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2017.10.4
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今年の播州秋祭りは89年ぶりに新調も!2017年の特徴と豆知識を紹介!

太鼓の練習をする音が聞こえてくると、まもなく播州の秋祭りシーズン。今年の見どころや豆知識、スケジュールを紹介します。例年と違った楽しみ方ができるかも?!

恵美酒宮天満神社秋季例大祭

■8年に一度、飾磨の恵美酒宮天満神社の本神事

【祭り名】恵美酒宮天満神社秋季例大祭
【日程】10月8日(日)、9日(祝・月)

24人で泥台を担ぐ「台場練り」が有名。今年は約300年前から続く、8年に一度の本神事の年。本宮は8町の屋台と神輿が連なり各町を神幸行列しながら都倉町にある御旅所跡を目指します。その後、行なわれる練り合わせでは迫力ある8台練りを披露します。


松原八幡神社秋季例大祭

■今年の練り番は松原村

【祭り名】松原八幡神社秋季例大祭
【日程】10月14日(土)、15日(日)

旧灘村の7地区が力強い屋台練りを披露。練り番の村は御旅山(おたびやま)に3基の神輿(みこし)と共に登場し、けんか祭りの由来ともいわれる神輿練りを行います。

今年の練り番は松原八幡神社のお膝元、松原村。屋台を先導するのぼりの先端には村ごとに異なる色のしで紙が付いていますが、松原村だけは日鉾(ひほこ)が。さらに、屋台の擬宝珠(ぎぼし)には2匹の鯱(しゃちほこ)があしらわれています。目を凝らして見て。

◇灘のけんか祭りって本当にけんかしているの?【灘のけんか祭りQ&A】はコチラ

英賀神社秋季例大祭

■城南町、英賀西町、英賀清水町が屋台を新調

城南町

ほとんど手に入らない樹齢約400年の木曽ヒノキを使用。伊達綱のあかね色は「町民の情熱」を表し、金色は「町民の心の豊かさ」の思いが込められています。

英賀清水町

挟間(さま)を付ける前だからこそ見られるのが屋台の天井。神社仏閣などに使用されている「二重折り上げ格天井(ごうてんじょう)」と呼ばれる技法が用いられています。脇棒受けには「清水」にちなんで湧水と、町民の輝きを表現した紅葉が彫刻されています。

英賀西町

挟間には英賀神社のご祭神・英賀彦神、英賀姫神(前)と菅原道真公(後)を彫刻。屋台は町内の工務店が屋台製作所の指導を受けながら製作。英賀神社への敬神の念と匠の技を継承する屋台が新調されました。

【祭り名】英賀神社秋季例大祭
【日程】10月17日(火)、18日(水)



浜の宮天満宮秋季祭典

■独自の意匠と伝統を守る浜の宮地区の伊達綱

今年の当番町の天神の屋台

【祭り名】浜の宮天満宮秋季祭典
【日程】10月8日(日)、9日(祝・月)

「サイテバーチョーサー」の掛け声と共にわずか24人で泥台から屋台を差し上げる「台場差し」。差し上げられた屋台の伊達綱に注目を。

下部が弧を描く伊達綱

下部が内から外に弧を描くように巻いていて、ほかの神社の屋台と違った独自性のある意匠。進取の気風に富むとともに伝統を守り続けています。

湊神社秋季例大祭

■福泊の龍と播磨の神々が舞う露盤

【祭り名】湊神社秋季例大祭
【日程】10月13日(金)、14日(土)

湊神社と山陽電車「的形」駅前で行われる荒々しい練り合わせは見どころの一つ。

福泊の現在の屋台は2000年から使用しているもので、装飾の一部は1928(昭和3)年に新調した屋台から受け継いでいました。2015年から水引幕や高欄掛、伊達綱の順に取り替え、今年は89年ぶりに露盤を新調。摂播五泊の一つとして栄えた福泊らしく海の神話「干珠満珠物語(かんじゅまんじゅものがたり)」がモチーフ。代々継承してきた龍を正面に、播磨ゆかりの神々を三方に配した図柄です。


大塩天満宮秋季大祭

■日本有数の美しい大塩の毛獅子

東之丁の道中舞

【祭り名】大塩天満宮秋季大祭
【日程】10月14日(土)、15日(日)

8丁から趣の異なる毛獅子が登場。精悍(せいかん)な顔つきと美しい毛を激しく振りながら舞う姿は見る人を魅了します。

西浜丁の地舞

馬のたてがみや尾の毛で隙間なく覆われた胴体と、和紙張子に純度の高い金箔(きんぱく)を施した軽くて壊れにくい頭が特徴。地元職人の技が光ります。丁ごとに異なる舞にはそれぞれに意味があり、合わせると一つの話に。見比べてみて。

荒川神社秋季例大祭

■播州三太鼓の一つと称される玉手の太鼓

太鼓の後ろの水墨画は玉手出身の金澤徹さんの作品。
太鼓同様に大切にされています

【祭り名】荒川神社秋季例大祭
【日程】10月14日(土)、15日(日)

「小芋祭り」とも呼ばれ、本宮の日に行われる「階段登り」は観客も手に汗を握ります。

灘の宇佐崎、飾磨の中島と並んで播州三太鼓の一つといわれる玉手の太鼓。丸味を帯びた胴の形が特徴で、力強い音は町の隅々まで響き渡り、余韻がいつまでも残ります。玉手の宝として代々受け継がれています。

魚吹八幡神社秋季例祭

■84年ぶりに新調された新在家のだんじり

【祭り名】魚吹八幡神社秋季例祭
【日程】10月21日(土)、22日(日)

宵宮に魚吹八幡神社の楼門前や境内で長さ約3mの高張りちょうちんを練り合わせることから「ちょうちん祭り」と呼ばれることも。屋台18台、だんじり4台が練り出されます。

「玉取り龍と阿吽」が刺繍されただんじり幕

新在家が1933(昭和8)年から使用しているだんじりを84年ぶりに新調。だんじり幕には金糸、銀糸を使った「玉取り龍と阿吽(あうん)」の刺繍(ししゅう)が。泥幕には中国の神話に登場する四神・青龍、白虎、玄武、朱雀の力強い彫り物が施されています。豪華さが増しただんじりを操る様は必見です。

スケジュールまとめ

祭り名日程
 恵美酒宮天満神社秋季例大祭 Map 10月8日(日)、9日(祝・月)
 浜の宮天満宮秋季祭典 Map 10月8日(日)、9日(祝・月)
 湊神社秋季例大祭 Map 10月13日(金)、14日(土)
 松原八幡神社秋季例大祭 Map 10月14日(土)、15日(日)
 大塩天満宮秋季大祭 Map 10月14日(土)、15日(日)
 荒川神社秋季例大祭 Map10月14日(土)、15日(日)
 英賀神社秋季例大祭 Map 10月17日(火)、18日(水)
 魚吹八幡神社秋季例祭 Map 10月21日(土)、22日(日)

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2017年9月29日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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