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【淡路】暮らしの雑貨店「のんきなリス」築約100年の古民家で雑貨との出合いとお茶するひと時を

「伊弉諾(いざなぎ)神宮」から北へ車でおよそ2分。田んぼや古民家が並ぶ昔ながらの集落の中に「のんきなリス」があります。ここは、築約100年の古民家を生かした暮らしの雑貨店。道具や器、服飾雑貨など、日常を彩るさまざまなアイテムがそろいます。店内には、ひと休みできる小さな喫茶スペースも併設。肩の力を抜いて、のんびりと買い物やお茶を楽しみませんか?

・「のんきなリス」

「伊弉諾(いざなぎ)神宮」から北へ車でおよそ2分。県道88号線沿いの駐車場から、田んぼや古民家に囲まれた小道をとことこ歩いた先に、立派なお屋敷があります。この場所が「のんきなリス」。築約100年の古民家を生かし、さまざまな角度から豊かな暮らしを提案してくれる“暮らしの雑貨店”です。

※来店規定があるため、公式Instagramで注意事項を確認してから来店を。➡︎公式Instagramはこちら

同店を営むのは、SNSで話題が絶えない人気スポット「こぞら荘」を手がける「株式会社KOZORASOU」。そして「のんきなリス」のショップロゴになっているお花を持ったリスは、「KOZORASOU」のオーナーがモデルになっています。道端で見かけた一輪のかわいらしいお花に惹かれて、せっかくがんばって集めた森のどんぐりポロポロと落としてしまう…。そんなお話の中ののんきなリスとオーナーを重ねたんだとか。

「人は完璧じゃない。どこか抜けていて、どこか変わっている。だからこそ惹かれ合ったり、助けあったりするもの。みんなが肩の力をふっと抜ける場所を作りたい」との思いが、このリスのイラストとお店に込められています。

築約100年の古民家に大幅には手を加えず、ノスタルジックな雰囲気や風格をそのまま生かした店内。一歩足を踏み入れると、目の前には数え切れないほどの雑貨や道具がずらりと並んでいて心が躍ります。市内には姉妹店「山の上の雑貨店」がありますが、ラインアップのほとんどが異なり、オリジナル商品も販売しています。

一般的な雑貨店とは違い、商品を細かいカテゴリーには分けず、実際の暮らしを想像しながら“古民家”という空間全体を使って商品を並べているのが特徴。自然と頭の中に、「自分だったらこう使う」「自宅ならここに置きたい」といった“自分自身の暮らし”と照らし合わせながら、赴(おもむ)くままに買い物を楽しむことができます。

料理や洗濯、掃除など、主婦にとっては日課である家事。それを手助けしてくれるような便利で使いやすい道具類は、窓際の間でコンパクトにまとめられています。ものづくりのまち・新潟県燕(つばめ)市で作られたキッチン雑貨やヘチマから作った天然素材のタワシ、世界の職人が手作りしたカゴなど、お気に入りの道具と出合えれば、日々の家事もなんだかワクワクしそうです。

また、商品と一緒にさりげなく飾られている古道具の棚も販売しているので、古道具好きは見逃さないで。新品のものにはない、時を重ねた跡や味わい深さに引き込まれます。どれも一点ものなので、お気に入りのものを見かけたらすぐにゲットして。

「山の上の雑貨店」では取り扱っていないアクセサリーや器もスタンバイ。シルバーや真鍮(しんちゅう)、ワイヤー、布など、いろんな作家さんが手がけるさまざま素材で作ったアクセサリーが、インテリアのように美しく並べられています。思わず「かわいい!」とときめくような、乙女心をくすぐるものばかり。自分用はもちろん、大切な人へのプレゼントにもぴったりです。


・全国の窯元から集めた選りすぐりの器たち

「島外だけでなく、島内に暮らす人たちにも、いろんなものに触れられる場所にしたい」というオーナーの熱い思いから、器は全国の窯元から取り寄せています。

滋賀県信楽に拠点を置く「器のしごと」や栃木県にアトリエを持つ「palette pottery(パレットポタリー)」など、一部の作家さんの器は、併設するカフェでお茶を出すときにも使っているそう。実際に手に取り、使い心地の良さに納得した上で購入できるのも、同店の魅力の一つです。

国内のものはもちろん、海外から輸入した木工雑貨やホーロー食器なども。特に、インドの山奥で、職人が一つひとつ彫った器は、手仕事のぬくもりを感じる凹凸模様に惹かれます。素材は、薬効の高い「ミラクルニーム」という木。温かみのある色合いと手触りの良さが特徴です。ボウルやプレート、カトラリーまで幅広く展開しているので、シリーズ買いして“木のある食卓”を楽しんでみては。

展示会がない期間中は、屋根裏部屋でも器を展示販売しています。こちらは、ダイニングテーブルの上にディスプレーされているので、より食卓の想像を膨らませながら買い物が楽しめます。

・“島らしさ”を追求したアイテムに注目!

淡路島と言えば“香りの島”。日本書紀には、淡路島に漂着した香木を朝廷に献上したと記されていることから、日本におけるお香の発祥地は淡路島であると言われています。今では、お香の国内シェアの約7割を占め、ここ一宮の地では4人に1人がお香を生産しているそう。

そして同店では、明治時代に創業した「薫寿堂(くんじゅどう)」がさまざまなフィールドで活躍するアーティストや専門家と一緒に作り上げたお香ブランド「√(ルート)595」を取り扱っています。お香と聞くと重厚な“和の香り”をイメージしますが、森林浴をしているかのようなみずみずしく爽やかな香りが新鮮です。色鮮やかなパッケージもおしゃれで、手土産にもGOOD!

淡路島は瓦も有名。近年は、屋根に使う瓦だけではなく、瓦素材を使ったお皿や線香立てなどもあります。陶磁器にはない深みのある色合いとずっしりとした重厚感が料理を引き立てます。



・小さな喫茶スペースでひと休み♪

雑貨店に併設する小さな喫茶スペースでは、足を伸ばしてゆっくりとくつろぐことができます。ここにも古道具やアンティーク雑貨がずらり。100年以上も前から保存されているとは思えないほど見事に美しい欄間(らんま)や、この古民家から掘り出された調度品などに囲まれたノスタルジックな空間は、自然と肩の力が抜けて心がほぐれます。

席は、2人掛けが4卓と3人掛けが1卓と数が限られており、4人以上で利用する場合は別のテーブルに分けて案内されます。ここは“カフェ”ではなく、あくまでも雑貨店で買い物している途中にふらっと立ち寄る“休憩スペース”。そのため、デザートの数にも限りがあり、予約も受け付けていないので注意して。

『苺のキャラメルカスタードタルト』750円 ※季節限定

スイーツの内容は季節や日によって内容が変わり、常時2~3種類ほど用意しています。取材日は、完熟イチゴを使った『苺のキャラメルカスタードタルト』がお目見え。イチゴの季節が終われば、モモやブドウ、柑橘など、その時季に採れる旬のフルーツを使ったケーキが登場する予定です。

甘すぎず控えめすぎず、“ちょうどいいバランス”を追求したタルトケーキは、タルト生地からすべて手作り。その時々で丸い形になったりトッピングを変えるなど、のんきなリスのように気ままな部分を持ちつつも、一つひとつ時間をかけて丁寧に作り上げます。濃厚なカスタードクリームとほろ苦いキャラメルソース、そしてイチゴの香りがほんのり移った生クリームが生み出すハーモニーを堪能して。

『珈琲 自家焙煎のんきなリスブレンド』580円

コーヒーは、同市にある一人宿「hitorigomori(ひとりごもり)」に併設の焙煎所で自家焙煎したこだわりの豆を使用。『のんきなリスブレンド』は、古民家の奥ゆかしさをイメージして深みのある味わいに仕上げたそう。5種類の豆をブレンドした複雑な味わいとしっかりとしたコクが、体にすっと溶け込んでいきます。

「のんきなリスブレンドを自宅でも飲みたい」という人は、ドリップバッグやコーヒー豆(豆or粉)もレジ横で販売しているのでチェックして。「のんきなリスblend」や「光の種blend」など、オリジナルブレンドはそれぞれのお店でしか販売していないのでお買い忘れなく♪

『季節のシロップソーダ(なるとオレンジ)』700円 ※季節限定

旬のフルーツで作った自家製シロップのソーダドリンクもおすすめ。取材日は、淡路島の特産品である「なるとオレンジ」を使った一杯をいただきました。グラスの底に沈んだ色鮮やかなシロップは、「なるとオレンジ」の皮まで余すことなく使っているそう。心地よい苦みと甘酸っぱさが、気分をリフレッシュさせてくれます。

・屋根裏部屋や1階「奥の間」では展示会やPOPUPも

外からは見ることができない立派な梁(はり)や天井裏といった構造部分を、間近でゆっくり見学できることから、意外と男性客から好評という屋根裏部屋。普段は販売スペースとして活用されていますが、年に数回、展示会を開催することもあります。

1階の「奥の間」では、1~2日間ほどのPOPUPを開催することもあります。

展示会やPOPUPなどのイベント時は作り手の人が店頭に立つことがあり、その場合は作品の魅力やこだわりを直接聞けるのがうれしいですね。最新情報は、いずれも公式Instagramで告知しています。最新情報をチェックしてから来店を。➡︎公式Instagramはこちら

衣食住をそろえ、多角的に暮らしのヒントを提案してくれる「のんきなリス」。森の中でお花を見つけるリスのように、お気に入りのアイテムを見つける喜びや楽しみを教えてくれます。ゆったりと、そしてまったりと。たまには肩の力を抜いて、“心を整える時間”を過ごしてみては?

■詳細情報

■DATA

のんきなリス

所在地
兵庫県淡路市多賀760-4 (※駐車場)
電話番号
079-970-7231
営業時間
11:00~17:00
※中学生以下は入店不可
※公式Instagramで注意事項を確認してから来店を

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年5月16日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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