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壁材の種類と特徴をまとめて紹介!クロス・塗り壁・木材・タイルのメリット・デメリットは?

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部屋の雰囲気を大きく左右する壁は、材質やコーディネートによって全く異なる印象に。「思っていた雰囲気と違う」「メンテナンスが大変」など建てた後に後悔しないために、機能面やコスト、メンテナンス方法などそれぞれの壁材の特徴を知っておきましょう。ここでは、クロス・塗り壁・木材・タイルのメリット・デメリットを紹介します。

目次

壁材の基本の種類とトレンド

代表的な壁材は、クロス(壁紙)、塗り壁、木材、タイルの4つ。中でも、クロスが9割以上のシェアを占めています。最近では、クロスで表現できないデザインや機能性をほかの素材で補うというのが主流になっているそう。

デザインだけで選ぶのではなく、お手入れのしやすさやコスト、機能性も考慮して内装を決めることが大切です。それぞれの壁材のメリット・デメリットを知って、どんな内装にしたいか考えましょう。

クロスの特徴

クロスとは壁紙のこと。扱いやすく工期も短いため人気の素材です。中でも、ポリ塩化ビニールで作られたビニールクロスは加工がしやすく、定番の織目調や石目調に加え、花柄や木目調などデザインやカラーバリエーションが豊富なのも魅力。珪藻土や漆喰などを配合したものや、タイル風なども登場し、実際の塗り壁やタイルよりもリーズナブルなクロスを選ぶ人も増えているそう。

1.メリット:リーズナブルでお手入れも簡単

中性洗剤を使って汚れを簡単に拭き取ることができ、お手入れラクラク。さらに、施工や張り替えも簡単で他の素材に比べてリーズナブルなので、DIYにもぴったりです。さらに消臭機能やひび割れ対策、傷や衝撃に強いものなど、さまざまな機能を持った商品も登場し、豊富なデザインに加えて、欲しい機能からもチョイスできるのが人気の理由だそう。

2.デメリット:一定期間で再施工が必要な場合も

クロスの種類によっては継ぎ目が目立ったり、年数が経つにつれ張り合わせ部分が剥がれたりすることも。そのため、一定期間で再施工が必要になる場合があります。

塗り壁の特徴

塗り壁は、下地に土や植物などの自然素材を厚く塗ったもの。日本では昔から使用されてきた馴染み深い内装材です。

1.メリット:機能性バツグン!塗り方ひとつで個性的に

カラーバリエーションが豊富で、同じ素材でも職人の塗り方ひとつで、さまざまな質感やデザインも楽しめます。他の素材に比べ厚みがあるため防音や防火、断熱性に優れ、材質によっては消臭効果や調湿性、抗菌性を持ったものも。部屋の湿度をコントロールしたり、カビやダニの発生を防いだりと高い機能も注目のポイントです。

2.デメリット:汚れが付きやすくメンテナンスが難しい

汚れの付着や引っ掻きキズが付きやすく、地震や経年劣化によるひび割れが発生することも。さらに、お手入れや部分的な補修が難しい点もデメリットです。珪藻土の場合はキレイな消しゴムでこすって汚れを落とせますが、砂壁の場合は汚れを取る方法が少なく、全面塗り替えになる場合も。また、漆喰は防水性がないため、水回りでの使用は避けたほうが良いそう。また、職人の技術の差で仕上がりが変わったり、コストや工期がかかったりすることもあります。

木材の特徴

リラックス効果があると言われる木材には、伐採した木をそのまま切り出して使用する「無垢材」と、木板を張り合わせた「合板」があります。無垢材は木目の違いや独特のやさしい風合いがあり、木のぬくもりや経年変化による色味、肌触りの違いが楽しめます。最近は、レッドシダーやウォールナット、シナが人気。コストを抑えるために、木片をプレスした「OSB」を壁の一部に使用する家も増えています。

1.メリット:吸湿性は◎ やさしい質感と立体感が人気

クロスでは出せない木材特有の質感や凹凸による立体感を演出できるのが醍醐味。天井に使用すると部屋に高級感と重厚感が生まれます。さらに木材には調湿性や吸音性があり、ジメジメする夏には湿気を吸収し、乾燥が気になる冬は湿気を放出して室内の空気を快適にしてくれるうれしいメリットも。部分補修や取り換えができる素材もあります。

2.デメリット:火に弱く、湿気によるダメージも

日差しで変色したり、湿気を吸収しすぎると割れたり反ったりすることも。特に湿度の高い梅雨の時期は要注意。汚れはすぐにふき取り、定期的に保護塗料を塗るなどのメンテナンスが不可欠です。火を扱うキッチン周りなどで使用する際は、防火性能を施す必要があります。

タイルの特徴

タイルの主な材質は陶器や磁器。カラーや形のバリエーションが多いので、色や模様のタイルを組み合わせて、アートのようなオリジナルのデザインがつくれます。部屋のアクセントにもおすすめ。

1.メリット:湿気や水に強く耐久性が高い

最大のメリットは、少しの衝撃では壊れない耐久性。また、耐水性もあるので油汚れや水はねなども水拭きでさらっと落ちるのでお手入れ簡単。キッチンや浴室、洗面所などの水回りによく使われています。さらに、調湿や消臭機能を持った商品も増えているそう。また、温度変化に強いため経年劣化がしにくく、割れたり目地欠けしない限りはメンテナンスの必要がありません。初期費用はかかりますが、長期的にみるとランニングコストが高い素材です。

2.デメリット:初期費用がかかる

タイル面積を広げると、費用がかさんでしまいます。そのため、壁の一部や一面だけに使用する場合が多いそう。パッケージ商品も登場しているので、調湿性や消臭機能を求めてトイレやリビングに取り入れる人も増えています。

また、浴室のタイルは下地部分にカビが生えやすく、7~10年で劣化すると言われています。使用後すぐに換気をして、水気はすぐに拭き取るようにしましょう。防汚性の高いコーキング材を使用すると長持ちします。

まとめ

壁は内装の中でも部屋の雰囲気を印象づける重要なポイント。デザイン性だけではなく、機能面やコスト、工期など、それぞれの素材のメリット・デメリットをよく理解した上で選ぶようにしましょう。SNSなどで理想のインテリアや部屋の雰囲気を事前リサーチしておくと、壁材選びもスムーズに進められそうですね。

取材協力:勝美住宅 建築士・カラーコーディネーター 小田 継美さん

兵庫県南部を中心に年間約200棟もの施工実績を誇る地域密着の「勝美住宅」。注文住宅と分譲戸建ての両方に対応し、一人ひとりの価値観に合った住まいづくりを提案しています。
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内容は2021年5月18日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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