外構・エクステリアとは?違いや外構の種類、工事費用の相場、失敗しないためのポイントを紹介
家を建てるときは、駐車場や庭などをつくることも考えますよね。エクステリアや外構(建物本体以外のもの)は、マイホームでの暮らしをより豊かにするもの。どのようなものを設置するのかはとても重要です。何が必要で、どれくらいの費用がかかるのかを確認し、理想の外構・エクステリアのプランを作成しましょう。
目次
外構・エクステリアとは
「外構」と「エクステリア」という言葉が並んでいると、違いが気になる人もいるのでは。まず「エクステリア」とは、家の外側の空間や環境全体を捉えた言葉のことです。一方で「外構」とは、「エクステリア」を構成する、敷地内にある建物以外の構造物を指します。「休日は庭でバーベキューを楽しみたい」「子どもやペットが安心して過ごせる空間を作りたい」など、外構やエクステリアが充実することで理想の暮らしを演出できるでしょう。
「外構」とは、具体的に以下のものが挙げられます。
- 塀、フェンス
- 門扉
- 玄関アプローチ
- カーポート、車庫
- テラス、ウッドデッキ
- 植栽 など
外構工事は、①建物本体と同じ施工会社にお願いする、②外構部分のみ別の専門業者に依頼する、③自身でDIYするという3つの方法があります。
①建物と同じ施工会社が外構工事を担う場合は、打ち合わせをスムーズに行うことができ、一括管理してもらえるので安心というメリットがあります。
②外構の専門業者は、専門性や技術力が強み。熟練の職人を抱えている業者も多く、豊富な知識と経験をもとにサポートしてもらえます。
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家づくりに参加する楽しみを味わいたいという人には、③DIYするという方法もあります。ただし、ものによっては耐久性だけでなく配管・配電に関する知識が必要に。DIYがあまり得意ではないという人は、プロに任せる方が良いかもしれません。
外構の種類
外構には3つのタイプがあります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解し、どのタイプにするのかを決めていきましょう。
1.オープン外構
オープン外構は、敷地の周りに塀などを造らない外構。隣接する土地や道路との間に隔てるものがありません。このタイプは、日当たりや風通しがよくなり、開放的な空間を作ることができます。また、他のタイプの外構に比べて使用する建材が少なくなるので、コストが抑えられるというメリットも。
一方で、隣人や通行人の視線を遮るものがなく、外から中が見えやすくなってしまうので、プライバシーを確保する工夫が必要です。子どもやペットの道路への飛び出しも懸念されるので、安全対策も講じるべきでしょう。
2.クローズ外構
クローズ外構は、塀や柵で敷地を囲う設計。プライバシーが保たれ、周囲の目を気にせずに生活することができるでしょう。家族や友人と休日に庭先でバーベキューをしたり、家庭用の大型ビニールプールで子どもと遊んだりするなど、さまざまな楽しみ方ができます。建物の外にもプライベート空間をつくりたいという人におすすめです。
ただし、3つの外構タイプの中でコストは一番かかります。また、クローズタイプでは死角が増え、窃盗や空き巣に狙われやすくなるというデメリットがあるので、防犯センサーや防犯カメラを設置するといったセキュリティー対策が必要です。
3.セミクローズ外構
セミクローズ外構は、オープン外構とクローズ外構の中間スタイル。部分的にフェンスや柵を設けることでプライバシーや安全性を保ちつつ、開放感を演出することができます。浴室周辺や洗濯物を干す場所は外から見えないようにし、玄関アプローチは安全面を確保したうえで開放的に仕上げるといったことが可能です。
ただし、自由度が高い反面、しっかり設計しないとデザイン面でも機能面でも中途半端なものができあがってしまうことも。一度プロに相談してみるのがおすすめです。
外構費用の相場
外構工事にかかる費用の相場は以下のとおり。
塀 | 約50~100万円 |
---|---|
フェンス | 約20~100万円 |
門扉 | 約20~50万円 |
玄関アプローチ | 約10~50万円 |
カーポート | 約50~100万円 |
車庫 | 約100~250万円 |
ウッドデッキ | 約20~30万円 |
テラス | 約50万円~ |
植栽 | 約5~20万円 |
塀やフェンス、門扉は、家の印象を大きく左右するので、家のデザインと合わせてこだわりたいところ。使用する素材(ブロック・アルミ・樹脂など)や施工する場所の長さや高さによって価格は変動します。
玄関アプローチは、デザインだけでなく安全面も考慮しましょう。子どものいる家庭やペットと暮らす家庭、二世帯・三世帯同居の家庭など、予算に合わせて家庭スタイルに応じた設計を行う必要があります。
カーポートや車庫の価格については、駐車スペースや駐車台数によって大きく変わります。そのほか、縁石を設置したり、屋根をつけたりすると価格もアップ。施工内容はさまざまな種類があるので、よく検討しましょう。
テラスやウッドデッキは、バーベキューを楽しだり、洗濯物や布団を干したりと、さまざまな用途で使うことができます。費用は床の材質によって変わってきますが、使用目的に合ったものを選ぶことが重要。コストを抑えるために性能を落とした材質を使うと、劣化が早くリフォームにお金がかかってしまうので注意が必要です。
また、樹木はシンボルツリーとして配置したり、プライバシーを確保する目隠しとして植えたりと、見た目の良さはもちろん、機能面に期待することもできます。植栽については、植える本数が多くなると価格は上がります。費用だけで考えずに、家の外観とマッチする樹木を選ぶようにしましょう。
工事前に注意すべきポイント
外構工事については、「造ったけれど不要だった」「メンテナンスが大変」といった声をよく聞くのも事実。そのような失敗が起こらないように、注意すべきポイントを事前に確認しておきましょう。
1.明確な生活イメージを持とう
外構については、しっかりと生活をイメージして必要なものだけを取り入れるようにしましょう。天気の良い休日にのんびり過ごすために造ったテラスやウッドデッキも、意外と活用する機会がないかもしれません。理想を詰め込みすぎず、現在のライフスタイルを振り返って考えることが大切です。
また、老後のことを考えて設けたスロープも、今は階段の方が便利ということもあるかも。必要になったときに後付け工事で対応するという手もあるので、本当に必要かどうか今一度よく考えてみましょう。なお、スロープに限らず外構を後付けする場合は、スペースが確保できずに設置できなかったという事態にならないように注意を。
2.メンテナンス作業を事前に確認しよう
玄関アプローチや駐車場を砂利敷きにすると、雑草が生えてくるので除草作業が必要になります。
この場合は、防草シートを貼った上に砂利を敷くことでメンテナンス作業を軽減できるので、検討してみて。
塀やフェンス、デッキ部分に木材を使用した場合は、防腐処置を施します。コンクリート製でもカビやコケが発生するので、高圧洗浄機を使って落とすことになるでしょう。ただし、樹脂や人工木材といったメンテナンスフリー素材など、腐食しない素材も使用することができるので、ぜひ選択肢に加えてみては。
植栽した木については落葉の掃除や剪定をしたり、病気を防いだりするなどして、きれいな印象を保つことが大切です。少しでも手入れを軽減したいのなら、落葉樹に比べて落ち葉の掃除がラクな常緑樹や、剪定(せんてい)いらずできれいな樹形に育つ『ヤマボウシ』、病害虫に強い『シマトネリコ』などがおすすめです。
このように、メンテナンス作業は必ず発生するので、軽減する方法についてはあらかじめプロに確認するようにしましょう。
【まとめ】外構工事は施工事例やプロのアドバイスを参考に
外構といっても施工メニューは多岐にわたります。具体的にイメージできないときは、ハウスメーカーや外構業者などプロの意見が役立ちます。家庭環境やライフスタイルを考慮し、豊富な施工実績をもとに最適なプランを提案してもらえるでしょう。
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内容は2021年8月25日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。