『じゃがぱん』150円
看板メニューは店名と同じ『じゃがぱん』。学生時代にもよく作っていたそうで、店主にとってパン作りの原点と言えるパンです。『じゃがぱん』のように、見て食べて心がほっこり温まるような“人を癒やすパン”が、店主が作るパンのテーマです。
『じゃがぱん』の生地の中身は、全粒粉をブレンドしたパン生地とマッシュポテト。マッシュポテトをたっぷり練り込んでいるので、もちもちとした食感と素朴な味わいが楽しめます。1個ずつ微妙に顔も形も違うので、お気に入りの子を探してみて。
このほか、定番パンは『中種食パン』、『カンパーニュ』、『レーズンくるみ』、『バタール』の全部で5種類。
ソフト系は3種類の小麦粉を独自で配合したオリジナルブレンド小麦を使用し、水分量を限界まで上げて、口溶け良くふんわり柔らかな食感に仕上げているのが自慢です。ハード系は自家しょうせい製レーズン酵母と国産小麦粉を使用し、風味豊かな味わいが魅力。どのパンも店主一人で仕込みから焼成(しょうせい)まで行う“完全ワンオペレーション”だからなせる究極の配合なんだそう。
窯もソフト系とハード系によって使い分け、ソフト系は“スチームコンベクションオーブン”を使用し、スチームしながらふんわり焼き上げます。ハード系は高温でパリッと焼く専用のオーブンで。お客さんから窯の中が見えるくらい近いので、「もうすぐ何が焼き上がるのかな?」と焼き上がるのを楽しみに待つ人も多いんだとか。
・自家製レーズン酵母使用のハード系
『カンパーニュ』(ホール大)800円、(ハーフ)400円
ハード系のイチオシは『カンパーニュ』。九州産小麦粉「ミナミノカオリ」と北海道産全粒粉を使用し、自家製レーズン酵母で低温発酵させたこだわりの一品です。かめばかむほど小麦本来の甘みと酵母の風味が広がる滋味(じみ)深い味わいがやみつきに。むちっとした食感も、じっくり時間をかけて発酵させる低温発酵ならではです。
『レーズンくるみ』(ホール大)700円、(ハーフ)350円
レーズンとクルミを生地にたっぷり混ぜ込んだ『レーズンくるみ』も人気です。レーズンとカンパーニュは最高のコンビ。レーズンのフルーティーな香りが小麦の風味を引き立てます。クルミのカリッとした食感のアクセントもあって、食べ応え抜群の一品です。
左から『オニオンフランス』130円、『あんとクルミ』200円、『大根葉とベーコン』200円
ハード系の日替わりは約5種類のラインアップ。オニオンチップを練り込んだ香ばしい『オニオンフランス』や、大根葉とベーコンをエピのように巻き込んだ『大根葉とベーコン』などの惣菜系ハードパンは、ランチの代わりにも良さそう。『あんとクルミ』は、生地に自家製あんとクルミを巻き込んだほんのり甘い一品。しっかりかんで、あんとパン生地の甘さを堪能して。
・翌日までふんわり柔らか♪バラエティ豊かなソフト系
『中種食パン』(1本)600円、(ハーフ)300円
定番の『中種食パン』はもっちり柔らか。その秘訣は“中種法”にあります。中種法とは、ドライイーストの量を極限まで抑え、事前に作った発酵種の力で生地を発酵させる製法のこと。発酵種を作るだけでなく、一晩かけてじっくり発酵させるため、一般的な製法よりも手間と時間がかかるのだそう。
そうしてできた『中種食パン』は、素材の味がしっかりと感じられる豊かな風味とふんわり弾力ある仕上がりに。この柔らかさは翌日、翌々日まで続くのにも驚きです。野菜や肉、フライ、卵など、どんな材料とも相性抜群なので、サンドイッチにするのもおすすめです。
左・上『本日のピザ』250円、右『わさび菜とベーコン』200円
ソフト系はほぼすべてが日替わり。地元で採れた旬の野菜を使ったパンも登場します。取材日のように時には、大根葉やわさび菜など、パンに合わせるのが珍しい野菜を取り入れることも。ベーコンとチーズのコクが絡まることで、野菜本来のクセが抑えられて甘みや風味が引き立つ絶妙なバランスが生まれます。野菜嫌いもペロリと食べられるはずかも?
『ハムエッグ』220円、『あんぱん』200円
どこか懐かしさあふれる『ハムエッグ』と『あんぱん』。中に包んだ卵サラダやあんもすべてお店で手作りしています。このほかのフィリングもできる限り自家製にこだわり、クリームパンのカスタードやカレーパンのカレーなども手作り。甘さ控えめで素材の味を生かした優しい味わいで、何個でも思わず手が伸びてしまいそう。
働く人たちのランチタイムに合わせて、11:00ごろから順番に焼き上げ、12:00が焼きたてのピークタイムなのもポイントです。今度の昼休みはホカホカの焼きたてパンを食べて、心と体を癒やしてあげてはいかが?
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2022年4月28日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。