姫路市双葉町の住宅街にある「cafe 野乃(のの)」。長年愛用してきたレシピで作るシフォンケーキや、ルーからこだわったカレーなど、モーニングやランチ、スイーツが楽しめます。おしゃべり好きな奥さんと職人肌のご主人が作り出すアットホームな雰囲気も魅力の一つ。ついつい長居してしまうほっこり空間で、思い思いのカフェ時間を過ごして。
・「cafe 野乃(のの)」
播但線京口駅から東へ歩くこと約10分。国道312号線を過ぎて少し入った場所にある「cafe 野乃(のの)」。自宅の一階をカフェスペースへとリノベーションし、2024年5月20日にオープンしました。
店がある双葉町は姫路駅からは車で10分圏内にありながら、駅前の喧騒とは一変し、どこか風情ある静かな住宅街が続きます。
「いつか自分の店を開きたい」という思いを抱き続けていた奥さんが、その夢を形にできたのは家族の後押しがあったからだそう。当初、手伝うつもりではなかったというご主人が今ではカウンターでコーヒーを淹(い)れ、娘さんがメニューを考案し店に立つなど、一つひとつ店をつくりあげてきました。
扉を開けると木を基調とした温かな雰囲気が、そして看板犬のきなこちゃんが出迎えてくれます。
カフェスペースのリノベーションに加えて椅子やテーブル、カウンターや棚に至るまで、全て工務店を営むご主人が担当。手作りの温もりを感じる空間でゆっくりとカフェ時間を過ごせます。
・自家製アーモンドトーストでモーニングを
『モーニング(アーモンドトースト)』ドリンク代 + 100円
9:00〜11:00のモーニングタイムは、好きなドリンクにトーストとサラダ、卵が付きます。トーストメニューは『バター』『ジャム』と、プラス100円の『アーモンドトースト』『あんバタートースト』の4種。
一番人気は自家製のアーモンドバターをたっぷりと塗った『アーモンドトースト』。マーガリンをメレンゲ状になるまで丁寧に泡だてることで、フワッと軽やかな口溶けに仕上がるんだとか。こんがりと焼かれたトーストをかじれば、香ばしいアーモンドダイスと、風味豊かなアーモンドパウダーの香りが口いっぱいに広がります。
厚さ3cmのトーストはボリューム満点で、朝からお腹も心も満たされること間違いなしです。
・ルーからこだわる自家製カレーランチ
『カレーランチ(ドリンク・デザート付き)』1,200円
11:30〜14:00はランチタイム。7月にランチメニューに登場してから早くも人気を集めているのが、『カレーランチ』です。ルーは数種類のスパイスから作る本格派。タマネギを多めに入れるのがこだわりで、じっくりと炒めることで甘みを引き出し、さらに毎朝2時間かけて煮込むことで奥深い味わいを引き出しています。
改めてタマネギのポテンシャルに気づかされるほど甘口なので、辛いものが苦手な人ほどおすすめ。辛口派なら、ハバネロをはじめ17種類の香辛料をブレンドした「カレー専用スパイスソース」で辛さをプラスして。
プレートには彩り鮮やかな野菜がたっぷりと盛られていて、目でも楽しませてくれます。シャッキシャキのレタスやキュウリ、カリッと揚げたレンコンにグリルしたズッキーニなど、葉物から根菜まで食感もさまざま。濃厚なカレーの後口をリフレッシュさせてくれますよ。
・30年焼き続けたレシピで作るシフォンケーキ
『シフォンケーキ』400円
スイーツももちろん自家製。店の看板スイーツである『シフォンケーキ』は、同店を訪れたら必ず食べたい一品です。店主が30年間変わらないレシピで作り続けているという定番スイーツで、娘さんにとっては母の思い出の味なのだとか。
卵は、天然飼料で育てられた市川町のブランド卵「タズミの卵」を使用するのがこだわり。生地はフォークを押しかえすほどの弾力があり、口に運ぶとしっとりと滑らか。コクのある優しい甘さの後に、わずかに感じる塩味が後を引きます。
『クリームソーダ』650円
スイーツ女子なら迷わずクリームソーダを選んで。クラシックなグラスにアイスと生クリーム、サクランボが飾られた、見た目のかわいらしさは文句なしのスイーツドリンクです。お喋りに夢中になってアイスが溶けてしまう前に写真撮影もお忘れなく♪
スイーツは他にも『本日の気まぐれスイーツ』(500円)や『コーヒーゼリー』(400円)、『シフォンケーキパフェ』(600円)もあります。自家製スイーツで午後のひとときを過ごしては?
・丁寧にドリップで淹れるコーヒー
『ブレンドコーヒー』500円
コーヒーは、注文を受けてからご主人が一杯ずつドリップで淹(い)れてくれます。コーヒー好きが高じて今ではインストラクターの資格を取るほどに。一見、寡黙なご主人ですが、コーヒーの話になると丁寧に話をしてくれます。是非カウンター席でコーヒー談義に花を咲かせて。
豆は姫路の老舗「成田珈琲」のオリジナルブレンドを使用しています。酸味を抑えた深みのある味わいで、トーストやスイーツとの相性はピッタリ。
『ケニア エンデベス農園 ナチュラル』750円
タイミングが合えば、特別なコーヒーに出合えることもあります。取材日はケニアのナチュラルコーヒーがラインアップ。ナチュラル精製で作られたコーヒーで、雑味が全くなく爽やかな酸味が特長。滑らかな口当たりが余韻まで残る、コーヒー好きにこそ飲んで欲しい一杯です。
「ついついお客さんとのおしゃべりが過ぎちゃって、主人に止められちゃうんです」そう言って素敵な笑顔を見せる奥さんは、お客さんの帰り際一人ひとりにさりげなく声をかけます。その気遣いと温かさこそが、居心地の良い雰囲気を作り出しているのでは。“モーニングに来たはずが気づいたらお昼”、なんて一日を過ごすのも、たまにはいいですよね。
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年11月5日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。